FC東京バレーボールチーム(エフシーとうきょうバレーボールチーム)は、東京都を本拠地としていた男子バレーボールチーム。2003年に東京ガスから移行した。JリーグのFC東京と連携していた。最終シーズンとなる2021-22シーズンはV.LEAGUE DIVISION1(V1)に所属。2022年6月ネイチャーラボにチーム譲渡となり、チームは「東京グレートベアーズ」として引き続きV1所属となった[1][2]。
概要
運営はJリーグのFC東京を運営している東京フットボールクラブ株式会社であった[3]。2022年6月、ネイチャーラボにチーム譲渡した(チーム名は「東京グレートベアーズ」となった。)。
母体もJリーグチームと同様、東京ガスのバレーボール部である。1948年に社内レクリエーションとして9人制バレーボール部として創部したのが始まりであり、1985年に6人制バレーボール部に変更し、2003年に『FC東京バレーボールチーム』に移行した。ただし、プロ化しているJリーグチームとは違い、選手・スタッフは大半が東京ガスのグループ会社で働きながら活動していた[4][5][6]。
Jリーグチームとの共通ネームであり、都民のためのクラブを目指す観点から来ている。チームマスコットも東京ドロンパで共通であり[7]、ホームゲームに出没することがある[8]。
練習場は、東京ガス深川グランド内にあるTG深川体育館であり、練習見学の可能な日も設定されている[9]。バレーボール教室を2002年より開催している[10]。
V・チャレンジリーグ在籍時には、東京ヴェルディとの試合でサッカーと同様に「東京ダービー」として盛り上がりをみせていた。
歴史
1948年、東京ガスの社内レクリエーションとして9人制バレーボール部として創部。1985年に6人制バレーボール部に変更。
1986年より地域リーグに参加。1997年に東部地域リーグ(Vリーグの3部組織)に加入。1998年に地域リーグプレーオフを制しV1リーグ(現・Vチャレンジリーグ)昇格を果たす。
第4回V1リーグ(2001/02シーズン)では3位ながらもV・プレミアリーグに休部チームが出た影響で入れ替え戦に出場。しかし、入れ替え戦で日立国分トルメンタに敗れプレミアリーグ昇格はならなかった。
2002年よりFC東京バレーボール教室を開始し、同チームから選手がコーチングに派遣されるようになる。
第5回V1リーグ(2002/03シーズン)で初優勝を果たす。しかし、入替戦では旭化成スパーキッズに敗れまたしても昇格はならなかった。
入れ替え戦の直後の2003年4月、地域に密着するチームになることを目指して東京ガスバレーボール部からFC東京バレーボールチームへと移行し、普及活動を東京都内で本格的にスタートさせた[11]。
第6回V1リーグ(2003/04シーズン)で連覇を果たし、第7回で3連覇を果たすが、入替戦ではことごとく旭化成に敗れ、昇格を果たせなかった。
2006/07V・チャレンジリーグ(V1リーグから名称変更)優勝し、2007/08V・チャレンジリーグでも優勝。しかし、入替戦では2回とも大分三好ヴァイセアドラーに敗北を喫し、チャレンジリーグ残留となる。
2008/09シーズンでV・チャレンジリーグ3連覇。そして、V・チャレンジマッチ(入替戦)で大分三好と対戦。第1戦をストレート勝ちし、第2戦で1セット先取。その時点でセット率によって初のV・プレミアリーグ昇格が決まった(第2戦は1-3で敗戦)。7回目の入替戦でようやくV・プレミアリーグ昇格を勝ち取った。
2009年、チームOBでV・プレミアリーグ女子のJTマーヴェラスでコーチを務めた坂本将康が監督に就任した[12]。
初参加となった2009/10V・プレミアリーグでは、なかなか思うように勝ち星を重ねられず、4勝24敗の最下位で終わりV・チャレンジマッチに参加することとなる。しかし、V・チャレンジマッチでは、V・チャレンジリーグを15戦全勝で勝ち上がったジェイテクトSTINGSに2試合連続のストレート勝ちでV・プレミアリーグ残留を果たす。2010年、ゆめ半島千葉国体に東京都代表として参加。成年男子6人制の部で準優勝を果たした。2010/11V・プレミアリーグでは最下位は逃れたものの7位で終わり、本来ならV・チャレンジマッチに出場する成績だが、東日本大震災の影響で中止となり、そのまま残留となる。
2011年、所属選手の不祥事により、Vリーグ機構より制裁が下された[13]。
同年、おいでませ!山口国体で優勝。年末の天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会では準優勝を果たし、チームの躍進ぶりを印象づけた。2011/12V・プレミアリーグでは8勝13敗でチーム最高の5位に入り、V・チャレンジマッチ出場も回避した。黒鷲旗でも準優勝を果たした。
しかし、2012/13V・プレミアリーグでは7位に低迷し、3年ぶりのV・チャレンジマッチ出場となった。V・チャレンジマッチでは、つくばユナイテッドSun GAIAに第1戦はフルセットに持ち込まれるものの辛勝。第2戦は3-1で勝利し、何とかV・プレミアリーグ残留を決めた。2013/14シーズンも7位となり、2014/15シーズンからは4シーズン連続で最下位となった。2012/13シーズンから5シーズン連続でV・チャレンジマッチ出場となっていたが、そちらでは1敗もせず残留し続けた。
2017-18シーズン終了をもって9シーズン監督を務めた坂本将康が監督を退任(その後ゼネラルマネージャーを1シーズン務めてからV1女子のPFUブルーキャッツ監督に就任)[12]。前年度よりコーチとして入団したアレッサンドロ・ロディが監督に昇格した[14][15]。
2018-19シーズン、V・プレミアリーグに替わり新生V.LEAGUEが誕生し、1部であるDIVISION1(V1)に編入[16]。チーム数が増加し新たに入った2チームには上回るもの順位を上げれず8位で終える[17]。
ロディは監督1シーズンで退団[18]。2019-20シーズンより堺ブレイザーズで監督を務めていたばかりの真保綱一郎が監督に就任した[19]。
2021年12月8日、2022年5月末をもって活動休止すると発表した[1][20][21]。ミクシィが東京ガスに替わって東京フットボールクラブの筆頭株主になり経営権取得した後のことであった[4]。事業環境の変化、中長期的な事業成長や将来のVリーグ参加へ向けた事業化・高度化計画への対応を総合的に判断・検討した結果、休部に至ったもので、今後はFC東京の主軸であるサッカーに重きを置いて活動する方針であることから、バレーボール教室などといった普及活動も休止する方針[1]。
最終シーズンとなった2021-22シーズン、V1は9勝25敗の8位となり、V1残留の成績を残して最後のVリーグを戦い終えた[22][23]。V.LEAGUE DIVISION1は、4シーズン戦い4シーズンとも8位の成績だった。
2022年4月26日、Vリーグ機構とFC東京は、美容健康雑貨を手掛けるネイチャーラボへのチーム譲渡が決定したと発表した。新チームは2022-23シーズンも引き続きV1所属となった[24][25][2]。
2022年4月29日から始まった第70回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会では、グループ戦を2勝1敗としA組2位で準々決勝に進出[26][27]。そして、2022年5月3日、黒鷲旗の準々決勝でV1王者のサントリーサンバーズにセットカウント1-3で敗れ、FC東京としての公式戦が全て終了となった[28]。試合終了後、「東京ブギウギ」に合わせて踊る恒例のパフォーマンスを披露し、ファンや他チームの選手、大会関係者から拍手が送られた[29]。
2022年5月31日、FC東京としての19シーズンの活動が終了となった。6月よりネイチャーラボに引き継がれた新チームとして活動する[30]。6月1日、新チームのTwitter公式アカウントを発表した[31]。6月13日に新チームのチーム名が発表され、「東京グレートベアーズ」として再出発することとなった[32][33]。
成績
主な成績
- プレミアリーグ、V.LEAGUE DIVISION1
- V1リーグ / チャレンジリーグ
- 優勝6回(2003年、2004年、2005年、2007年、2008年、2009年)
- 準優勝 なし
- 黒鷲旗全日本選手権
- 天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会
- 国民体育大会
年度別成績
Vリーグ / 実業団リーグ・V1リーグ
V・プレミアリーグ / V・チャレンジリーグ
V.LEAGUE
所属
|
年度
|
最終 順位
|
参加 チーム数
|
レギュラーラウンド
|
ポストシーズン
|
備考
|
順位 |
試合 |
勝 |
敗 |
試合 |
勝 |
敗
|
DIVISION1
|
2018-19 |
8位 |
10チーム |
8位 |
27 |
8 |
19 |
- |
|
2019-20 |
8位 |
10チーム |
8位 |
27 |
6 |
21 |
- |
|
2020-21 |
8位 |
10チーム |
8位 |
35 |
8 |
27 |
- |
|
2021-22 |
8位 |
10チーム |
8位 |
34 |
9 |
25 |
- |
|
活動終了時の選手・スタッフ
選手
スタッフ
役職 |
名前 |
備考
|
部長 |
鈴木尚文 |
|
副部長 |
原文比古 |
|
谷口元 |
|
金澤正明 |
|
柳井功 |
|
総監督 |
吉田清司 |
|
監督 |
真保綱一郎 |
|
コーチ |
橘裕也 |
|
コーチ兼選手 |
古賀太一郎 |
|
アナリスト |
草柳和希 |
|
ドクター |
荻内隆司 |
川口工業総合病院
|
アスレティックトレーナー |
八亀康次 |
|
メディカルトレーナー |
堀内壮春 |
|
マネジメントスタッフ |
九冨洋平 |
|
大塚強 |
|
塚田正喜 |
|
齊藤福富美 |
|
佐藤道子 |
|
広報 |
小林恭子 |
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通訳 |
山崎ルシアノ |
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サポートスタッフ |
市川静香 |
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普及スタッフ |
竹内香奈子 |
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中山荘子 |
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出典:チーム新体制リリース[37] チーム公式サイト[38] Vリーグ公式サイト[39] 更新:2021年6月19日
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在籍していた主な選手
脚注
関連事項
外部リンク
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あ行 | |
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か行 | |
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さ行 | |
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た行 | |
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な行 | |
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は行 | |
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ま行 | |
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ら行 | |
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Remarks | |
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