ルーシー(Lucy)とは、5つの木星トロヤ群小惑星を探査する計画、あるいはその計画における探査機の名称である[1]。
ルーシーは、M型小惑星プシケ(Psyche、ラテン語読み)探査計画のサイキ(Psyche、英語読み)と共に、2017年1月4日にNASAのディスカバリー・プログラムに選定された[2]。
ミッション名は、有名な類人猿化石、ルーシーに由来する。これは、探査対象であるトロヤ群小惑星が太陽系初期の歴史を保存する「惑星形成の化石」であると考えられているからである[3]。一方、類人猿化石のほうのルーシーは、ビートルズの楽曲「Lucy in the Sky with Diamonds」にちなんだものである[4]。
ルーシーは、2021年10月16日午前9時34分 (UTC) にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられ[5]、2027年には木星L4トロヤ群に到達し、(3548) エウリバテス(Eurybates)、(15094) ポリメレ(Polymele)、(11351) レウクス(Leucus)、(21900) オルス(Orus)をフライバイする予定である。 これらのフライバイののち、ルーシーは重力アシストを受けるために地球近傍へ戻り、木星のL5点へ向かう。L5点では、(617) パトロクルス(Patroclus)とその衛星メノエティウス(Menoetius)を探査する。また、トロヤ群到達前の2025年には小惑星帯の内側にある(52246) ドナルド・ジョハンソン(Donaldjohanson)もフライバイする予定で、(52246) ドナルド・ジョハンソンは、ルーシー化石の発見者にちなんで2015年に名づけられた小惑星である[6]。
ルーシーには高解像度可視イメージャ、光学/近赤外分光器、熱赤外分光器の3つの機器が搭載される予定である[7]。
ルーシーはNASAのディスカバリー・プログラムの次期ミッションとして提案されたミッションの1つである。次期ミッションは2021年末までの打ち上げを要求するものであった。この応募は2015年2月に締め切られ、総計28ミッションが提案された。
2015年9月30日、ルーシーは5つあるファイナリスト・ミッションの1つに選出され、計画の具体化のため300万ドルの資金を受けた[8][9][10]。ほかには、DAVINCI、NEOCam、サイキ、VERITASがファイナリスト・ミッションに選出されている。
2017年1月4日、ファイナリスト・ミッションからルーシーとサイキの2つが選定された。
以下の機器が搭載される予定である[7]:
これらのほかに、通信電波のドップラーシフトを用いた電波科学探査が小惑星の質量を決定するために行われる。
目標天体とフライバイする予定日時は以下の通り[11][12]:
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