法蔵寺(ほうぞうじ)は、愛知県あま市中橋にある浄土宗の寺。
歴史
珠応山法蔵寺。浄土宗西山派。1564年(永禄7年)の創建[1]。永照良慶によって開基された。
寺伝によれば永禄3年(1560年)5月、蜂須賀正勝が桶狭間の戦いのおり、戦勝を祈念して蓮華寺に奉安されていた鉄地蔵(鉄造地蔵菩薩立像)を戦場へ持参することにしたが、鉄製のため重く担ぐのが困難となり、この地に放置し、地蔵が手にもつ錫杖のみを持って出陣、後に村民が本寺へ移し祀ったのが、当寺の本尊である[2][1]。「子安延命地蔵大菩薩」として広く信仰された[3]。『尾張名所図会』には「弘法大師蜂須賀蓮華寺の創建から女人安産の願を込め、鉄によるところの霊像なり、子安地蔵と称す・・・」などと記述され、江戸時代から知られた鉄地蔵であったことが分かる。
本尊
(この節の主要な出典[4])
本尊は鉄造地蔵菩薩立像。高さ160cm。円頂、衲衣を着け、右手は施無畏印で、左手に宝珠を持つ。「一切衆生成仏得道也寛喜二年庚寅八月日願主入蓮」(寛喜2年は1230年)と陽鋳銘がある。1971年(昭和46年)、国の重要文化財に指定。
脚注
参考文献
- 『美和町史』
- 『尾張名所図会』大日本名所図会刊行会、1919年