『風俗画報』(ふうぞくがほう)とは、日本初のグラフィック雑誌である。1889年(明治22年)の創刊から1916年(大正5年)まで27年にわたり特別号を含む全518冊を刊行した。
『風俗画報』は東京日本橋葺屋町の東陽堂が発行し、江戸時代から大正時代を取上げて世相、風俗、戦争、文学、歴史、地理など当時の社会風俗を視覚的に解説している。絵や写真などを多用し、師弟関係にあった小林永濯・富岡永洗、その子弟など、多くの日本画家を起用した。
資料としての整備
索引、目次
画像データ
国立国会図書館がオンラインで作成者不明の索引(稿本)を公開している。
冊子版
複製
冊子版
CD-ROM版
11枚組のCD-ROM版が1997年に製作された。
マイクロフィルム版
1号から478号と増刊はマイクロフィルムに翻刻したものを国立国会図書館が収蔵している。
オンライン版
2013年4月1日より、ジャパンナレッジにて「Web版 風俗画報」を有償で公開[3]。
脚注
注釈
- ^ CiNii(NII学術情報ナビゲータ[サイニィ])によると、北里大学教養図書館ならびに日本大学芸術学部図書館が収蔵している。“風俗画報 (朝倉治彦・校訂)”. CiNii. 2017年8月7日閲覧。
- ^ CD-ROM版『風俗画報』には本文11枚にユーザーガイド1冊 (44ページ) [2]が備わっている。データは Windows 3.1 もしくは Windows 95 形式で利用可能である。
- ^ CD-ROM版全巻は明治大学和泉キャンパス図書館に所蔵されている。
- ^ 1889年から1916年に刊行された「風俗画報」1号 (明治22年2月10日)から478号に加え、増刊の「新撰東京名所圗會」(54-57編) および「大日本名所圖會」 (58号-92号) を収載。その各編は「東京近郊名所圗會」「日本名所圖會」「諏訪名所圖會」「京都名所圖會」「秋田男鹿島名勝」として記載される場合もある。
出典
- ^ 日本近代文学館 編『複刻日本の雑誌 解説』講談社、1982年6月。ISBN 4061479997。OCLC 674233559。
- ^ 槌田満文 (監修)、大串夏身、横山泰子 編『「風俗画報」CD-ROM 版別冊(付録)』ゆまに書房、1997年2月。国立国会図書館サーチ:R100000001-I09111101348893。
- ^ 田中政司 (株式会社ネットアドバンス・ビジネスセンター)「ジャパンナレッジの挑戦:電子レファレンスツールの可能性」『情報管理』第59巻第3号、科学技術振興機構、2016年、172-180頁、doi:10.1241/johokanri.59.172、2017年8月7日閲覧。
- ^ 慶應義塾運動会競走の図。「風俗画報」第74号より。1894年 (明治27) 5月26日号。
- ^ 慶應義塾大学で行われたカンテラ行列。日清戦争における威海衛の戦いの勝利を祝った。「風俗画報」第88号より。1895年 (明治28) 2月12日。“慶應義塾炬火行列大運動会の図 (慶応義塾写真データベース)”. 慶應義塾大学. 2017年8月7日閲覧。
- ^ 山本松谷作「新橋停車場之図」。「風俗画報」通巻241号より。1901年 (明治34) 11月30日号。宮地正人、佐々木隆、木下直之 ほか 編『ビジュアルワイド明治時代館』小学館、2005年。