ハプログループM (mtDNA)

ハプログループMとその子系統は北ルートと南ルートで拡散した。

ハプログループM (mtDNA)(ハプログループM (ミトコンドリアDNA)、: Haplogroup M (mtDNA))とは、分子人類学で用いられる、人類ミトコンドリアDNAハプログループ(型集団)の分類のうち、「L3」より分岐したものである。「263, 489, 10400, 14783, 15043」の変異で定義づけられる。ハプログループNとともに、出アフリカを果たし、子孫がユーラシアオセアニアアメリカ大陸に広がっていった[1]。アフリカ外で見つかったものはすべてハプログループMに属しているため、ハプログループNへの分岐がアフリカ内で起きたかアフリカ外に起きたのかの議論がある。ハプログループMは西ユーラシアにはほとんど存在しないが、東アジア及び南アジアでは優勢であり、それに対し欧米ではハプログループRが主流グループになっている。

主な子系統



脚注

  1. ^ Metspalu, M; Kivisild, T; Metspalu, E; Parik, J; Hudjashov, G; Kaldma, K; Serk, P; Karmin, M; Behar, DM; Gilbert, M Thomas P; Endicott, Phillip; Mastana, Sarabjit; Papiha, Surinder S; Skorecki, Karl; Torroni, Antonio; Villems, Richard et al. (2004). "Most of the extant mtDNA boundaries in South and Southwest Asia were likely shaped during the initial settlement of Eurasia by anatomically modern humans". BMC genetics 5: 26. doi:10.1186/1471-2156-5-26. PMC 516768. PMID 15339343.

ヒトミトコンドリアDNAハプログループ系統樹

  ミトコンドリア・イブ (L)    
L0 L1 L5 L2 L6 L4 L3  
  M   N  
M7   M8   M9   D G Q N1   N2   N9   A O S X   R  
M7a C Z E I W Y R0   R9   B JT P  U
HV F J T K
H V