ビイスク市電(ロシア語: Бийский трамвай)は、ロシア連邦の都市・ビイスクに存在する路面電車である[1][2][4]。
概要・歴史
アルタイ地方の主要都市であるビイスク市内に存在する路面電車。軍事拠点と位置付けられていたソビエト連邦(ソ連)時代の1960年6月13日に大規模な化学工場へ向かう労働者の輸送手段として開通した経緯を持つ。その後、1960年代に実施された延伸によりビイスク郊外の工業地帯各所に路線網を伸ばしたほか、1970年には道路との併用橋を経由しビヤ川を跨ぐ路線が開通した。ソ連崩壊後は他都市の路面電車と同様に経営が困難に陥ったが、その中でも路線網の修繕や近代化が継続して行われ、2021年現在もビイスク市内における重要な交通機関として位置づけられている。また、ビイスク市電では車両の定期的な検査や運転手の健康診断や試験など安全対策が図られており、2021年現在までビイスク市電では市電側に過失がある重大事故が1件も報告されていない[1][2][4]。
ただ、その一方で運営組織については2019年にそれまで路面電車を管理していた単一企業体のビイスク路面電車管理(Бийское трамвайное управление)が破産しており、同年以降はビイスク都市交通(Бийский городской транспорт)、通称「ビイスクゴルトランス(Бийскгортранс)」によって運営されている[2][3]。
運用
2021年現在のビイスク市電の系統は以下の通り。系統名は番号に加えアルファベットが用いられ、起終点や経由電停に応じて細分化されている[1][6]。
系統番号
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起点
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終点
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備考
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1
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Лесозавод
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Западное кольцо
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一部列車は区間運転を実施
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1t
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Лесозавод
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Западное кольцо
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起終点はループ線を経由
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1at
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Лесозавод
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Западное кольцо
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経由区間は1・1t号線と一部異なる
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2
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Трамвайное управление
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Маяковского
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一部列車は区間運転を実施
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3
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Трамвайное управление
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Гилёва
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3a
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Лесозавод
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Южная
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一部列車は経由区間が異なる
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3ak
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Гилёва
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Южная
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3b
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Лесозавод
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Южная
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一部列車は区間運転を実施
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3c
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Лесозавод
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Садовая
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4
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Гилёва
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Западное кольцо
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一部列車は経由区間が異なる
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5
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Льнокомбинат
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Трамвайное управление
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一部列車は区間運転を実施
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5a
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Льнокомбинат
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Южная
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一部列車は区間運転を実施 一部列車は経由区間が異なる
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5b
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Льнокомбинат
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Южная
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一部列車は区間運転を実施
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5k
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Льнокомбинат
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Лесозавод
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一部列車は区間運転を実施
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6
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Лесозавод
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Васильева
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Западное кольцо
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Маяковского
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6c
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Маяковского
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Садовая
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7
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Лесозавод
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Западное кольцо
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7c
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Садовая
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Лесозавод
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k7
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Гилёва
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Социалистическая
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Социалистическая
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Западное кольцо
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車両
2021年の時点でビイスク市電に在籍する電車の形式は以下の通り。同年時点で超低床電車の導入は実施されていない。また、開業当初は2軸車(KTM-1、KTM-2等)が使用されていた[4][7]。
脚注
ウィキメディア・コモンズには、
ビイスク市電に関連するカテゴリがあります。
注釈
出典