『宝引の辰捕者帳』(ほうびきのたつとりものちょう)は、泡坂妻夫作の時代小説シリーズ。泡坂にとってこれが初の時代小説である。
作品の特徴として、すべての作品が一人称であり、「ですます調」で語られている点が挙げられる。また、子分の松吉と算治を含めた語り手は一話ごとに全て異なっており、主人公の辰自身が語り手になっている作品も何点か見受けられる。
なお、本作では「捕者帳」と表記されているが、これは三田村鳶魚の説を採ったことによる。
ストーリー
幕末の江戸、神田は千両長屋で暮らす岡っ引きの辰は、御用のかたわら"宝引"作りをしていることから「宝引の辰」と呼ばれている。その辰の快刀乱麻の活躍ぶりを事件の関係者の視点から一人称で描く。
作品
書籍化されているシリーズの作品は2008年8月現在下記の通りである。ほとんど短編小説(「凧をみる武士」収録の「凧をみる武士」のみ中編)であり、ハードカバーで出版(下に特記する以外はすべて文藝春秋から)されたあと、文庫が文春文庫から出版された(最新刊「織姫かえる」を除く)。
- 鬼女の鱗(1988年3月実業之日本社刊)
- 目吉の死人形
- 柾木心中
- 鬼女の鱗
- 辰巳菩薩
- 伊万里の杯
- 江戸桜小紋
- 改三分定銀
- 自来也小町(1994年6月刊)
- 自来也小町
- 雪の大菊
- 毒を食らわば
- 謡幽霊
- 旅差道中
- 夜光亭の一夜
- 忍び半弓
- 朱房の鷹(1999年4月刊)
- 朱房の鷹
- 笠秋草
- 角平市松
- この手かさね
- 墓磨きの怪
- 天狗飛び
- にっころ河岸
- 面影蛍
- 鳥居の赤兵衛(2004年8月刊)
- 鳥居の赤兵衛
- 優曇華の銭
- 黒田狐
- 雪見船
- 駒込の馬
- 毒にも薬
- 熊谷の馬
- 十二月十四日
- 織姫かえる(2008年8月刊)
- 消えた百両
- 願かけて
- 織姫かえる
- 焼野の灰兵衛
- 千両の一失
- 菜の花や
- 蟹と河童
- 五ん兵衛船
- 山王の猿
- だらだら祭
|
テレビドラマ
NHK金曜時代劇で1995年3月31日 - 8月18日(全21話)まで放送された。なお、上記の特殊な一人称構成は再現されておらず、また内容的にもオリジナルな脚色が多い。
キャスト
サブタイトル
テーマ曲
「夢一夜」歌:森重樹一
関連項目
外部リンク
|
---|
大衆名作座(1965年 - 1966年度) |
|
---|
金曜時代劇(1966年 - 1978年度) |
1966年 | |
---|
1967年 | |
---|
1968年 | |
---|
1969年 | |
---|
1970年 | |
---|
1971年 | |
---|
1972年 | |
---|
1973年 | |
---|
1974年 | |
---|
1977年 | |
---|
|
---|
水曜時代劇(1978年 - 1983年度) |
1978年 | |
---|
1979年 | |
---|
1980年 | |
---|
1981年 | |
---|
1982年 | |
---|
1983年 | |
---|
|
---|
金曜時代劇(1991年 - 1999年度) |
1991年 | |
---|
1992年 | |
---|
1993年 | |
---|
1994年 | |
---|
1995年 | |
---|
1996年 | |
---|
1997年 | |
---|
1998年 | |
---|
1999年 | |
---|
|
---|
時代劇ロマン(2000年度) |
|
---|
金曜時代劇(2001年 - 2005年度) |
2001年 | |
---|
2002年 | |
---|
2003年 | |
---|
2004年 | |
---|
2005年 | |
---|
2006年 | |
---|
|
---|
木曜時代劇(2006年 - 2007年度) |
|
---|
土曜時代劇(2008年 - 2010年度) |
|
---|
木曜時代劇(2013年 - 2016年度) |
|
---|
土曜時代劇(2016年度) |
|
---|
土曜時代ドラマ(2017年度 - 2021年度) |
2017年 | |
---|
2018年 | |
---|
2019年 | |
---|
2020年 | |
---|
2021年 | |
---|
2022年 | |
---|
|
---|
特選!時代劇(2022年度 - ) |
|
---|
関連項目 | |
---|
カテゴリ |