グラフトン郡 (英 : Grafton County )は、アメリカ合衆国 ニューハンプシャー州 の郡 である。人口は9万1118人(2020年)[ 1] 。郡庁所在地 はヘイブリル町 (町の中のノースヘイブリル・ビレッジに庁舎がある)である。1972年まで郡庁舎とその他の事務所はやはりヘイブリル町の中にあるウッズビル・ビレッジの中心街にあった。同郡で人口最大の都市はレバノン である。
グラフトン郡はバーモント州 にも跨るレバノン都市圏 に属している。郡内にはダートマス大学 やプリマス州立大学がある。雑誌「プログレッシブ・ファーマー」は2006年に「田園部アメリカで住みたい所」の第4位にグラフトン郡を挙げ、低い失業率(経済成長は鈍い)、適度な生活費、州内唯一の国立公園であるホワイト山国立の森があることをその要因に挙げていた。
歴史
グラフトン郡はニューハンプシャー植民地 時代の1769年に作られた最初の5郡の1つであり、郡名はイギリスの議会 でアメリカの支援者となり、当時イギリスの首相 を務めていたオーガスタス・フィッツロイ (第3代グラフトン公) に因んで名づけられた。グラフトン郡は1771年にウッズビルで組織され、現在はバーモント州に入っている多くの町を含めニューハンプシャーの北部フロンティアの全体を領域にしていた。1803年、北部にコーアス郡 が設立された。郡の南にはストラッフォード郡 、ヒルズボロ郡 、チェシャー郡 があり、東の境界はメイン地区 に接していた。1797年の郡内には50のタウンシップと17のロケーションが入っていた。人口は23,093人だった[ 2] 。
地理
オールドマン・オブ・ザ・マウンテン、2003年に崩壊した部分を重ねた合成写真
アメリカ合衆国国勢調査局 に拠れば、郡域全面積は1,750平方マイル (4,532 km2 )であり、このうち陸地1,713平方マイル (4,437 km2 )、水域は37平方マイル (96 km2 )で水域率は2.10%である[ 3] 。
グラフトン郡はほとんど田園部である。面積の約半分はホワイト山国立の森に入っている。1981年の映画『黄昏 』に使われたスカム湖やオールドマン・オブ・ザ・マウンテンが郡内にあり、またダートマス大学やハバード・ブルック実験森林もある。州内の標高4,000フィート (1,200 m) を超える山の多くが郡内に入っている。アパラチアン・トレイルが郡内の少なくとも10の町を通っている。
隣接する郡
国立保護地域
郡政府と政治
大統領選挙の結果 [ 4]
年
民主党
共和党
2012年
60.9% 29,826
37.2% 18,208
2008年
63.0% 31,446
35.5% 17,687
2004年
55.7% 26,180
43.2% 20,277
2000年
47.3% 18,326
46.7% 18,092
2000年アメリカ合衆国大統領選挙 では、民主党のアル・ゴア が郡内総投票数の47.31%を集め、46.71%だった共和党のジョージ・W・ブッシュ を僅かに上回って郡を制した。他の候補者も合計で5.98%を取っていた。2004年 では、民主党のジョン・ケリー が55.74%を取り、43.17%だったブッシュに差を付けた。2008年 では、民主党のバラク・オバマ が63.03%を得て、共和党のジョン・マケイン (35.45%)に大差を付けた。州内ではオバマの得た最も高い支持率となった[ 5] 。
郡政委員会
グラフトン郡の行政権限は3人の委員による郡政委員会が握っており、委員は郡内の3つの小選挙区から選ばれている。
郡政委員に加えて、郡検察官、登記官、郡保安官、検認登記官、郡財務官の5人も選挙で選ばれている。
立法府
郡の立法府は郡選出のニューハンプシャー州議会下院議員全員で構成されており、2012年12月時点で17の地区から27人の議員がいた。
支持政党
議員数
得票率
民主党
21
77.8%
共和党
6
22.2%
合計
27
100%
人口動態
人口推移
年
人口
%±
1790 13,468 —
1800 23,093 71.5% 1810 28,462 23.2% 1820 32,989 15.9% 1830 38,682 17.3% 1840 42,311 9.4% 1850 42,343 0.1% 1860 42,260 −0.2% 1870 39,103 −7.5% 1880 38,788 −0.8% 1890 37,217 −4.1% 1900 40,844 9.7% 1910 41,652 2.0% 1920 40,572 −2.6% 1930 42,816 5.5% 1940 44,645 4.3% 1950 47,923 7.3% 1960 48,857 1.9% 1970 54,914 12.4% 1980 65,806 19.8% 1990 74,929 13.9% 2000 81,743 9.1% 2010 89,118 9.0% 2020 91,118 2.2% [ 6] [ 7] [ 8]
以下は2000年の国勢調査 による人口統計データである。
基礎データ
人口: 81,743 人
世帯数: 31,598 世帯
家族数: 20,254 家族
人口密度 : 18人/km2 (48人/mi2 )
住居数: 43,729 軒
住居密度: 10軒/km2 (26軒/mi2 )
人種別人口構成
先祖による構成
イギリス系:19.0%
アイルランド系:12.9%
フランス系:11.1%
アメリカ人:7.8%
ドイツ系:7.5%
フランス系カナダ人: 6.8%
イタリア系:5.5%
言語による構成
年齢別人口構成
18歳未満: 21.9%
18-24歳: 13.5%
25-44歳: 27.0%
45-64歳: 24.2%
65歳以上: 13.4%
年齢の中央値: 37歳
性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族 (対世帯数)
18歳未満の子供がいる: 29.5%
結婚・同居している夫婦: 52.4%
未婚・離婚・死別女性が世帯主: 8.3%
非家族世帯: 35.9%
単身世帯: 27.4%
65歳以上の老人1人暮らし: 9.5%
平均構成人数
収入
収入と家計
収入の中央値
世帯: 41,962米ドル
家族: 50,424米ドル
性別
男性: 31,874米ドル
女性: 25,286米ドル
人口1人あたり収入: 22,227米ドル
貧困線 以下
対人口: 8.6%
対家族数: 5.1%
18歳未満: 8.6%
65歳以上: 7.5%
都市と町
グラフトン郡には38の町、1つの市、1つの未編入タウンシップがある。下表にある未編入村はそれぞれの町の中にある。
アレクサンドリア町
アシュランド町
バス町
ベントン町
ベスレヘム町
ブリッジウォーター町
ブリストル町
カンプトン町
カナーン町
ドーチェスター町
イーストン町
エルスワース町
エンフィールド町
フランコニア町
グラフトン町
ライマン町
ライム町
モンロー町
オレンジ町
オーフォード町
ピアモント町
プリマス町
ラムニー町
シュガーヒル町
ソーントン町
ウォーレン町
ウォータービルバレー町
ウェントワース町
ウッドストック町
メディア
郡内には多くのラジオ局がある。AM局は4局だが、FM局は20局あり、公共ラジオのものやプリマス州立大学の放送もある[ 9] 。
脚注
外部リンク
座標 : 北緯43度56分 西経71度50分 / 北緯43.93度 西経71.84度 / 43.93; -71.84