鬱陵郡(ウルルンぐん)は、大韓民国慶尚北道の郡。陸地(本土)から約150キロ東方の日本海に浮かぶ鬱陵島と付属島嶼(竹嶼、観音島)からなる。日本との領有権争いがある竹島を郡域に含む。面積72.518平方キロ、人口9,252人。鬱陵邑・北面・西面の1邑2面で構成される。
中央に鬱陵峰がそびえている。北部は羅里盆地となっていて周辺には海水浴場が多くある。朝鮮半島の古文献でも知られる「三峯」(鬱陵島最高峰である聖人峯(標高984m)を中心とした西・南・東の三面に連なる山脈)が在り、赤青白で彩られた鬱陵郡旗に象徴的に描かれている。
日本海に位置しているため、冬の降水量が多く、韓国で最も降雪量が多い地域である。沿岸部では40cm程、内陸部では1m近い積雪を記録することがあり、1962年1月31日に内陸部にある気象台で観測された積雪293.6cmは韓国で最も多い記録である。
下位行政区画は1邑2面。
近海でサンマ・スケソウダラ(明太)・イカなどが取れ、主に漁業で生計を立てる。土地は痩せており、麦やトウモロコシ程度しか採れない。浦項港などとの間に旅客船の便があり、本土からの観光客は年に20万人程度である。陸地(韓国本土)との交通が不便で、スーパーマーケットや商店がなく、漁業協同組合が販売チェーン店を運営する。
1995年、光復50周年を迎えて独島博物館設置が決まり、鬱陵邑が土地を提供し三星(サムスン)文化財団が建設した施設にイ・チョンハク初代館長が30年余りの間国内外で収集した資料を中心に独島義勇守備隊同志会の資料などを加えて、1997年8月8日韓国内唯一の領土博物館として開館した。敷地面積2,441坪、施設延べ床面積484坪で、地下1階地上2階建て。1998年8月8日開館1周年を記念して独島博物館標石や野外独島博物院が造成された。
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