アダム・リッポン
Adam RIPPON
2016年スケートアメリカ表彰式にて
生誕
(1989-11-11 ) 1989年 11月11日 (35歳)ペンシルベニア州 スクラントン 身長
170 cm 選手情報 所属クラブ
ニューヨークSC 引退
2018年11月19日 ISUパーソナルベストスコア
アダム・リッポン (英語 : Adam Rippon , 1989年 11月11日 - )は、アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 出身の元フィギュアスケート 選手(男子シングル )。
2018年平昌オリンピック 団体戦銅メダリスト。2016年全米選手権 優勝。2010年四大陸選手権 優勝。2008年、2009年世界ジュニア選手権 連覇。
人物
母子家庭の6人兄弟の長男(弟3人、妹2人)で、母親は元バレエダンサー 。貧しいながらも温かい家庭で育った。長男としての責任感が強く、子供のころから母親の手伝いをしていた。マイケル・ワイス の奨学金を受け取っている。生まれた時は耳が聞こえなかったが、幼いころイェール大学 で手術を受け、現在はほぼ問題なく聞こえる状態。憧れのスケーターはミシェル・クワン 。
"リッポン・ルッツ"と呼ばれる、両手を頭上に伸ばしての3回転ルッツジャンプ [ 1]
と、柔軟性を活かしたドーナツスピンが特徴[要出典 ] 。
2015年10月、アメリカのフィギュアスケート誌『SKATING』電子版にて、「いいロールモデルになれれば」とゲイ であることをカミングアウト した[ 2] [ 3] 。
2018年2月、リッポンはアメリカ副大統領 のマイク・ペンス が過去に同性愛者の矯正治療の機関に出資したことがあるとして、2018年平昌オリンピック米国代表団 の団長に指名されたペンスとの面会を拒否した[ 4] [ 5] 。
長洲未来 とは大の親友である。2人はマッチングタトゥー を入れた他に、平昌五輪の選手村でも近くの部屋に滞在していた[ 6] 。
2018年4月、タイム誌 の世界で最も影響力のある100人 に選出された[ 7] 。
経歴
ペンシルベニア州のスクラントン に生まれ、10歳のころにスケートを始めた。2005年トリグラフトロフィー で優勝し、ISUジュニアグランプリ には2005-2006シーズンから参戦。
2007-2008シーズン、ジュニアグランプリ 1戦目のJGPハルギタ杯で優勝、2戦目のJGPソフィア杯では2位となり、JGPファイナルへ進出。JGPファイナル では自己最高得点をマークして優勝した。全米選手権 ジュニアクラスでも初優勝。世界ジュニア選手権 ではSPの自己最高得点を塗り替えて初優勝を飾った。
2009年世界Jr.選手権 でのリッポン(中央)
2008-2009シーズン、シーズン途中の12月にコーチをニコライ・モロゾフ からブライアン・オーサー に変更。世界ジュニア選手権 は大会2連覇を果たした。世界ジュニア選手権での2連覇は男女シングルの選手では初めてとなる。
2009-2010シーズンよりシニアに上がり、グランプリシリーズ のエリック・ボンパール杯 で3位に入る。続くNHK杯 では6位となりグランプリファイナル 進出を逃すも、全米選手権では自身最高の5位に入り四大陸選手権 への派遣が決まる。四大陸選手権では自己ベストを更新する演技でシニア初優勝を果たした。ジョニー・ウィアー の出場辞退により、世界選手権 に初出場し6位入賞を果たした。
2010-2011シーズン、GPシリーズ前哨戦となるジャパンオープン ではFS166点というハイスコアをマークしたが、その後は表彰台がスケートカナダ の3位のみ、そして全米選手権でも5位という不本意なシーズンとなった。シーズン後コーチを佐藤有香 、ジェイソン・ダンジェン に変更。同国のジェレミー・アボット やアリッサ・シズニー らと同門となり、再起を図ることとなった。
2011-2012シーズン、GPシリーズ2試合では4位と表彰台には上がれなかったが、全米選手権で2位と、初のメダル獲得となった。前回の世界選手権 ではエヴァン・ライサチェク とジョニー・ウィアー が出場を辞退して、繰上げの出場だったため、初めて自分で勝ち取った世界選手権の代表となった。
2012-2013シーズン、9月にコーチをラファエル・アルトゥニアン に変更した[ 8] 。中国杯 では6分練習で宋楠 と衝突したものの4位、全米選手権は5位。代表に選ばれた四大陸選手権 は足首の怪我のために欠場[ 9] 。
2013-2014シーズン、スケートアメリカ ではSP、FSともにパーソナルベストを更新し、3シーズンぶりにグランプリシリーズのメダルを獲得した。全米選手権では過去最低の8位に終わった。
2014-2015シーズン、全米選手権はSPを変更して4回転ルッツに挑戦したがアンダーローテーションの判定を受け5位。FSでは冒頭の4回転ルッツがダウングレードの判定を受けるものの、残り12個のエレメンツ全てで全ジャッジから+1以上の評価を受け1位。総合では2位になり3年ぶりに表彰台に立った。
2015-2016シーズン、全米選手権で初優勝を飾った。世界選手権 では、自己ベストを更新し、2010年大会に並ぶ6位だった。
2016-2017シーズン、母国開催のUSクラシック で3位を飾った。グランプリシリーズ では母国のスケートアメリカ で銅メダルを獲得。27歳の誕生日翌日におこなわれたフランス杯 のFSでは、4回転トゥループ に初成功し、銅メダルを手にした。金博洋 が中国杯 で2位に終わったことで、2ポイント多いリッポンのキャリア初のグランプリファイナル の出場が決定した。2017年1月6日のオフアイスウォームアップで、左足首を捻挫し、左足の第5中足骨を骨折。その影響で、全米選手権を欠場した[ 10] 。
2017-2018シーズン、怪我からの復帰初戦となったフィンランディア杯 では3位表彰台に上がった。NHK杯 では銀メダルを獲得。エキシビションでは演技をおこなわず、リアーナ の"ダイヤモンズ "を歌唱した。スケートアメリカ でも銀メダルを獲得し、2年連続のグランプリファイナル の進出を決めた。同大会では前年より1つ順位を上げ5位。全米選手権ではSP2位発進、FSでは2本の3回転ジャンプが1回転になり総合4位に終わった。しかし2位に入ったロス・マイナー が落選して、リッポンが平昌オリンピック 代表に選出され、初のオリンピック代表を決めた。同大会では団体戦のFSで3位になり銅メダル獲得に貢献した。
2018年11月19日、米国オリンピック委員会 (USOC)がリッポンの引退を発表した[ 11] [ 12] 。
主な戦績
マークが付いている大会はISU公認の国際大会。
2009-2010シーズンから
2008-2009シーズンまで
詳細
2006-2007 シーズン
開催日
大会名
SP
FS
結果
2007年1月21日 - 28日
全米フィギュアスケート選手権 ジュニアクラス(スポケーン )
7 52.82
7 105.68
6 158.50
プログラム使用曲
脚注
^ “《日本メディアの“誤表記”問題》フィギュアの五輪金メダル最有力・ワリエワのジャンプを「タノジャンプ」と書いてはいけない理由 ”. Number Web (2022年1月8日). 2024年10月26日 閲覧。
^ “Rippon comes out as gay in SKATING magazine” . icenetwork . (2015年10月2日). http://web.icenetwork.com/news/2015/10/02/152828538
^ “フィギュアのジュニア王者がゲイを公表” . デイリースポーツ online . (2015年10月3日). https://www.daily.co.jp/newsflash/general/2015/10/03/0008452628.shtml
^ Veronica Stracqualursi (2018年2月8日). “USA Today: Gay Olympic athlete turns down Pence meeting” . CNN . https://www.cnn.com/2018/02/07/politics/adam-rippon-mike-pence-winter-olympics/index.html 2018年2月18日 閲覧。
^ “ゲイ公表のフィギュア選手が面会拒否 ペンス副大統領を「受け入れることは出来ない」” . (2018年2月8日). https://www.huffingtonpost.jp/entry/rippon_jp_5c5b76dae4b0faa1cb67d348 2018年2月18日 閲覧。
^ Rose Minutaglio (2018年2月15日). “What Life Is Like in Figure Skating BFFs Mirai Nagasu and Adam Rippon's Olympic Village Apartment” . Cosmopolitan. http://www.cosmopolitan.com/entertainment/celebs/a17763910/olympic-village-mirai-nagasu-adam-rippon-interview/ 2018年2月19日 閲覧。
^ Adam Rippon by Cher
^ RIPPON ANNOUNCES COACHING CHANGE
^ RICHARD DORNBUSH SET TO COMPETE AT 2013 FOUR CONTINENTS CHAMPIONSHIPS
^ Broken foot ends Rippon's hopes for second title
^ フィギュア男子のリッポンが引退、10年に四大陸Y 日刊スポーツ2018年n11月21日
^ Adam Rippon, who will no longer skate competitively, reflects on "wild, emotional" journey
^ 男女シングルSP団体2位、総合団体1位
^ Adam Rippon: ‘I’ll be 100 percent when it counts’
外部リンク