聖心女子学院初等科・中等科・高等科(せいしんじょしがくいんしょとうか・ちゅうとうか・こうとうか)とは、東京都港区白金四丁目に所在するカトリック系の私立女子小学校(初等科)・中学校(中等科)・高等学校(高等科)。
概要
カトリック女子修道会である「聖心会」を母体として設立。世界約40ヶ国、200校の姉妹校がある。
一学年3クラス、収容定員1344人(初等科第1学年から第4学年までは1クラス32人、初等科第5学年から高等科第3学年までは1クラス42人)の小規模な学級編成。
沿革
聖心の4-4-4制
概要
聖心女子学院初等科・中等科・高等科では、「4-4-4制」に基づく小中高一貫教育[1]を、2008年度に初等科から入学した児童生徒に対して提供している。聖心女子学院初等科・中等科・高等科では、以下のような小中高一貫教育区分を設定している。このような教育区分を設定した理由は、初等科の第4学年から第5学年にかけて思春期に入り、体格・知的発達・意識の面で成長の段階が異なるためである[2]。これを受けて、初等科第5学年および第6学年の児童は中等科の生徒と同じ校舎で学習している。その一方、従来の6-6制の枠組みを併用する関係上、施設一体型の公立小中一貫校とは異なり、小学校第6学年修了時には小学校卒業式を行う[2]。
- ファーストステージ(初等科第1学年から初等科第4学年までの初等教育)-「基礎・基本の習得を大切に」[3]
- セカンドステージ(初等科第5学年から中等科第2学年までの前期中等教育)-「定着・習熟で伸張させる」、教科担任制の導入・拡大[4]
- サードステージ(中等科第3学年から高等科第3学年までの後期中等教育)-「応用・発展で深化させる」[5]
初等科第5年生転入・編入
聖心女子学院初等科では、第4学年で初等教育が修了し、第5学年から中等教育が開始されるので、2012年度以降、第5学年から児童約24名を募集している[6]。
- 転入・編入試験受験資格者は、原則として国立または公立の小学校の第4学年の全課程を修了している者。
- 私立小学校に在籍中の第4学年の課程を修了している者は、第5学年の転入・編入試験を受験できない。ただし、親権者の転勤などで通学時間1時間30分以内に転居することが確定し、児童の転校を余儀なくされている場合は私立の小学校の第4学年の全課程を修了している者も受験できる。
- 聖心女子学院中等科入学試験は2013年度をもって終了し、聖心女子学院中等科においては2014年度以降は、帰国生対象生徒入学試験を除いて、生徒の募集は行わない。私立中学校で生徒募集を行わないのは、田園調布雙葉中学校に続いて2校目になる(休校を前提にした生徒募集を停止する事例を除く)。
- 聖心女子学院高等科においては、生徒の募集は行わない。
- 聖心女子学院初等科に入学し、または第5学年に転入もしくは編入しなければ、聖心女子学院中等科・高等科に進学することはできない。
- 第5学年から編入した生徒には、入学後1年から在学しているクラスメートが1人に1人ずつ付きサポートするシステムがある。
宗教行事
- 4月 始業ミサ
- 5月 聖マグダレナソフィアの祝日、聖母戴冠式
- 6月 みこころのミサ
- 7月 高等科3年黙想会 - グループに分かれて黙想の家に宿泊し、黙想を行う
- 10月 感ずべき御母の祝日、みこころ祭
- 11月 練成会、聖フィリピン・デュ・シェーンの祝日
- 12月 ゆりの行列、クリスマス・ウィッシング
- 2月 高等科3年卒業のミサ
- 3月 感謝のミサ
クラブ活動
中高等科には、文化部、運動部、公演系合わせて18の部活動がある。活動は週2回までと決められている。部活動の他にも、サークルと呼ばれるお昼休みなどに主な活動を行う有志の団体もある。
文化部
- 美術部
- 理化学部
- 生物部
- 地学部
- 家庭部(高等科生のみ)
運動部
- テニス部
- バスケットボール部
- バレーボール部
- 卓球部
- バドミントン部
- 剣道部
- 水泳部
公演系
- オーケストラ部
- 日本語演劇部
- 英語演劇部
- ダンス部
- 軽音楽部
サークル
- 茶道サークル
- 華道サークル
- 合唱サークル
- E.S.S.
- サッカーサークル
- 模擬国連サークル
- 社会科サークル
- 映画研究サークル
- 競技かるたサークル
- 手話サークル
- 写真サークル
- カリグラフィーサークル
- 文芸サークル
- クイズ研究会
- アニメーションサークル
一方、初等科は月曜の6限にクラブ活動をする。初等科では、〜部という言い方はあまりせず、〜クラブという。
運動系
- バドミントンクラブ
- バスケットボールクラブ
- ダンスクラブ
- サッカークラブ
- ソフトボールクラブ
- 卓球クラブ
文化系
- 手話クラブ
- 演劇クラブ
- 読書創作クラブ
- コンピュータークラブ
- 手作りクラブ
- 昔遊びクラブ
- 化学クラブ
- 美術クラブ
校外施設
丹沢学舎(神奈川県足柄上郡松田町寄)がある。
初等科4年生は校外学習で丹沢を訪れる。また、中等科1年生の4月末に行われるオリエンテーションの際も使われる。
夏休みには各部活動の合宿に使われ、合宿には中3以上が参加できる。
姉妹校を含め、「疲れた者重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい」というイエスの聖心を表した御像である「イエスの聖心像」が置かれている[7]。
しかし、建物自体が断層の上に建設されており、地震などの災害にあった時に生徒に危険があるため、2021年に閉舎された。
交通
制服
概要
- 冬服 緑の千鳥格子のジャケットを着用する。初等科1〜3年生はボレロ、4年生〜高等科3年生まではベストを着用し、吊りスカートである。ブラウスは、初等科は丸襟、中高等科は角襟である。靴下は緑色。左胸に校章を付ける。特に中高等科では、各委員会のバッジを付けているものもいる。初等科では、学級委員、各もゆるの長にバッジが与えられ、クラブの部長にはメダイが与えられる。
- 夏服 聖心では夏服は、上記の冬服の際半袖ブラウスを着用する時を指す。水色のワンピースがあるが、“盛夏服”と呼ばれる。
- 制服ルール
初中高等科全て共通のルールに、セーターの着用に関するものがある。セーターを着ての通学は禁止で、校内でのみ着ることが許されている。
中高等科には真夏服着用の際に合わせて着るカーディガンがある。これを着ての登校は許可されている。但しカーディガンを冬服の上に着ることは、基本禁止されているが、カーディガン2色(白・紺)のうち、紺のものは、校内に限り冬服と共に着用することが認められている。
初等科では冬場にグレーのタイツを担任の許可なく着用できる。中高等科生は着用の際担任に異装届けを提出する必要がある。中高等科生は 2021年(令和3年)よりスラックスの着用も可能。
また、中高等科生は指定かばんの代わりに指定リュックを使用できる。
著名な出身者
脚注および参照
関連項目
外部リンク