トーマス・テイェ・パーテイ(Thomas Teye Partey、1993年6月13日 - )は、ガーナ・オドゥマセ・クロボ出身のサッカー選手。アーセナルFC所属。ガーナ代表。ポジションはミッドフィールダー。
ユニフォームの背中に入るネームはファーストネームであるトーマス(THOMAS)表記[2]。
日本では、姓を「パーテイ」[3] の他、「パーティー」[4]「パルテイ」[5] などと表記されることがある。
クラブ経歴
ユース
オドゥマセ・クロボに生まれ、元々は地元のオドメターFCのユースに所属していた。2011年にアトレティコ・マドリードの下部組織に移籍、翌2012年にはアトレティコ・マドリードBに移籍。2013年3月10日のレアル・ソシエダとのホーム戦(0-1)で初めてアトレティコ・マドリードのトップチームに招集された[6]。しかし、この試合で彼は起用される事なかった[7]。
マジョルカ
2013年7月12日にセグンダ・ディビシオンへの降格が決定したマジョルカにレンタル移籍[8]。8月18日、CEサバデルとのアウェー戦(0-4)で初出場した[9]。9月15日、エルクレスCF戦(2-2)で初得点を記録した[10]。2013-14シーズンは、リーグ37試合(2972分間)出場し、5得点を記録した。
アルメリア
2014年7月27日にはプリメーラ・ディビシオンのUDアルメリアにレンタル移籍[11]。8月23日RCDエスパニョールとのホーム戦(1-1)でラ・リーガ初出場をした[12]。2015年4月11日、グラナダCFとのホーム戦(3-0)で、ラ・リーガ初得点を記録した[13]。
アトレティコ・マドリード
アトレティコに復帰後、2015年11月28日に行われたエスパニョールとのホーム戦(1-0)で、ルシアーノ・ビエットに代わって入り、トップチームでの初出場を果たした[14]。2016年1月2日、レバンテUD戦でアトレティコ・マドリードでの初得点を決めた[15]。5月28日、UEFAチャンピオンズリーグ 2015-16 決勝では116分にコケとの交代で出場した[16]。
2017‐18シーズンからは、ピボーテのレギュラー格として多くの出場機会を得ていた。
アーセナル
2020年10月5日、アーセナルFCが契約解除金をリーガ・デ・フトボル・プロフェシオナル(スペイン・プロリーグ機構)へ預託する形で契約解除条項を行使し、アトレティコとの契約を解消した上で[17]、アーセナルへの完全移籍が発表された[18]。背番号は18番。この際、タイトルよりも高額な給料を優先して移籍した(20-21シーズン、アーセナルはリーグ7位に対してアトレティコは優勝した)ことや、アトレティコに対して不意打ちのような形で移籍市場最終日に契約解除したことなどから、SNS上でアトレティコファンから厳しい批判を受けた[19][20]。
同年10月17日、プレミアリーグのマンチェスター・シティFC戦において途中出場しアーセナル選手として公式戦初出場を果たした[21]。
2021年6月29日、21-22シーズンより背番号を5番に変更することが公式発表された[22]。同年8月1日、プレシーズンマッチのチェルシー戦で右足首の靭帯を負傷し約1ヶ月の離脱をした[23][24]。同年10月22日、プレミアリーグのアストン・ヴィラFC戦でコーナーキックをヘディングで合わせアーセナル移籍後初ゴールを決めた[25]。2022年1月20日、アフリカネイションズカップ2021敗退直後となったカラバオ杯のリヴァプール戦において74分から途中出場するも87分、90分と立て続けにイエローカードを受けて退場処分となった[26]。同年4月4日、プレミアリーグのクリスタル・パレス戦において右大腿部の筋肉を負傷。シーズン絶望の怪我となった[27]。
22−23シーズン第9節、トッテナムとのノースロンドンダビーでミドルシュートを決め、チームの勝利に貢献した。
2023年9月3日のプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドFC戦前の練習中に鼠径部を負傷し、10月3日のCLグループステージ第2戦のRCランス戦でベンチ復帰するまで約1ヶ月の離脱となった[28]。しかし、10月24日のCLグループステージ第3戦セビージャFC戦前の練習の最後で筋肉を負傷し再び離脱となった[29]。2024年3月4日、プレミアリーグ第27節シェフィールド・ユナイテッドFC戦で途中出場し4ヶ月以上ぶりに実戦復帰を果たした[30]。
代表歴
2016年6月5日に行われたアフリカネイションズカップ2017予選のモーリシャス代表戦で80分にフランク・アチェンポンとの交代でガーナ代表初出場。2017年9月1日の2018 FIFAワールドカップ・アフリカ予選のコンゴ共和国戦(ホーム)で代表初得点を挙げた。続く9月5日のアウェーでのコンゴ共和国戦ではハットトリックを達成した。
2022年1月4日、アフリカネイションズカップ2021に向けた最終招集メンバーに選出された[31]。同大会はグループステージ3試合全てに出場しガボン代表戦とコモロ代表戦でそれぞれアシストを記録[32]。2アシストと活躍するもチームは1分2敗の最下位でグループステージ敗退となった[33]。
2022年11月14日、2022 FIFAワールドカップのガーナ代表メンバーに招集された[34]。同大会ではグループステージ3試合全てに先発フル出場するもチームは惜しくもグループステージ敗退となった。
2024年1月1日、アーセナルでの2023年10月からの長期離脱によりアフリカネイションズカップ2023への招集は見送られた。ガーナ代表監督のクリス・ヒュートンはトーマスのキャリア最大の負傷であり大会には間に合わないと明かした[35]。
個人成績
クラブ
2023-24シーズン終了時点[36]
クラブ
|
シーズン
|
リーグ戦
|
国内カップ
|
リーグカップ
|
国際大会
|
その他
|
合計
|
ディビジョン |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点
|
RCDマジョルカ (loan)
|
2013-14
|
セグンダ
|
37 |
5 |
1 |
0 |
- |
- |
- |
38 |
5
|
UDアルメリア (loan)
|
2014-15
|
ラ・リーガ
|
31 |
4 |
1 |
0 |
- |
- |
- |
32 |
4
|
アトレティコ・マドリード
|
2015-16
|
ラ・リーガ
|
13 |
2 |
5 |
1 |
- |
5 |
0 |
- |
23 |
3
|
2016-17
|
16 |
1 |
2 |
0 |
- |
6 |
0 |
- |
24 |
1
|
2017-18
|
33 |
3 |
3 |
1 |
- |
14 |
1 |
- |
50 |
5
|
2018-19
|
32 |
3 |
3 |
0 |
- |
6 |
0 |
1 |
0 |
42 |
3
|
2019-20
|
35 |
3 |
1 |
0 |
- |
8 |
1 |
2 |
0 |
46 |
4
|
2020-21
|
3 |
0 |
0 |
0 |
- |
0 |
0 |
- |
3 |
0
|
通算
|
132 |
12 |
14 |
2 |
- |
39 |
2 |
3 |
0 |
188 |
16
|
アーセナルFC
|
2020-21
|
プレミアリーグ
|
24 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
8 |
0 |
- |
33 |
0
|
2021-22
|
24 |
2 |
0 |
0 |
2 |
0 |
- |
- |
26 |
2
|
2022-23
|
33 |
3 |
1 |
0 |
0 |
0 |
6 |
0 |
- |
40 |
3
|
2023-24
|
14 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
16 |
0
|
通算
|
95 |
5 |
2 |
0 |
2 |
0 |
15 |
0 |
1 |
0 |
115 |
5
|
キャリア通算
|
295 |
25 |
18 |
2 |
2 |
0 |
54 |
2 |
4 |
0 |
373 |
30
|
代表
- 出場大会
- 2017年 - アフリカネイションズカップ2017(4位)
- 2019年 - アフリカネイションズカップ2019(ベスト16)
- 2022年 - アフリカネイションズカップ2021(グループステージ敗退)
- 2022年 - 2022 FIFAワールドカップ(グループステージ敗退)
- 試合数
- 2023年10月17日現在
- 国際Aマッチ 47試合 13得点(2016年-)[37]
ガーナ代表 | 国際Aマッチ |
年 | 出場 | 得点 |
2016 |
5 |
0
|
2017 |
10 |
5
|
2018 |
4 |
2
|
2019 |
9 |
3
|
2020 |
2 |
0
|
2021 |
4 |
2
|
2022 |
9 |
1
|
2023 |
4 |
0
|
2024 |
|
|
通算 |
47 |
13
|
- 得点
タイトル
クラブ
- アトレティコ・マドリード
- アーセナルFC
参考文献
- ^ “Welcome to Arsenal, Thomas Partey!” (2020年10月6日). 2020年10月6日閲覧。
- ^ “Thomas Teye Partey”. ARSENAL DIRECT. 2020年10月7日閲覧。
- ^ “アトレティコ「一方的に…」ガーナ代表MFパーテイがアーセナルに完全移籍”. ゲキサカ (2020年10月6日). 2020年10月7日閲覧。
- ^ “パーティー移籍でアーセナルが60億円の契約解除金”. 日刊スポーツ (2020年10月6日). 2020年10月7日閲覧。
- ^ “トーマス・パルテイ「まずは良い仕事をすること」…アトレティコ精神胸にレアル打倒を誓う”. GOAL (2018年4月8日). 2020年10月7日閲覧。
- ^ Oliver Torres y Thomas, novedades en la lista del Atlético (Oliver Torres and Thomas, news in Atlético's list); Marca, 9 March 2013 (スペイン語)
- ^ Prieto ends Atletico's perfect home form Archived 2013年8月24日, at Archive.is; ESPN FC, 10 March 2013
- ^ Thomas Teye Partey, nuevo jugador del RCD Mallorca (Thomas Teye Partey, new player of RCD Mallorca) Archived 2013年7月15日, at the Wayback Machine.; Mallorca's official website, 12 July 2013 (スペイン語)
- ^ El Sabadell golea y es el primer líder de la temporada (Sabadell thrashes and is the season's first leader); Marca, 18 August 2013 (スペイン語)
- ^ El Mallorca dejó escapar la victoria en apenas diez minutos (Mallorca lets victory slip away in only ten minutes); Marca, 15 September 2013 (スペイン語)
- ^ El Almería ficha al ghanés Thomas, un centrocampista de largo recorrido y poderío físico (Almería signs Ghanaian Thomas, a central midfielder with long-haul and physical strength) Archived 2014年7月29日, at the Wayback Machine.; Almería's official profile, 27 July 2014 (スペイン語)
- ^ Sergio García amarga la Feria de madrugada (Sergio García bitters the dawn fair); Marca, 23 August 2014 (スペイン語)
- ^ El Almería pide turno por la salvación (Almería calls turn for the salvation); Marca, 11 April 2015 (スペイン語)
- ^ Una máquina de rentabilizar goles (A goal-rentable machine); Marca, 28 November 2015 (スペイン語)
- ^ Thomas fue el líder (Thomas was the leader); Marca, 2 January 2016 (スペイン語)
- ^ “Spot-on Real Madrid defeat Atlético in final again”. UEFA. (28 May 2016). http://www.uefa.com/uefachampionsleague/season=2016/matches/round=2000638/match=2015789/postmatch/report/index.html#madrid+crowned+11th+time 30 May 2016閲覧。
- ^ “El Arsenal deposita en LaLiga el importe de la cláusula de rescisión de Thomas Partey” (2020年10月5日). 2020年10月7日閲覧。
- ^ “Welcome to Arsenal, Thomas Partey!” (2020年10月5日). 2020年10月6日閲覧。
- ^ Verrall, John (2020年10月6日). “Atletico Madrid fans react as Thomas Partey joins Arsenal” (英語). HITC. 2020年11月25日閲覧。
- ^ “Thomas Partey's Farewell Message To Atletico Madrid Hasn't Gone Down Well” (英語). www.sportbible.com. 2020年11月25日閲覧。
- ^ “Man City 1-0 Arsenal: Raheem Sterling scores winner - BBC Sport” (2020年10月17日). 2020年10月18日閲覧。
- ^ “Thomas Partey to wear the No 5 shirt” (2021年6月29日). 2021年6月30日閲覧。
- ^ “Team news: Partey, Nketiah, Gabriel” (2021年8月7日). 2021年8月20日閲覧。
- ^ “Team news: Gabriel, Partey, White, Elneny” (2021年9月9日). 2021年9月10日閲覧。
- ^ “Arsenal 3-1 Aston Villa: Gunners hit three past lacklustre Villa” (2021年10月22日). 2021年10月26日閲覧。
- ^ “Arsenal 0-2 Liverpool (0-2 agg): Diogo Jota double sets up Chelsea final for Reds” (2022年1月20日). 2022年1月23日閲覧。
- ^ “Team news: the latest on Thomas Partey” (2022年4月7日). 2022年5月23日閲覧。
- ^ “Arteta gives Partey update” (2023年9月3日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “Jesus and Partey to miss Sheffield United game” (2023年10月27日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “アーセナルが破竹の7連勝! シェフィールド・Uを6発粉砕…ジェズス&トーマスが実戦復帰” (2024年3月5日). 2024年5月10日閲覧。
- ^ “Milovan Rajevac names squad for Total Energies 2021 AFCON”. (2022年1月4日). https://www.ghanafa.org/coach-milovan-rajevac-names-squad-for-total-energies-2021-afcon 2022年1月7日閲覧。
- ^ “Afcon 2021: Gabon grab late equaliser against Ghana” (2022年1月14日). 2022年1月23日閲覧。
- ^ “Afcon 2021: Ghana dumped out by debutants Comoros” (2022年1月18日). 2022年1月23日閲覧。
- ^ “OTTO ADDO ANNOUNCES SQUAD FOR WORLD CUP FINALS” (2022年11月14日). 2022年11月16日閲覧。
- ^ “ネーションズカップ不参加のトーマスは「これまでで最大のケガ」 ガーナ代表監督が明かす” (2024年1月2日). 2024年5月10日閲覧。
- ^ トーマス・パーテイ - Soccerwayによる個人成績
- ^ トーマス・パーテイ - National-Football-Teams.com
外部リンク