早乙女 宏美(さおとめ ひろみ、1963年6月20日 - )は、日本の女優、著作家、ストリッパー、SMパフォーマー、活動弁士、日本で唯一の切腹パフォーマンス・アーティストと言われている。また、アンダーグラウンド文化に造詣が深く、その方面での著作が多くある[1]。
ストリップとしてのショーは独り芝居風に仕立てて、その中で自分で自分を縛る自縛や切腹演技を物語に沿って演じるというやり方で、新作を創るごとに踊りを習い選曲もする本格的なもので、局部を見せることはない[2]。演目は『サロメ』、『阿部定事件』、『マタ・ハリ』、『八百屋お七』、『未来のイヴ』などに材をとって構成した舞台を作っている[3]。
小劇場での舞台は吊りのための縄やろうそく、滑車、切腹演技に必要な刀、血糊などを用いて演技に真実味を持たせている[2][4]。
活動は多岐にわたり、学園祭や老人ホームでのヌードショーなども行っている[4][5]。
幼少の頃からクラシック・バレエやジャズダンスを習っており、ステージ上のパフォーマンスによく生かされている[6]。
21歳の頃、SM雑誌に撮影日記の連載を載せたところ、その女優の視点からの現場報告が業界誌の中で話題となり、他誌からの依頼も受けるようになり、ライターとしての仕事も始めるようになる[1]。
サディズム、マゾヒズムのイベント、サディスティックサーカスは2005年から参加して切腹ショーを恒例で行っている。
アロマテラピストととしても活動している[7]。
17歳の時に歌舞伎町のノーパン喫茶で働き始め、そこで知り合った友人の勧めで雑誌のヌードモデルをしたり、のぞき部屋でオナニーショーなどを始める。その後、縛られ役でのSMビデオやピンク映画に進出する[2]。
1983年、六本木のSMバー、『SAMM』の専属となってショーを開始する[8]。
1985年、ピンク映画専門の映画祭、ズームアップ映画祭で、第7回ズームアップ映画祭助演女優賞を受賞する[9]。
1986年からSMショー専門のストリッパーとして全国を回る[2]。
1988年、原宿歩行者天国の中、横断歩道橋での逆さ吊りパフォーマンスを決行[10][4]。この年、山海塾のメンバーの下で修業を積む[7]。
1997年4月、新宿にあった『SMパブ劇場ボンデージ』で週に3回、ショーを行う[11]。
1999年10月、ストリップ記者クラブのプロデュースで船橋若松劇場で開催された、『日本異色ストリップ50年史』という企画で金粉ショーを行う[12]。
杉本彩主演、『花と蛇』(2004年3月13日公開、東映)にSMアドバイザーとして参加[13]。
2005年、女性だけで構成され、女性客だけを対象にストリップを行うこともある『紅薔薇座』にもメンバーとして加わり、自縛、切腹ショーを行っている。
2007年、スポーツアロマテラピーを学び、アロマテラピストとして活動開始[7]。
2009年11月から2013年9月まで銀座のSMバー、『ブラックハート』のママを務める。店内ではSM小説の朗読会を行う『被虐ふぁんたじあ』というイベントや、女性限定で自縛の講義を定期的に開催、ママを退任した後も定期的に行っている[7]。
これまでに5回、都内にあるSM関係の会員制図書館の『風俗資料館』で、自身が企画した『切腹懇親会』を行っている[7]。
2014年3月に札幌市に移住、同地を拠点に活動を始める[7]。