秋葉原UDX(あきはばらユーディーエックス、Akihabara Urban Development X)は、東京都千代田区外神田(秋葉原)の秋葉原クロスフィールド内にある高層ビル。2007年度グッドデザイン賞受賞[1]。
概要
秋葉原クロスフィールドの中核施設として、2006年3月に開業した高層ビルである。東日本旅客鉄道(JR東日本)秋葉原駅とは西側交通広場と神田明神通り(特別区道千第698号)を挟んで北西側に隣接しており、歩行者デッキ(アキバ・ブリッジ)によってJR秋葉原駅電気街口および秋葉原ダイビルと連絡している。また、交通広場に面したビル南側正面には540インチ(高さ6.91 m・幅11.90 m)のフルハイビジョン対応大型ビジョン「秋葉原UDXビジョン」が設置されている。
建築物としては東西44.9 m、南北137.1 m、基準階貸室面積は最大4,808.46 m²(1,454.56坪)、延床面積は161,482 m²と、東京都内でも有数のオフィスフロアを構成する。
また、建物を除いた敷地は公開空地として一般に開放されており、週末などにはフリーマーケットが開催されていた[2]。
建物概要
柱にコンクリート充填鋼管柱(CFT構造)、梁に鉄骨造を採用し、靭性と耐力を有した構造となっている[3]。
また、地震の揺れを低減するハニカムダンパー(合計600台)を設置したパッシブ型制震システムを採用するほか[3][4]、リアルタイム防災システムを導入しており、地震発生時には建物内に6台設置した地震計のデータを解析して建物や設備の危険度を判定し、防災センターのモニターに表示する[5]。このシステムは東日本大震災で発揮され、地震発生後30分あまりで建物の安全宣言が放送されている[6]。
空調システムでは、自然換気チャンバーによる外気導入システムや、昼間に蓄熱された熱を外気の低い夜間に排熱するナイトパージ機能を採用している。また、窓ガラスに断熱性と遮熱性が高いLow-Eガラスを採用し、東西窓面外側に垂直ルーバー(アルミカーテンウォール)を設けて直射日光を遮蔽するなど、空調負荷の低減を図っているほか、天然ガスを使用したコジェネレーションシステムや、氷蓄熱システムによる冷房利用、BEMS(ビルエネルギー管理システム)等の導入により省エネルギーに努めた結果[7]、CASBEE新築評価でSクラスに認定されている[8]。
フロア構成
- B1 - B3階:駐車場(秋葉原UDXパーキング)
- 1 - 3階:防災センター、店舗(AKIBA ICHI)、警視庁 万世橋警察署秋葉原交番
- 2階:アキバ・スクエア(イベントスペース)、アキバ・インフォ
- 4階:UDXギャラリー、UDXギャラリーネクスト、UDXシアター、LIFORK AKIHABARA
- 5階:スカイロビー(オフィスエントランスフロア)
- 6階:UDXカンファレンス、UDXクリニックモール、秋葉原UDX総合管理事務所
- 7 - 22階:オフィス
2階フロアと5階オフィスエントランスフロアは直通エスカレーター(上下合計3基)で接続されている。また2階西側デッキには4階直通エスカレーターも設置されている。
入居企業
JR東日本秋葉原駅から徒歩2分、東京メトロ銀座線末広町駅、東京メトロ日比谷線・つくばエクスプレス秋葉原駅から徒歩3分と交通利便性が非常に高く、NTTグループや日本製鉄グループの企業を中心に多数入居している。
AKIBA ICHI
1階から3階の飲食店を主体とした店舗群は「AKIBA ICHI」(アキバ・イチ)と称される。1階にはスーパーマーケット「福島屋」、ドコモショップ秋葉原UDX店、秋葉原UDX内郵便局、三菱UFJ銀行ATMコーナーなどがある。
店舗の詳細は公式ウェブサイト「秋葉原UDXレストラン&ショップ アキバ・イチ」を参照。
駐車場
UDXビルの地下には自動車800台、バイク124台が駐車可能な駐車場「秋葉原UDXパーキング」がある。基本は有料だがUDX内のテナント「アキバ・イチ」や秋葉原電気街振興会加盟店の駐車サービス券取扱店舗で買い物をすると一定時間無料となるサービスも行われている[9]。週末には多くの痛車で賑わっている[10]。
また、収納台数42台、24時間営業の屋内自転車駐輪場「秋葉原UDX自転車駐輪場」がUDXビル北側に設けられている[11]。
脚注
注釈
出典
参考資料
外部リンク
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