『オズの世界』(オズのせかい)は、小森陽一による日本の長編小説。文庫書下ろしにて集英社文庫より2015年11月20日に刊行された。熊本県荒尾市の遊園地「グリーンランド」をモデルに、地方の遊園地に配属された新人社員が同僚や利用客との交流を通じて成長する物語を描く[1]。
かつて「グリーンランド」に勤務した知人が酒席で語った地方遊園地の舞台裏のエピソードから着想[1][2][3]、『海猿』シリーズなどを手掛けた小森初の女性を主人公とした本作は女優の波瑠をイメージして執筆され、主人公の名前「波平久瑠美」にも「波」「瑠」の2文字が用いられている[4][5]。
2017年に『ふしぎの国の波平さん』(ふしぎのくにのなみへーさん)と題して畑優以により漫画化、さらに『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』(オズランド えがおのまほうおしえます)として波瑠主演により映画化[6]。
あらすじ
一流ホテルチェーンに就職した久瑠美は、グループ傘下の九州にある遊園地に配属される。もともとテーマパークに憧れを抱いていた久瑠美は夢とのギャップに仕事に気が進まず不満だらけだったが、そこで「魔法使い」と呼ばれている天才社員、小塚慶彦と出会う。不慣れな地で遊園地を盛り上げるために奮闘していく久瑠美は、次第にやりがいを感じていくがその先には更なる試練が待ち受けていた。
登場人物
- 波平 久瑠美(なみひら くるみ)
- 演-波瑠
22歳。TSW(株式会社東洋スーパーワンダーランド)遊園地事業部企画課 社員。大学生の時に、東京ディズニーランドでガイドキャストのアルバイトをしていたが、新卒採用には不合格。のちに、ホテルロワイヤルから内定を得て、テーマパークでのアルバイト経験を買われ、入社と同時にホテルロワイヤルの提携先であるTSWへ出向を命じられる。
- 小塚 慶彦(おずか よしひこ)
- 演-西島秀俊
30歳。TSW遊園地事業部企画課 係長。久瑠美の上司。TSWの集客率を上げ、企画を次々と成功させてことから「魔法使い」と呼ばれている。
- 玉地 弥生(たまち やよい)
演-橋本愛
27歳。TSW遊園地事業部宣伝課。久瑠美の先輩。
- 上園 龍(うえぞの りゅう)
- 演-深水元基
26歳。TSW遊園地事業部企画課 社員。久瑠美の先輩。
書籍情報
漫画
| この節の 加筆が望まれています。 (2018年8月) |
『ふしぎの国の波平さん』(ふしぎのくにのなみへーさん)と題して畑優以により漫画化され、『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて2017年44号(9月28日発売)から連載開始[7]、2018年29号(6月21日発売)にて完結した[8]。全3巻。
書籍情報(漫画)
映画
『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』(オズランド えがおのまほうおしえます)のタイトルで映画化され、2018年10月26日に公開された。
原作小説の主人公のイメージとなった波瑠が主演を務め[4][5]、撮影は2017年8月から9月にかけて原作小説のモデルとなった熊本県荒尾市の「グリーンランド」園内を中心に同県内にて行われた[9]。
キャスト
スタッフ
関連商品
- サウンドトラック
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- 白石めぐみ『映画「オズランド 笑顔の魔法おしえます。」オリジナル・サウンドトラック』(2018年10月24日、バップ、VPCD-86218)
脚注
関連項目
外部リンク