ヤルカンド県(ヤルカンドけん、イェケン県、ウイグル語: يەكەن 転写: Yeken)は、中華人民共和国新疆ウイグル自治区カシュガル地区に位置する県。莎車県(呉音: しゃしゃ、漢音: さしゃ、拼音: Shāchē)ともいう。
地理
ヤルカンドは新疆西南部、崑崙山脈北麓、パミール高原南面のヤルカンド川沖積平野に位置する。
南はポスカム県、カルギリク県、西はイェンギサール県とアクト県、東はマルキト県、西北はヨプルガ県、疏勒県、西南はタシュクルガン・タジク自治県と接する。
平均海抜1231.2メートル、山地が39.18%、平原が60.82%を占め、耕地面積126万畝である。
暖温帯大陸性気候に属する。四季は分明で、気候は乾燥しており、日照時間は長い。年平均気温は12.3℃、年平均降水量56.6ミリ。
歴史
ヤルカンドは2000年あまりの歴史を有し、かつて莎車国(前漢の時代)、渠沙国、ヤルカンド・ハン国を形成した。
1943年から1956年にかけて莎車専署所在地となり,1956年以降はカシュガル地区行署に所属している。
行政区画
5街道、14鎮、14郷、1民族郷を管轄:
- 街道弁事処:葉爾羌街道、城中街道、城東街道、城西街道、城北街道
- 鎮:ヤルカンド鎮(莎車鎮)、チャレク鎮(恰熱克鎮)、エリシク鎮(艾里西湖鎮)、ハンディ鎮(荒地鎮)、アワト鎮(阿瓦提鎮)、ベシケント鎮(白什坎特鎮)、エゲルチ鎮(依蓋爾其鎮)、キュルバグ鎮(古勒巴格鎮)、ミシャ鎮(米夏鎮)、トミョステン鎮(托木吾斯塘鎮)、トミョステン鎮(塔尕爾其鎮)、オダンリク鎮(烏達力克鎮)、アラメト鎮(阿拉買提鎮)、アザドバグ鎮(阿扎特巴格鎮)
- 郷:アラル郷(阿熱勒郷)、チャルバグ郷(恰熱巴格郷)、イェンギオステン郷(英吾斯塘郷)、アルスランバグ郷(阿爾斯蘭巴格郷)、ヤカエリク郷(亜喀艾日克郷)、コシェリク郷(喀群郷)、コシラプ郷(霍什拉甫郷)、ダムスィ郷(達木斯郷)、イシクル郷(伊什庫力郷)、ペキチ郷(拍克其郷)、コシェリク郷(闊什艾日克郷)、デョンバグ郷(墩巴格郷)、バグアワト郷(巴格阿瓦提郷)、カラス郷(喀拉蘇郷)
- 民族郷:ゼレプシャト・タジク族郷(孜熱甫夏提塔吉克族郷)
- 良種繁育場、第一林場、国営二林場、園芸場、蚕種場、魚苗場、農科院ヤルカンド農業試験場、工業園区管理委員会、イェンギアワト管理委員会(英阿瓦提管理委員会)
経済
2003年の全県生産総額は12.61億元であった。うち工業総生産額は2.57億元、農業総生産額は15億元、農民の一人当たり純収入は1549元。
農業は綿花や小麦、トウモロコシの栽培を主とし、ハミウリ、ザクロ、葡萄、杏も産する。
工業は棉紡績、電力、建材、冶錬、食料加工などが主な業種である。
交通
航空
鉄道
道路
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