パールデンブルーム.エンター
工藤 堅太郎（くどう けんたろう、1941年1月23日 - ）は、日本の俳優。神奈川県横浜市出身。本名同じ。 血液型A型。
1959年、神奈川県立横浜平沼高等学校卒業後、劇団俳優座養成所に第11期生として入所。同期には勝呂誉・中村孝雄・岩本多代らがいる。卒業後は「劇団に入っては喰ってはいけない」と半年間は所属なしの浪人の後、1962年、東野英治郎の推薦もあって、給料・出演料の約束された映画会社「大映」と専属契約を結んだ。
大映と契約後の1964年には初期テレビドラマの名作、檀一雄原作『夕日と拳銃』（TBS）に主人公・伊達麟之介役に抜擢され出演、人気俳優となった。以後、石坂洋次郎原作の『風と樹と空と』『青い山脈』など青春ドラマ、ホームドラマにレギュラー出演。一方、『土曜日の虎』『五番目の刑事』など刑事ドラマでは吹き替えを使わずにスタントは全部自身で演じた。以後1981年まで17年間、クモ膜下出血で倒れるまで連続テレビドラマのレギュラー出演が多数あった。
デビュー後、大映の三隅研次監督にその才能を見込まれ、大映映画やテレビの時代劇でも活躍。特にNET『日本任侠伝・灰神楽三太郎』に主演以来、軽いとぼけた調子の三枚目へ役柄の幅を広げ、森の石松や桶屋の鬼吉役などを得意とした。また『ミラーマン』や『ケンちゃんシリーズ』、カミナリ先生。石ノ森章太郎原作『ロボット110番』。他『熱血あばれはっちゃく』など子ども向けドラマのレギュラー出演も多かった。1978年には大作時代劇映画『柳生一族の陰謀』で柳生又十郎宗冬に扮し、得意の乗馬を披露している。巷間に拠れば、工藤堅太郎と共演のあった千葉真一に「役者の世界で乗馬の腕といえば、宇津井健さんと工藤堅太郎さんが一二を争う」と言われている。またハワイホノルルの乗馬クラブのオーナーから「日本人の俳優スターだが、うちに来た工藤堅太郎が人馬一体で特に他と違う」と言わしめている。
1970年代から80年代は常時2 - 3本の連続ドラマを抱える売れっ子俳優で、時代劇・現代劇を問わず、悪役から三枚目まで幅広くこなしていた。
1978年には商業演劇にも進出。大阪新歌舞伎座・名古屋御園座・明治座などの大劇場に出演していたが、1981年、大阪・名古屋での木下藤吉郎役の2か月公演終了後の千秋楽、東名高速道路を走行中にクモ膜下出血を発症。東京女子医科大学での5時間に及ぶ手術と半年間の療養後、奇跡的な現場復帰を遂げている。この時期の本人スケジュールは超過密であり、連続ドラマレギュラーを最大時には31本。準レギュラーを14本もこなしていた。テレビコマーシャルにも起用されるほどに、お茶の間の売れっ子スターであった。
1993年から、俳優業の傍ら、大阪で演技講師として新人俳優や若手後継者の育成にも尽力している。
2018年以降は小説家としても活動中で定期的に新刊書籍を精力的に上梓。
2021年3月より、個人や企業・団体を含め有志から支援や協力、協賛を集め、本人の原作・脚本・総監督による映画制作に向けて制作委員会を発足させた。
2023年9月 風詠社
