深谷 賢治(ふかや けんじ、1959年3月12日 - )は、日本の数学者[1]。専門は幾何学で、リーマン多様体の崩壊、アーノルド予想の解決、ミラー対称性予想への貢献、深谷圏(A∞圏)の定義等の業績がある。学位は博士(1986年)。ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校教授。2009年より日本学士院会員[2]。
来歴
愛知県名古屋市生まれ、神奈川県横浜市育ち[3]。横浜市立斎藤分小学校、横浜市立六角橋中学校、神奈川県立横浜翠嵐高等学校を経て[3]、1981年東京大学理学部数学科卒業。1983年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了[3]。同年より東京大学助手となり[3]、1986年東京大学から理学博士の学位を取得[4]。1987年東京大学助教授、1994年より京都大学理学部数学科教授[4]。
専門は、最初の頃は大域リーマン幾何学(空間の「曲がり方」を調べる分野)、その後、ゲージ理論(数学的側面は近年位相幾何学にも応用されている)も研究し、現在の専門はシンプレクティック幾何学(解析力学の数学的基礎でその大域的な側面を研究)。
受賞・講演歴
著作
- 『数学者の視点』岩波書店〈岩波科学ライブラリー〉、1996年。
- 『これからの幾何学』日本評論社、1998年。
- 『電磁場とベクトル解析』岩波書店〈現代数学への入門〉、2004年。
- 『解析力学と微分形式』岩波書店〈現代数学への入門〉、2004年。
- 『双曲幾何』岩波書店〈現代数学への入門〉、2004年。
- 『シンプレクティック幾何学』岩波書店、2008年。
- 『ミラー対称性入門』日本評論社、2009年。
- 伊藤 雄二(編) 編『ゲージ理論とトポロジー』丸善出版〈シュプリンガー現代数学シリーズ〉、2012年。
関連項目
脚注
外部リンク