UCIプロチーム (UCI ProTeam) とは、国際自転車競技連合 (UCI) による自転車ロードレースチームの格付けの一つで、トップカテゴリーであるUCIワールドチームの下に位置づけられるカテゴリーである。2019年までの名称はUCIプロフェッショナルコンチネンタルチーム (UCI Professional Continental Teams)で、日本ではプロコンチネンタルチーム、プロコン(チ)などとも呼ばれた。2005年から2014年までのトップカテゴリーである「UCIプロチーム(現UCIワールドチーム)」とは異なる。
2019年までのUCIプロフェッショナルコンチネンタルチームはUCIコンチネンタルサーキットを主に戦うチームであった。このコンチネンタルサーキットはヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、アジア、アメリカの五つに分けられている。それぞれの地区で年間を通してロードレースのシリーズが設定されており、個人単位で年間チャンピオンが争われる。
2020年からは各コンチネンタルサーキットの上位レースが新たにUCIプロシリーズ(UCI ProSeries)に再編された。
UCIワールドツアーのレースではワイルドカードによって、そのほかのビッグレースでは主催者の推薦によって出場することができる。選定においては、レースの開催国に本拠地を置いているか、有力選手・実績ある選手を抱えているか、ドーピング対策を採るなど倫理規定がしっかりしているか、などが判断材料になることが多い。
プロフェッショナルコンチネンタルチームと所属する選手にとって、露出度の高いUCIプロツアーやツール・ド・フランスをはじめとしたグランツールは、格好のアピールの場であり、高いモチベーションで臨んでくる。中には特定のレースのみに照準を絞って参加してくるチームすらあり(2008年のジロ・デ・イタリアで活躍したCFSグループ・ナヴィガーレが典型)、トップカテゴリーであるUCIプロチームに勝るとも劣らない成績を上げることがままある。
例えば2007年のツール・ド・フランスではバルロワールド所属のマウリシオ・ソレールが山岳賞を獲得したほかロバート・ハンターはステージ1勝をあげてポイント賞でも2位に入るなど大活躍した。
2008年の場合は、パリ~ニースではスキル・シマノのクレメント・ロテレリが山岳賞を獲得。このほかティレーノ~アドリアティコやバスク一周でもプロコンチーム所属の選手がステージ優勝した。
さらにジロ・デ・イタリアでも連日のように逃げを決めたり、ステージ優勝争いを繰り広げ、スリップストリームが第1ステージ、ティンコフ・クレジットシステムが第5、第19ステージ、LPRブレーキが第7ステージ、セッラメンティが第11ステージを制覇。CFSグループ・ナヴィガーレに至っては第6、第14、第15、第20と4つのステージで勝利し、同チーム所属のエマニュエル・セッラが圧倒的な力で山岳賞を獲得。結局21のステージのうち9ステージでプロコンチームが優勝を収める結果となった。
2008年は有力選手のプロコンチーム移籍が相次いだ。セッラメンティにはジロ・デ・イタリア総合優勝2回,総合2位1回のベテラン,ジルベルト・シモーニがサウニエルデュバル・プロディールから移籍。同年のジロ・デ・イタリアで活躍した他,LPRブレーキは2007年ジロ・デ・イタリア総合優勝のダニーロ・ディルーカをはじめジロ・デ・イタリア総合優勝2回のパオロ・サヴォルデッリ,有力クライマーのダニエーレ・ピエトロポッリを獲得。スリップストリームもツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアでステージ5勝のデヴィッド・ミラーや有力タイムトライアルスペシャリストのデヴィッド・ザブリスキーを獲得している。
プロツアーチームからプロコンチネンタルチームへの移籍が相次いだ理由は、プロツアーチームであれば全プロツアーレースに選手を派遣するという縛りがあるため、これによってレースのスケジュールや狙うレースへの調整が難しくなっていくこと。またカルロス・サストレ、トル・フースホフトらを獲得したサーヴェロ・テストチームは設立1年目にしてツールへ出場を決めるなど、有力選手を擁していればビッグレースへのワイルドカード枠を取得出来るという前例が増えてきたため、レーススケジュールに余裕を持たせたい有力選手にとって都合が良いという事もある。
2010年にもこの流れは見られ、アルカンシエル持ちのカデル・エヴァンス、前年アルカンシエル戴冠のアレッサンドロ・バッラン、アメリカロードチャンピオンのジョージ・ヒンカピーが揃ってBMC・レーシングチームに電撃移籍を果たした。
2017年、ツール山岳王のワレン・バルギルがフォルトゥネオ・オスカロと2018年から3年契約を結びチームに 加入することが発表された。
2019年 25チーム
2018年 27チーム
2017年 22チーム
2015年 20チーム
2014年 17チーム
2013年 20チーム
2012年 22チーム
2011年 23チーム