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CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection 、搬送波感知多重アクセス/衝突検出[1])は、有線LAN規格であるイーサネットにおいて初期に実装された制御方式である。
10BASE5・10BASE2などの初期の同軸ケーブルによるイーサネットにおいて通信プロトコルとして広く普及した。 共有バス上で複数の端末が同時にデータ送信して衝突したときの再送処理手順を定めており、これによりイーサネットは多元接続が可能となった。
1970年代にALOHAnetというUHF帯を用いた通信ネットワークで使われたのが起源で、これを同軸ケーブル上で使えるようにアレンジしたもの。Xerox社のPalo Alto Research Center(PARC)に所属するロバート・メトカーフ博士によって基礎理論がつくられた。DEC、インテル、Xeroxをあわせて「DIX仕様」と呼ばれ、この3社によって1980年にイーサネットの通信手順として公開提案された。
その後、1990年にツイストペアケーブル接続によるイーサネットが登場し、リピータハブ接続における半二重通信環境でも本機能が引き継がれたが、1000BASE-Tが標準化された1999年以降は全二重通信でスイッチングハブによる通信制御を行うことが一般的になっている。そのため、衝突を回避する必要性がほとんどなくなり、10ギガビット・イーサネットなど後発規格では本機能はサポートされていない。
無線LANでは、同様の方式としてCSMA/CAが用いられている。最大の違いは、CSMA/CDにおいては送信中に衝突検出したら即座に通信を中止し、ランダムな待ち時間を挿入するのに対し、CSMA/CAは送信前に待ち時間を毎回挿入する点である。
CSMA/CDは、データリンク層で実装されるMAC機能であり、半二重通信環境で動作する。
初期イーサネットにおける同軸ケーブルによるバス型構成では、複数の端末が1本の同軸ケーブルに接続される。一つの論理バス内の全端末はそれぞれ電気的に等価であるため全てのフレームを受信する。各端末はこのうち宛先が自身のMACアドレスであるフレームのみを処理し、そうでないものは廃棄する(同一バス内に流されたフレームをモニタリングする機器により他者の通信内容を傍聴することも可能ではある)。多数の端末が繋がっている場合には、任意の端末AとBとの「1対1」の排他的な通信は不可能であり、端末Aから送出されたデータは、同じイーサネットの配線に繋がっている全端末へ届けられる「1対全」の通信方式である。「1対全」の通信であるため、既に端末AとBが通信している時に端末Cが新たに送信したい場合は、伝送路の空きを待つ必要がある。接続された複数の端末がほぼ同時に送信を行った場合、データが損失する。これを衝突(コリジョン)と呼ぶ。なお、同軸ケーブルのみならずリピータハブでも半二重通信となり、衝突が発生する。
CSMA/CDは、この衝突対策のために通信経路上での信号の発送手段を規定しており、以下の内容を含んでいる[2]。
それぞれの動作について以下に概説する。
イーサネットフレームのいくつかの仕様は、CSMA/CDによる物理的制約に基づいて決められているものがある。
さらに、CSMA/CDは1Gbps半二重通信でもサポートされており、オプションとして以下の2つが追加された。
CSMA/CDは1983年に最初の策定時の規格名であり、2012年に「イーサネット」に改称するまでIEEE 802.3規格の代名詞となっていた。 CSMA/CDのアルゴリズムで特に注目すべき点は、衝突が発生から再送までにランダム時間をあけるという点である。他の端末と全く同じ時間だけ間隔をあける確率は極めて低いため、再衝突が起こることを回避できる。
一方で、使用率の高いネットワークにおいては、衝突が多発することは避けられず、バス内に接続端末が多すぎる場合は衝突頻度が加速度的に高まり、閾値を越えたところで急激に帯域が飽和する欠点がある。混雑時に送信待ちの端末が多数あっても常に待ち時間があり通信路に空きが生じるため帯域に無駄が生じてしまう。