コカナダモ
コカナダモ(Elodea nuttallii )
分類
学名
Elodea nuttallii (Planch.) H.St.John
シノニム
Anacharis nuttallii Anacharis occidentalis Elodea columbiana Elodea minor Elodea occidentalis Philotria angustifolia Philotria minor Philotria nuttallii Philotria occidentalis
和名
コカナダモ
英名
Western Waterweed
コカナダモ (小カナダ藻、学名:Elodea nuttallii )は、被子植物門 トチカガミ科 に分類される沈水植物 の一種。原産地は北アメリカ で、日本には外来種 として定着している。
分布
北アメリカ原産[ 1] 。
ヨーロッパ 、東アジア (日本を含む)に移入分布する[ 2] 。
特徴
線形の葉は、基部では対生となり上部では3輪生となる。5-10月に白い花を咲かせる[ 1] 。
雌雄異株だが、日本には雄株だけが定着しており、無性生殖 で繁殖する[ 1] 。
外来種問題
日本では1961年における琵琶湖 での生育が初めての記録である[ 3] 。その後、琵琶湖のアユ が日本各地へ放流された際に、コカナダモも合わせて拡散したと考えられている[ 3] 。現在は北海道 から沖縄 までの全域に定着しており、同じく外来種のオオカナダモ とともに日本の自然に溶け込んでしまっている[ 1] [ 2] 。
異常に繁茂することで、日本の水圏生態系に悪影響を与えている。また、ある程度まで生長すると大量の流れ藻となり水面を覆い尽くし、異臭や船舶の航行障害を発生させる[ 3] 。
こうした問題を解決するため、水草刈取機や人の手によって駆除が行われているが、完全な防除が実現した例は少ない[ 3] 。木崎湖 では大繁殖したコカナダモへの対策として、水草を食べるソウギョ を1983年に放流した[ 3] 。これによってコカナダモは消滅したものの、マコモ やヨシ などの他の水生植物までもが食べられてしまい、水質の悪化にまで至った[ 3] 。
生態系被害防止外来種リストにおいて、重点対策外来種に指定されている。また、日本の侵略的外来種ワースト100 に選定されている。
脚注
^ a b c d 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター (編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社 、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 。
^ a b コカナダモ 国立環境研究所 侵入生物DB
^ a b c d e f 村上興正・鷲谷いづみ(監修) 日本生態学会 (編著)『外来種ハンドブック』地人書館 、2002年9月30日。ISBN 4-8052-0706-X 。