軽雪上車(けいせつじょうしゃ)は、北海道や北陸地方などの降雪地域にある陸上自衛隊駐屯地の部隊に配備されているスノーモービルである。
概要
使用される車両は市販のスノーモービルで、車体後部にキャリアが追加されている。キャリアにはスコップや無線機、予備燃料、スキー板などの携行品が約40kg搭載されている。
中隊クラスまでに配備され、主な配備部隊は前線部隊たる普通科・特科・機甲部隊が中心であるが、後方支援部隊や施設科部隊なども部隊本部に保有し、主として1名ないし2名の移動および斥候・偵察・連絡業務、軽輸送などに使用される[1]。
ヤマハ発動機のS340[2]をベース車両として採用され、無線機や装備の積載用に細かい改造が加えられた。初めて装備されたのは1987年12月で、第2師団などが装備した[3]。1997年度からはヤマハ発動機のET410TRをベースとした車両が採用された。これによりセルモーターや後退ギアなどの装備が追加された。現在[いつ現在?]のベース車はヤマハ発動機のVK540IIIで、前進ギアが2段となり、トラック幅が381mmから508mmと拡大された。
- VK540IIIの主要諸元
- 全長:3,125mm
- 全幅:1,140mm
- 全高:1,350mm
- 全備重量:365kg
- 最大積載量:160kg
- 乗員:2名(普通は1名運用だが、2名乗車可能)
- エンジン:空冷2サイクル535cm3ガソリン
- 製作:ヤマハ発動機
脚注
- ^ “豪雪の救世主「陸上自衛隊の雪上車」なぜ雪に強いのか 使い勝手が向上した納得の理由”. 乗りものニュース (2021年1月10日). 2024年3月4日閲覧。
- ^ 当時はまだリコイルスターターであった
- ^ 『自衛隊装備年鑑1990』朝雲新聞社、1990年6月25日、59頁。ISBN 4-7509-1011-2。
関連項目
外部リンク