桜 京美(さくら きょうみ、1930年6月3日 - 1988年11月10日ごろ[3])は、日本の女優、声優。最終所属はアクターズプロモーション[3]。
略歴・人物
東京出身[1]。5歳の時、キングレコードから童謡歌手としてデビュー[1][4]。エヌ・エー・シーに所属していた[5]。
戦後は劇団たんぽぽに入り、1954年からは喜劇女優として主にテレビやラジオで活動[4]。1958年開始のテレビ番組『お笑い三人組』で真知子役として人気を博し、人形劇『チロリン村とくるみの木』や吹き替えなどでは声優としても活動[4][6]。
その後は女優・声優業と並行しテレビタレントとしても活動していたが、病気などを理由に1985年頃から芸能界の仕事を離れるようになる。
1987年に胃の手術を受ける[6]。1988年3月には芸能事務所と契約し、再起を目指していた。
1989年1月6日、少し前から連絡がとれなくなったことで不審に思ったマネージャーが千葉県山武郡大網白里町(現:大網白里市)の自宅を訪ねたところ、こたつの脇でうつ伏せに倒れているのを発見し、その後死亡が確認された。58歳没。遺体は腐乱し、吐血の跡があったという。警察の捜査で事件性は無いこと、部屋に残され「だるい」「血便が出る」などと書かれた日記用手帳の日付が前年11月10日で途切れていたことから、その頃に病死し、独居していたため約二ヶ月間気付かれずにいたと推測されている[3]。当時はまだ「孤独死」という言葉が一般的でなく、その訃報は衝撃をもって伝えられた[7]。
同業者でもある小桜京子とは名前が似ているためよく混同されたが、その小桜とはフジテレビ『ライオンのいただきます』やTBS『ロボッタン』で共演したことがある。ちなみに桜が死去した際、小桜の元に献花が届いた、というエピソードもある。
出演
映画
テレビドラマ
- お笑い三人組(NHK)
- あすをつげる鐘(NHK)
- てなもんや三度笠(朝日放送=当時はTBS系)
- 忍者ハットリくん 第2話「学校騒動」(1966年、NET / 東映京都テレビプロ)
- 忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ 第18話「ジッポウの病気は特大でござる」(1967年、NET / 東映) - ギャング団のボス
- 水戸黄門 (TBS / C.A.L)
- 第1部
- 第15話「わしは天下の風呂番だ -今治-」(1969年11月10日) - お夏
- 第12部
- 第23話「弥七を騙った悪い奴 -善光寺-」(1982年2月1日) - お仲
- プレイガール 第191話「女の任侠」(1972年、12ch) - 初江
- 銭形平次 第367話「日陰に散った涙花」(1973年、CX) - お倉
- 大江戸捜査網 (12ch / 三船プロ)
- 第482話「嘘と誠の夫婦雛」(1981年)
- 第517話「白い肌に咲く牡丹の刺青」(1981年) - おまつ
- 第541話「飛脚屋殺し 白い肌の裏切り」(1982年) - おかつ
- 第576話「悪徳おんな市場・不倫の罠」(1982年12月25日)
- 第612話「下手人は父ちゃんだ!」(1983年) - おまさ
- 第633話「涙の再会! 素浪人はぐれ唄」(1984年) - おひさ
- 太陽にほえろ! (NTV)
- 第485話「ウサギとカメ」(1981年11月27日)
- 第505話「ジプシーの涙」(1982年4月30日) - 姉妹を知る主婦
- 赤かぶ検事奮戦記 第2シリーズ 第3話「趣味は泥棒」(1981年12月11日、ABC)
- 噂の刑事トミーとマツ 第1シリーズ 第14話「愛の酔拳 オソ松失恋の恐怖」(1980年、TBS) - 美容師
- 時代劇スペシャル「十六文からす堂 江戸占い謎を斬る」(1982年7月16日、CX)
- 特捜最前線 第313話「父と子のブルートレイン!」(1983年、ANB)
- 火曜サスペンス劇場「幻の女を探せ」(1983年7月26日、NTV)
- 西部警察 PART-III 第67話「真夜中のゲーム」(1984年10月14日、ANB / 石原プロ)
- 暴れん坊将軍II 第119話「吉宗がまさか! 結婚詐欺!?」(1985年、ANB / 東映) - 仲居
- 月曜ワイド劇場「今、いじめが爆発する! 茶巾しぼり、白墨チーズ、リンチ、自殺・・・・・70%の子供がいじめられる!!」(1985年4月22日、ANB)
- ただいま絶好調! 第2話「旅芝居ロック一座」(1985年、ANB / 石原プロ)
- 土曜ワイド劇場「人妻詐欺師 血に染まった5000万円」(1985年7月20日、ANB)
テレビアニメ
吹き替え
人形劇
脚注
- ^ a b c 『現代物故者事典 1988~1990』(日外アソシエーツ、1993年)p.291
- ^ 『日本タレント名鑑(1987年版)』VIPタイムズ社、1987年、358頁。
- ^ a b c “桜 京美さん 自宅で孤独な死”. 朝日新聞. (1989年1月7日)
- ^ a b c “桜京美”. 映画DB. 中央映画貿易株式会社. 2022年5月24日閲覧。
- ^ 『声優名鑑 アニメーションから洋画まで…』近代映画社、1985年、73頁。
- ^ a b 「桜 京美」『新撰 芸能人物事典 明治~平成』。https://kotobank.jp/word/%E6%A1%9C%20%E4%BA%AC%E7%BE%8E。コトバンクより2022年5月24日閲覧。
- ^ 梅田彩佳 (2016年6月14日). “梅田彩佳 7日しかなかった昭和64年「あるある」を語る”. NEWSポストセブン. 2022年5月24日閲覧。
- ^ “劇映画 「野郎どもと女たち」”. NHKクロニクル. 2023年8月27日閲覧。
関連項目
外部リンク