A面は初主演映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』の収録曲7曲、B面には新しくレコーディングされたナンバー6曲が収録されている。ビートルズのオリジナル・アルバムとして初、唯一の全曲レノン=マッカートニーによる自作曲で構成されたアルバムである[5]。そのため楽曲ごとの作詞作曲者の表記はなく、裏ジャケットのA面B面に記載された収録曲末尾に「WORDS AND MUSIC BY JOHN LENNON AND PAUL McCARTNEY」とクレジットされている。
「A Hard Day's Night」という題は、長時間に渡る映画の撮影を終えたあとのリンゴ・スターが、"It was a hard day"と言ったところで夜だったことに気づいて、"…'s night"と付け加えたのを聞いていたジョン・レノンとポール・マッカートニーによって決定された[6][7]。
「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」という邦題は、映画評論家の水野晴郎が、ユナイト映画社員時代に名付けたもの(詳細についてはビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! (映画)#タイトルの由来を参照)。ただ、あまりにもオリジナル・タイトル(忙しい日の夜)とはかけ離れた日本語題であり、当時のビートルズを知る世代以外には違和感を覚えるものであった。近年のレコード雑誌などでも原題(A Hard Day's Night)で紹介されることも多かったが、2000年の映画再上映の際には原題に近い『ハード・デイズ・ナイト』の名で公開され、続いて日本盤アルバムも『ハード・デイズ・ナイト』、同名の曲も『ア・ハード・デイズ・ナイト』に改められた。
アメリカのユナイテッド・アーティスツ編集による『A Hard Day's Night』は、1964年6月にアメリカでリリースされた(アメリカにおける同グループ4作目)。のちにキャピトル・レコードからも再発売された。アメリカ編集盤『A Hard Day's Night』は、2014年1月21日にリリースされたボックス・セット『THE U.S. BOX』にて初めてCD化され、同時に分売でもリリースされた。
^World – Volume 2 – Page 61, 1973. "[on Help! and A Hard Day's Night], the soundtrack – gone – rock album is a marketing ideal that is passed off on the buying public with objectionable regularity and has already begun to backfire."