『リベルタンゴ』(原題:Libertango: The Music of Ástor Piazzolla)は、アメリカ合衆国のジャズ・ヴィブラフォン奏者、ゲイリー・バートンが2000年に発表したスタジオ・アルバム。バートンにとって2作目の、アストル・ピアソラ作品集である。
背景
バートンは1995年12月、アルバム『ピアソラに捧ぐ』(発売は1998年)を録音しており、同作の参加メンバーのうちオラシオ・マルビチーノ、フェルナンド・スアレス・パス、マルセロ・ニシンマン、パブロ・シーグレル、エクトル・コンソールは、本作のレコーディングにも参加した[3]。日本盤CD (VICJ-61183)は、アルバム『ジェネレーション』(2004年)の発売に合わせて、2004年5月21日にビクターエンタテインメントから発売された[4]。
評価
第43回グラミー賞では最優秀ラテン・ジャズ・アルバム賞にノミネートされた[5]。
Heather Pharesはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「バートンはピアニストのパブロ・シーグレル、ヴァイオリニストのフェルナンド・スアレス・パス、ギタリストのオラシオ・マルビチーノなど、かつてピアソラと共に活動したプレイヤーと共演し、ピアソラが作った著名なタンゴの楽曲を、様式に則りつつアップデートしてみせた」と評している[1]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「その音楽の深い精神性、濃密な抒情、斬新な音楽性をタンゴの本質を損なわず、ジャズの自由闊達な表現力で見事浮き彫りにしている」と評されている[2]。
収録曲
全曲ともアストル・ピアソラ作曲。
- リベルタンゴ - "Libertango" - 4:38
- ブエノスアイレスの冬 - "Invierno Porteno" - 7:04
- エスクアロ(鮫) - "Escualo" - 3:08
- ブエノスアイレス午前零時 - "Buenos Aires Hora Cero" - 5:42
- フーガと神秘 - "Fuga Y Misterio" - 4:17
- 天使のミロンガ - "Milonga Del Angel" - 6:36
- ミケランジェロ'70 - "Michelangelo 70" - 4:07
- コントラバヒシモ - "Contrabajissimo" - 11:07
- フガータ - "Fugata" - 4:16
- ムムキ - "Mumuki" - 9:07
- ミロンガ・ロカ - "Milonga Loca" - 3:12
- アディオス・ノニーノ - "Adios Nonino" - 8:37
参加ミュージシャン
- ゲイリー・バートン - ヴィブラフォン
- オラシオ・マルビチーノ - ギター
- フェルナンド・スアレス・パス - ヴァイオリン
- マルセロ・ニシンマン - バンドネオン
- パブロ・シーグレル - ピアノ(on #1, #2, #3, #4, #8, #10, #11, #12)
- ニコラ・レデスマ - ピアノ(on #5, #6, #7, #9)
- エクトル・コンソール - ベース
脚注
外部リンク