1992年 以降のロシア の国旗 (ロシアのこっき)は、白 、青 、赤 の横三色旗 である。
由来
モスクワ大公国 紋章
元々はロシア帝国 の国旗で、1699年 、ピョートル大帝 が遣欧使節団を伴ってオランダ を訪れ造船 を学んだ際、海軍のための旗の必要性に気付いて、オランダの国旗 を色の順番を変えて取り入れたという伝説がある。しかし、1668年 に制定されたロシア最初の国旗も白、青、赤の3色であり、それゆえオランダを参考にしたとしても遣欧使節団以前の話であり、また当時のオランダ国旗は橙、白、青の三色旗であり赤色は入っていなかった。白、青、赤はモスクワ大公国の紋章 にあった。青いケープ をまとい銀色の鎧を着て白馬に乗った聖ゲオルギウス が赤い野を駆けて竜を退治している図柄であり、ロシア国旗の色はこの3色から来ているという説がある。また、この3色はロシアの守護聖人 、生神女マリヤ の着ているローブ に由来するという説もある。
アレクサンドル2世 の治世下においては、黒、黄、白の三色旗に改められた。この黒、黄は、国章である金地に黒の双頭の鷲 に由来する。しかし、アレクサンドル3世 の治世下で元の白、青、赤の三色旗に戻され、第一次世界大戦 時にはカントン に国章が追加された。
1917年 にロシア帝国 が倒され(ロシア革命 )、1922年にソビエト連邦 が成立すると、ロシア帝国の「白・青・赤の三色旗」は廃止され、「鎌と槌の赤旗」がソビエト連邦の国旗 に制定された。
そして、1991年 12月25日 にソビエト連邦が崩壊 し、1992年 元日 にロシア連邦 が成立すると、「鎌と槌の赤旗」の国旗は廃止され、帝国時代 末期(1883年 - 1917年)の「白・青・赤の三色旗」の国旗が1993年 12月11日 に復活し、この旗がロシア連邦の国旗に制定された。
白は高貴と率直のベラルーシ人 を、青は名誉と純潔性のウクライナ人 を、赤は愛と勇気のロシア人 を表す。もともとオランダの国旗をヒントにしたものの[ 1] 、この国旗の3色は汎スラヴ色 としてPrague Slavic Congress 1848で正式に決まったものである。
歴代ロシア国旗
ロシア・ツァーリ国
? ロシア・ツァーリ国
1668年 - 1699年
ロシア帝国
? ロシア帝国 1699年 - 1858年
? ロシア帝国
1858年 - 1883年
? ロシア帝国
1883年 - 1917年
? ロシア帝国1914年-1917年
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国
? ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の旗
1937年 - 1954年
? ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の旗
1954年 - 1991年; 縦横比 1:2
ロシア連邦
? ロシア連邦 の旗
1991年 - 1993年
? ロシア連邦の旗
1993年 -
大統領旗
海軍旗
? 軍艦旗
海軍用国籍旗
ロシアの地方旗
他の汎スラヴ色の旗
? ユーゴスラビア王国の政府旗
脚注
^ Gabriella Elgenius (2007). Thomas Hylland Eriksen, ed. Flag, Nation and Symbolism in Europe and America. Richard Jenkins. Routledge. p. 27. ISBN 978-1-134-06696-4 . Retrieved 30 November 2015.
関連項目
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