『三国志』は、1992年から1994年に公開されたシナノ企画製作、東映配給の、『三国志演義』を原作とした日本のアニメ映画三部作。
- 三国志 第一部・英雄たちの夜明け
- 三国志 第二部・長江燃ゆ!
- 三国志 完結編・遥かなる大地
解説
中国の古典『三国志演義』を原作とした、シナノ企画製作、東映配給によるアニメ映画の三部作。15億円の制作費と、10年の月日をかけて製作された。アニメーションの実質的な製作は製作協力としてクレジットされている東映動画(現:東映アニメーション)。第一部は黄巾の乱から呂布の死までを扱っている。第二部は曹操のもとにいる劉備が赤壁の戦いを経て、蜀(蜀漢)の国を建国するところまでであり、原画スタッフには荒木伸吾と姫野美智が参加している。第三部となる完結編はオリジナルキャラクターとして関羽の娘・鳳姫が登場し、映画の後半からは諸葛亮孔明と鳳姫がメインのオリジナルストーリーとなって、孔明が陣没する五丈原の戦いまでを描いている。このストーリーについて、監督の勝間田具治は「中国ロケに行った際、天安門事件に遭遇し、ストーリー変更を行った」というコメントを残している。この中国ロケで撮影した映像は第一部のスタッフロールが流れるエンディングに使用されている。また勝間田は三部作ではなく、四部作で制作したかったことやアレキサンダー大王の作品も作りたいとも語っていた。
完結編では曹操の役の渡哲也が病気のため[注 1]、代役として弟の渡瀬恒彦が担当した。
スタッフ
キャスト
第一部
第二部
完結編
主題歌
- 作詞・作曲:谷村新司/編曲:服部克久/歌手:谷村新司
- 各部ともオープニングテーマは無く、すべてエンドロールで使用。第三部挿入歌として関羽処刑直後の回想シーンでも使用。
- 作詞:土井晩翠/作曲・編曲:不明/歌手:未公開
- 提供:聖教新聞社
- 第三部終盤の五丈原の戦いで諸葛孔明陣没時のシーンで使用。
脚注
注釈
- ^ 渡は1992年に直腸癌であることを発表していた[2]
- ^ a b c 関羽の声に関して勝間田は「関羽の声は『宇宙戦艦ヤマト』の頃から青野武を起用しようと決めていた」と答えている。
- ^ a b 「麗花」の名は、勝間田の夫人の名前から。
- ^ a b 山口を起用した理由について勝間田具治は「自分(山口)の方からやりたいと言ってきた為。大学で声優の勉強をしてきたとも言っていたので」と述べている。
- ^ 兼本は1991年に逝去している。
- ^ 聖教新聞社の上部組織である創価学会では学会歌として扱われている。
出典
外部リンク
- allcinema
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- KINENOTE
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