三条 実房(さんじょう さねふさ)は、平安時代後期から鎌倉時代前期にかけての公卿・歌人。内大臣・三条公教の三男。官位は正二位・左大臣。三条入道左府と号す。日記『愚昧記』を残した[1]。
経歴
以下、『公卿補任』の内容に従って記述する。
歌人として
『千載和歌集』に作者名「右近衛大将実房」として次の6首が入集している。
90番 花留客といへる心をよみ侍りける
- 散りかかる花のにしきは着たれども帰らんことぞ忘られにける
140番 暮見卯花といへる心をよみ侍りける
- 夕月夜ほのめく影も卯の花の咲けるわたりはさやけかりけり
362番
- 清見潟関にとまらで行く船はあらしのさそふ木の葉なりけり
458番
- 跡もたえしをりも雪にうづもれて帰る山路にまどひぬるかな
525番 住吉社歌合とて人々よみ侍りける時、旅宿時雨といへる心をよみ侍りける
- 風の音に分きぞかねまし松が根の枕にもらぬしぐれなりせば
947番
- 恋ひわぶる心は空に浮きぬれど涙のそこに身は沈むかな
系譜
脚注
参考文献
関連項目