AFCアジアカップ
AFCアジアカップ (英 : AFC Asian Cup )は、アジアサッカー連盟 (AFC)が主催する、ナショナルチーム によるサッカー の大陸選手権大会 である。大抵は年度を付加して“AFCアジアカップ [開催国] [年度]” (英 : AFC ASIAN CUP [country] [year] )などのように呼称される。
1956年に第1回大会 が香港 で行われ、以降ほぼ4年ごとに開催されている。1988年大会 から2015年大会 までは優勝国にFIFAコンフェデレーションズカップ (創設当初はキング・ファハド・カップ)への出場権が与えられていた。
概要
当大会はアジア地域の大陸選手権大会として1956年に創設された。世界に6大会ある各大陸サッカー連盟の選手権では、1916年に始まったコパ・アメリカ に次いで2番目に古い[ 1] 。
日本で認知されたのは広島 で開催された1992年のAFCアジアカップ1992 以降で[ 1] [ 2] [ 3] 、Jリーグ がスタートする直前に日本 が初優勝して、日本代表がマスメディアから注目されるきっかけになった[ 2] [ 3] [ 4] 。また日本はここからアジアの強豪国へと駆け上がる[ 3] 。グループリーグ突破を決めたイラン 戦終了間際の三浦知良 のゴールは、試合後のカズの名言「魂込めました、足に」と共に有名である[ 2] [ 3] [ 4] 。
2006年1月1日にオーストラリアサッカー連盟 がオセアニアサッカー連盟 (OFC)を脱退しアジアサッカー連盟 (AFC)に加盟したことで、オーストラリア代表 もAFCアジアカップならびにその予選に出場するようになった(2006年2月から始まる2007年大会 の予選 より出場した)。
優勝杯
現在の優勝杯は二代目で、イギリスの会社トーマスライトが製作。銀製のトロフィーで高さ78センチ、幅42センチ、重さ15キロ[ 5] 。トロフィーは、ハスの花を5つに分けたデザインであり、台座は分離できる。
賞金
2011年カタール大会 まではアジアカップに賞金はなかった。2015年オーストラリア大会 で、初めて賞金が贈られることになり、同大会では総額1千万ドルの賞金が与えられた[ 6] 。
2018年5月4日、アジアサッカー連盟 会長のシャイフ ・サルマーン・ビン・イブラーヒーム・アール=ハリーファ が、2019年UAE大会 の賞金総額は1480万ドル(16億4649万2600円)、優勝が500万ドル(5億5627万7500円)、準優勝が300万ドル(3億3375万1500円)、ベスト4がそれぞれ100万ドル(1億1124万2500円)、さらに全24出場国に出場給として20万ドル(2225万2000円)を授与すると発表した[ 7] 。
開催方式
本大会は、4チームずつの6つのグループリーグ→各グループ上位2チームと各グループ3位の中から成績上位の4チームの計16チームによる決勝トーナメント、という流れで行われる。1968年大会 までは、4~5チームによる全チーム総当りを採用、以後何度かのチーム数増加を経て、2004年大会 から2015年大会 は本大会出場枠が16チーム、2019年大会 は本大会出場枠が24チームとされた。
2007年大会 の変更点
2011年大会 の変更点
開催地の選択におけるローテーション制が一部変更。東アジア及び東南アジアを東ゾーン、南&中央アジア及び西アジアを西ゾーンに統合し、東西ゾーン交互の開催に変更された(従って2011年大会は西ゾーンでの開催となる)。この理由としては、アジアカップの規模が大きくなったため、開催能力のある国・地域が限られることが挙げられる。
次回大会への本大会シードが復活。2007年大会の上位3チームには2011年本大会への出場資格が与えられる。2015年大会においても、上位3チームのシードは変更されないが、次回開催国が3位以上に入った場合の4位チームの繰上げシードは認められない。
AFCチャレンジカップ が予選を兼ねる。2008年大会 及び2010年大会 の優勝チーム(両大会の優勝チームが同一の場合は2010年大会の準優勝チーム)に2011年本大会への出場資格が与えられる。
2019年大会 の変更点
2019年から本大会の本選出場権を従来の16カ国から8カ国増やし24カ国にする。これに伴い再び、前回優勝・上位入賞国(3位まで)は出場権を直接は得られなくなった[ 8] [ 9] [ 10] 。また、AFCチャレンジカップは2014年大会をもって終了することとなった[ 8] 。本大会から3位決定戦が廃止になる。
当初はAFCチャレンジカップの優勝国には代わりに本戦出場権を賭けたプレーオフ(予選で本戦出場権を得られなかったチームのうち上位2チームと対戦)に出場するとしていた[ 11] 。
今回の改正は2018 ワールドカップ のアジア2次予選とアジアカップ2019の予選を共有する方式を採用する。2次予選(4-5か国ずつ×8組)を勝ち抜いた上位12カ国(2次予選終了時点での1位8カ国+2位のうちで勝ち点上位4カ国)は、W杯アジア最終予選に進出するとともにアジアカップの出場権を得る。これに加え、それ以外の国のうち上位24カ国は4チームずつの6組に分かれてアジアカップの残りの12枠を争う[ 8] 。アジアカップ主催国は無条件にアジアカップ本大会に出場できるものの、上述の通り2次予選まではアジアカップ予選がワールドカップ予選も兼ねているため、アジアカップ主催国も2次予選までは出場する。
結果
大会結果
※1968年イラン大会までは、総当たり戦のみ実施し順位を決定していた。
開催実績
回
開催年
決勝戦開催都市
決勝戦会場
試合数
総 ゴール数
1試合平均 ゴール数
総 入場者数
1試合平均 入場者数
1
1956年
香港
香港政府大球場
6
27
4.50
-
-
2
1960年
ソウル
孝昌運動場 (朝鮮語版 )
6
19
3.17
-
-
3
1964年
ラマト・ガン
ラマト・ガン・スタジアム
6
13
2.17
99,000
16,500
4
1968年
テヘラン
シャヒード・シロウディ・スタジアム
10
32
3.20
-
-
5
1972年
バンコク
スパチャラサイ国立競技場
13
38
2.92
-
-
6
1976年
テヘラン
アザディ・スタジアム
10
25
2.50
-
-
7
1980年
クウェート
サバーハ・アッ=サーリム・スタジアム
24
76
3.17
-
-
8
1984年
シンガポール
ナショナルスタジアム
24
44
1.83
-
-
9
1988年
ドーハ
アル・アリ競技場
24
40
1.67
-
-
10
1992年
広島
広島広域公園陸上競技場
16
31
1.94
316,496
19,781
11
1996年
アブダビ
シェイク・ザイード・スタジアム
26
80
3.08
398,008
15,308
12
2000年
ベイルート
スポーツ・シティ・スタジアム
26
77
2.96
276,482
10,634
13
2004年
北京
北京工人体育場
32
96
3.00
1,020,050
31,877
14
2007年
ジャカルタ
ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム
32
84
2.63
724,222
22,632
15
2011年
ドーハ
ハリーファ国際スタジアム
32
90
2.81
405,361
12,668
16
2015年
シドニー
スタジアム・オーストラリア
32
85
2.66
649,705
20,303
17
2019年
アブダビ
シェイク・ザイード・スタジアム
51
130
2.55
607,531
11,912
18
2023年
ルサイル
ルサイル・アイコニック・スタジアム
51
132
2.59
1,507,790
29,565
統計
代表別通算成績
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順
国・地域名
出
優
準
四
試
勝
分
敗
点
均
得
失
差
1
イラン
15
3
0
7
74
45
20
9
155
2.09
143
55
+88
2
韓国
15
2
4
5
73
38
19
16
133
1.82
117
74
+43
3
日本
10
4
1
1
53
33
12
8
111
2.09
104
52
+52
4
サウジアラビア
11
3
3
0
52
23
15
14
84
1.62
74
50
+24
5
中華人民共和国
13
0
2
4
59
23
15
21
84
1.42
88
66
+22
6
カタール
11
2
0
0
46
19
12
15
69
1.50
66
52
+14
7
イラク
10
1
0
2
43
18
8
17
62
1.44
54
52
+2
8
アラブ首長国連邦
11
0
1
3
48
16
13
19
61
1.27
47
64
-17
9
クウェート
10
1
1
2
42
15
10
17
55
1.31
47
51
-4
10
ウズベキスタン
8
0
0
1
33
15
7
11
52
1.58
49
50
-1
11
オーストラリア
5
1
1
0
26
15
5
6
50
1.92
49
17
+32
12
ヨルダン
5
0
1
0
22
10
7
5
37
1.68
30
18
+12
13
シリア
7
0
0
0
25
8
5
12
29
1.16
19
30
-11
14
イスラエル
4
1
2
1
13
9
0
4
27
2.08
28
15
+13
15
バーレーン
7
0
0
1
27
7
6
14
27
1.00
33
44
-11
16
タイ
8
0
0
1
28
3
11
14
20
0.71
22
54
-32
17
オマーン
5
0
0
0
16
3
5
8
14
0.88
12
20
-8
18
インドネシア
5
0
0
0
16
3
2
11
11
0.69
13
38
-25
19
北朝鮮
5
0
0
1
18
3
2
13
11
0.61
15
40
-25
20
インド
5
0
1
0
16
3
1
12
10
0.63
12
33
-21
21
ベトナム
3
0
0
0
12
2
2
8
8
0.67
13
22
-9
22
ミャンマー
1
0
1
0
4
2
1
1
7
1.75
5
4
+1
23
マレーシア
4
0
0
0
12
1
4
7
7
0.58
10
28
-18
24
レバノン
3
0
0
0
9
1
3
5
6
0.67
8
17
-9
25
パレスチナ
3
0
0
0
10
1
3
6
6
0.60
7
21
-14
26
タジキスタン
1
0
0
0
5
1
2
2
5
1.00
3
4
-1
27
中華民国
2
0
0
2
7
1
2
4
5
0.71
6
13
-7
28
シンガポール
1
0
0
0
4
1
1
2
4
1.00
3
4
-1
29
カンボジア
1
0
0
1
5
1
1
3
4
0.80
8
10
-2
30
キルギス
2
0
0
0
7
1
1
5
4
0.57
7
12
-5
31
香港
4
0
0
2
13
0
3
10
3
0.23
10
30
-20
32
トルクメニスタン
2
0
0
0
6
0
1
5
1
0.17
7
16
-9
33
南ベトナム
2
0
0
2
6
0
1
5
1
0.17
9
22
-13
34
フィリピン
1
0
0
0
3
0
0
3
0
0.00
1
7
-6
35
南イエメン
1
0
0
0
2
0
0
2
0
0.00
0
9
-9
36
イエメン
1
0
0
0
3
0
0
3
0
0.00
0
10
-10
37
バングラデシュ
1
0
0
0
4
0
0
4
0
0.00
2
17
-15
データは2023年大会終了時点
太字 は優勝経験のある国・地域で、太数字 は最多記録
国・地域名は現在の名称で統一した(南ベトナム 、南イエメン を除く)
順位は通算勝点の多い順で、通算勝点が同数の場合は1試合あたりの平均勝点が多い方を、それも同数の場合は得失点差の優れた方を、得失点差も同数の場合は総得点の多い方を上にした
1988年大会までの勝点は<勝=2、分=1、敗=0>であったが、通算成績では現行と同じ<勝=3、分=1、敗=0>で統一した
PK戦 で決着がついた試合は記録上引分となる
イスラエル は現在UEFA に加盟
南ベトナム 、南イエメン は現在は存在しない
優勝回数
開催国の成績
前回優勝国の成績
地域連盟別最高成績
個人通算得点数
順位
選手名
出場年
得点数
1
アリ・ダエイ
1996,2000,2004
14
2
アルモエズ・アリ
2019,2023
11
3
李東国
2000,2004,2007
10
4
高原直泰
2000,2007
9
アリー・マブフート
2015,2019,2023
アクラム・アフィーフ
2019,2023
6
ジャーシム・アル・フウェイディ
1996,2000
8
ユニス・マフムード
2004,2007,2011,2015
サルダル・アズムン
2015,2019,2023
9
ホセイニ・キャラーニー
1968,1972
7
ベフターシュ・ファリーバー
1980
崔淳鎬
1980
ファイサル・アル=ダヒル
1976,1980,1984
孫興慜
2011,2015,2019,2023
ハットトリック
選手名
得点数
経過時間
国籍
試合結果
対戦国
大会
ステージ
1
ホセイン・キャラーニー
3
34', 70', 78'
イラン
3 - 0
イラク
1972
グループステージ
2
アリー・ジャバーリー
3
80', 86', 88'
イラン
3 - 2
タイ
1972
グループステージ
3
ゴラームホセイン・マズローミー
3
63', 74', 80'
イラン
8 - 0
南イエメン
1976
グループステージ
4
ベフターシュ・ファリーバー
4
11', 34', 80', 82'
イラン
7 - 0
バングラデシュ
1980
グループステージ
5
崔淳鎬
3
26', 53', 78'(P )
韓国
4 - 1
アラブ首長国連邦
1980
グループステージ
6
沈祥福
3
中華人民共和国
6 - 0
バングラデシュ
1980
グループステージ
7
徐永来
3
中華人民共和国
6 - 0
バングラデシュ
1980
グループステージ
8
アリ・ダエイ
4
66', 76', 83', 89'(P )
イラン
6 - 2
韓国
1996
準々決勝
9
西澤明訓
3
14', 25', 49'
日本
8 - 1
ウズベキスタン
2000
グループステージ
10
高原直泰
3
18', 20', 57'
日本
8 - 1
ウズベキスタン
2000
グループステージ
11
李東国
3
30', 76', 90+1'
韓国
3 - 0
インドネシア
2000
グループステージ
12
モハメド・アル=シャルフーブ
3
35', 78', 86'
サウジアラビア
5 - 0
ウズベキスタン
2000
グループステージ
13
アリ・カリミ
3
10', 20', 77'
イラン
4 - 3
韓国
2004
準々決勝
14
イスマイール・アブドゥラティフ
4
16', 19', 35', 77'
バーレーン
5 - 2
インド
2011
グループステージ
15
岡崎慎司
3
8', 13', 80'
日本
5 - 0
サウジアラビア
2011
グループステージ
16
ハムゼ・アッ=ダルドゥール
4
35', 45+2', 70', 80'
ヨルダン
5 - 1
パレスチナ
2015
グループステージ
17
アルモエズ・アリ
4
9', 11', 55', 60'
カタール
6 - 0
北朝鮮
2019
グループステージ
18
ヴィタリ・ルクス
3
24', 51', 77'
キルギス
3 - 1
フィリピン
2019
グループステージ
19
アクラム・アフィーフ
3
22', 73', 90+5'
カタール
3 - 1
ヨルダン
2023
決勝
1試合得点数
個人通算出場回数
回数
選手名
大会
5
イグナティ・ネステロフ
2004,2007,2011,2015,2019
4
遠藤保仁
2004,2007,2011,2015
セルヴェル・ジェパロフ
2004,2007,2011,2015
ティムル・カパーゼ
2004,2007,2011,2015
ユニス・マフムード
2004,2007,2011,2015
サウド・カリリ
2004,2007,2011,2015
ビラル・モハメド
2004,2007,2011,2015
ジャバド・ネクナム
2004,2007,2011,2015
メフディ・マハダヴィキア
1996,2000,2004,2007
李明
1992,1996,2000,2004
アドナン・アル・タリヤニ
1984,1988,1992,1996
歴代優勝監督
表彰
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
FIFA : ワールドカップ , U-20ワールドカップ , U-17ワールドカップ , アラブカップ , オリンピック , ユースオリンピック , 国際大会一覧 , 選手一覧 , ナショナルチーム , ランキング , アンセム アジア アフリカ 北中米カリブ海 南米 オセアニア 欧州 非FIFA 総合競技大会 その他