XU-Lは、日本の新明和工業とヤマハ発動機が共同研究に用いている飛行機。名称はExperimental Utility aircraft - Large typeの略で[1][2]、「次世代小型航空機」とも呼ばれる[3][4]
。
概要
小型航空機の概念設計から試作・試験までの検証[3][4]、パイロットの操縦支援・非常用の[2]自動化技術[2][3][4]や、有人機と同等のサイズ・性能の無人航空機に用いる自律飛行システムの研究、ヤマハ製の小型エンジンの耐久性や冷却系統などのデータ収集といった用途を想定した小型機[3][5]。
機体自体は新明和が輸入し[2]組み立てた[1]ランズ S-6 コヨーテII（英語版）を[2]改良したもので、全長は約10 m[5]。ヤマハ・フェザーM-TXやヤマハ・ベンチャーマルチパーパスといった[4]スノーモービルに搭載された、ヤマハ製[1][2][4][5]水冷4ストローク[1]2気筒[1][5]エンジン（排気量499 cc）[1][2][4][5]の回転数を調整したものを装備する[5]。このエンジンは、有人飛行機で用いられる初のヤマハ製エンジンとされる[4]。機体記号は「JX0170」[2]。
2021年（令和3年）6月29日に共同研究に関する契約が締結され[3]、2022年（令和4年）9月21日に「初期飛行試験」という形で富士川滑空場にて初飛行を行った[1][2]。初飛行はジャンプ飛行だったが、同年10月に行われた2回目では周回飛行を行うなど、その後も飛行試験を継続している[5]。
脚注
- ^ a b c d e f g 「ヤマハ発動機と新明和工業が小型航空機の初期飛行試験を開始」
- ^ a b c d e f g h i 「新明和とヤマハ発動機の小型機、富士川で初飛行」
- ^ a b c d e 「ヤマハ発動機と新明和工業が「次世代小型航空機」の共同研究に関する契約を締結」
- ^ a b c d e f g 「ヤマハのエンジンが航空機に載る？！」
- ^ a b c d e f g 「新明和工業が「無人飛行機」大型化へ」
参考文献
関連項目