灰地 順(はいち じゅん、1926年10月14日[1][2] - 2018年1月12日[3])は、日本の俳優である。本名は黒田 昌司[1]。
広島県出身[注 1]。旧制第六高等学校卒業。劇団仲間[1]、劇団演劇座[1]、中里事務所[1]、プロモーション・プラスワン[4]を経て、晩年はエ・ネスト所属。血液型はO型。
はじめ、八田元夫演出研究所に入所(1949年)、演出家を志す。新協劇団、村山知義のすすめで、村山の作・演出『死んだ海』(1952年)で初舞台。以後舞台演出をつづけるとともに、映画『ひめゆりの塔』『真空地帯』『雲ながるるはてに』など、映画出演が続く。
劇団仲間所属の5年間を経て、劇団演劇座を創設(1961年)。『死者の時』『スクラップ』『爆裂弾記』『新版四谷怪談』『常陸坊海尊』(1968年度芸術祭大賞)『かさぶた式部考』など、井上光晴、花田清輝、秋元松代らの書き下ろし創作劇を相次いで上演、その主演や演出もつとめた。
『河、あの裏切りが重く』(ATG)『襤褸の旗』『動脈列島』『大地の子守歌』『曽根崎心中』など映画出演も多く、テレビドラマでは時代劇の悪役、現代劇においては当初は悪役・40歳代以降は圧倒的に刑事役が多かった。
ほかに、渡辺プロ、田中プロ、日大演劇科などの講師をつとめ、多くの若手俳優の育成に当たった。生徒には江藤潤、石田えり、山咲千里、松本明子、若村麻由美、森口博子、谷英美らがいた。
小説家横山美智子とは親戚。
大林宣彦は郷土の後輩である。
特技は絵画、声楽、モダンダンス。絵画は、旧制第六高等学校を卒業した同窓有志による六彩会展を毎年開催していた。
2018年1月12日、うっ血性心不全のため死去[3]。91歳没。
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