永野耕平

永野 耕平
ながの こうへい
内閣府地方創生推進室より公表された肖像
生年月日 (1978-04-25) 1978年4月25日(46歳)
出生地 日本の旗 日本 大阪府岸和田市三田町
出身校 関西学院大学法学部政治学科卒業
大阪市立大学大学院経営学研究科修了
前職 大阪府議会議員
現職 岸和田市長
所属政党大阪維新の会→)
無所属
親族 曽祖父・永野勇吉(岸和田学園創設者)
父・永野孝男大阪府議会議員
公式サイト 岸和田市長 永野耕平公式ホームページ

当選回数 2回
在任期間 2018年2月4日 - 現職

選挙区 岸和田市選挙区
当選回数 1回
在任期間 2015年4月30日 - 2018年1月18日
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永野 耕平(ながの こうへい、1978年昭和53年〉4月25日[1] - )は、日本政治家社会福祉士精神保健福祉士[2]大阪府岸和田市長(2期)。元大阪府議会議員(1期)。父は元大阪府議会議員の永野孝男。曽祖父は社会福祉法人岸和田学園創設者の永野勇吉[3]

来歴

大阪府岸和田市三田町に生まれる。岸和田市立山直北小学校清風中学校・高等学校卒業。関西学院大学法学部政治学科卒業。大阪市立大学大学院経営学研究科修了。社会福祉法人岸和田学園の副園長などを務めた[4][5]

2015年(平成27年)の大阪府議会議員選挙に大阪維新の会公認で立候補し、初当選した。2018年(平成30年)から岸和田青年会議所の第60代理事長に就任した[6]

2017年(平成29年)12月26日、自民党関係者への現金提供が発覚した岸和田市長の信貴芳則が辞職したことを受け[7]、2018年(平成30年)1月18日に信貴の辞職に伴う出直し市長選挙に大阪維新の会公認で立候補する意向を表明し、同日、大阪府議を辞職した[8]

2月4日に行われた市長選で、永野は信貴、元市議の西田武史らを破り、初当選し[9]、2月5日に正式に市長に就任した[10]

2022年(令和4年)1月30日投開票の市長選挙で、再選。

2018年岸和田市長選

※当日有権者数:161,579人 最終投票率:31.43%(前回比:-2.18pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
永野耕平39大阪維新の会20,165票40.35%
信貴芳則56無所属18,198票36.41%
西田武史52無所属11,615票23.24%

2022年岸和田市長選

※当日有権者数:157,832人 最終投票率:28.27%(前回比:-3.16pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
永野耕平43大阪維新の会23,333票53.97%
山田英子73無所属16,083票37.20%日本共産党推薦
野口徹72無所属3,815票8.82%

不祥事

不倫による三角関係・裁判

永野市長は2019年頃から政治活動で知り合った女性と不倫を開始し、関係は約1年半続いた。永野と女性の不倫交際が終わった2021年に、永野の耳に当該女性は既婚男性(大阪府議)と不倫しているとの情報が入った。永野夫妻は当該の大阪府議と家族同然の付き合いをしており、 議員になる前に経済的に困っていた府議の奨学金の代理返済選挙資金を永野が肩代わりをしており、市長妻も当該府議に約250万円を貸していた。当該府議が永野の不倫相手だった女性と不倫していると知った永野夫妻は、その大阪府議の相談に乗っていた。当該府議は女性を自身の議員秘書に採用している[11][12]。永野によると、当該府議のと永野夫婦で当該府議による不倫の相談を行った後に一連のトラブルが始まった[11]。後述の裁判中に当該女性と不倫関係の府議は、府議妻と離婚した[13]。同年に当該女性が大阪府警強制性交等罪で被害届を提出した。大阪地検は同年12月に不起訴の判断をした[12]

女性は刑事訴訟から民事訴訟に切り替え、翌2022年6月に約2280万円の損害賠償を求め大阪地裁に提訴し、2024年11月14日付で永野の謝罪・解決金500万円を支払うことで和解した。和解調書によると、大阪地裁は「市長の地位や日頃の言動からうかがわれる影響力、女性の就業歴や年齢を考慮すると、純粋に対等な関係だったとはいえない」と指摘。市長が「雇用を左右しうる優越的な立場にあって、両者には社会的な上下関係がおのずと形成されていた」と認め、公人で配偶者がいることにも触れて「非難を免れない」との所見を示した[14][15]。女性の代理人によると、女性は2019年に永野と知り合い、2021年1月ごろまで「性行為を強要され、継続して性的な加害行為を受けた」「心的外傷後ストレス障害を発症し、同年春には休職を余儀なくされた」と主張した一方、永野側は訴訟で「同意があった」と反論していた[15]。政務活動費収支報告書によると当該女性は前述の大阪府議の秘書となっており、休職中の給与が支払われている[12]。市長妻は、LINEのやりとりの物証を見たことで「同意のある不倫行為」と認識していること、和解金500万円を支払った理由について、「(永野の不倫相手だった女性と不倫している)府議は私たち夫婦にとって息子のような存在」と思っていること、府議に約250万円を(市長妻が)貸していること、当該女性との不倫関係で離婚した(府議の)元妻へ慰謝料などを(府議が)払う事情を踏まえて、「彼ら(府議と当該女性)がしっかりと次の人生を歩めるように渡したお金です。決して、主人が性暴力をしてしまったから払ったわけではありません」と語っている[13]


2024年11月28日、大阪維新の会は党内の綱紀委員会で永野を調査することを決めた[16]。同年12月3日、岸和田市議会は永野の説明を聞くため、全員協議会を開催。永野は「内容については裁判で秘匿することになっている」と事実関係について一切説明しなかった。市長を続ける意向を示す一方、市議から「市長は維新の公認を得る際、党の除名処分を受けた場合には職を辞するという趣旨の誓約書を交わしている」と指摘され、「除名されれば辞職するのか」と問われると、「そのような対応になる」と答えた[17]。同月4日、維新の杉江友介幹事長は、離党勧告処分を決定したと明らかにした。永野から現時点で詳細な説明はなく、8日までに説明責任が果たされなければ除名するとした[18]。6日、市役所で記者会見を開き、女性との不倫関係を認めて謝罪した。性的関係の強要、セクハラ、パワハラは否定した[19]。同月8日、維新は「女性とは和解しており、できる範囲での説明が尽くされた」として、除名ではなく離党勧告の処分とすることを決定した。永野から3日付で提出されていた離党届を同日中に受理した[20][21]。同月9日開会の岸和田市議会定例会では、議会側は臨時幹事長会議を開催し、問題の説明が十分に果たされていないことを理由に「市長と議論することはできない」とし、20日までの定例会の会期中、本会議や委員会に永野の出席を求めないことを全会派一致で決定し、永野に申し入れ書を提出した。 議案の審議には応じるとし、午後の本会議では市長に代わって副市長が答弁に立った[22]。20日には市議会にて永野に対する不信任決議案が賛成20票、反対4票で可決された[23]。永野は24日、市議会に対し解散を通知した[24]

脚注

  1. ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、285頁。
  2. ^ 維新の会メンバー”. 2021年12月24日閲覧。
  3. ^ 第45回:(株)HCI代表取締役社長 奥山浩司(剛旭) ×岸和田市長 永野耕平 | 永野耕平さん”. 株式会社HCI -大阪 泉大津-|ロボット・AI・ケーブル・ワイヤー撚線機 (2020年9月1日). 2024年12月6日閲覧。
  4. ^ プロフィール | 永野耕平
  5. ^ 児童養護施設 岸和田学園 スタッフのご紹介 永野 孝男
  6. ^ 理事長所信 | 公益社団法人岸和田青年会議所
  7. ^ “岸和田市長が辞職 市議会同意、百条委設置も”. 日本経済新聞. (2017年12月26日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25077280W7A221C1AC1000/ 2017年12月27日閲覧。 
  8. ^ “大阪維新の会の永野府議、出直し岸和田市長選への出馬を正式表明 選挙戦の構図固まる”. 産経新聞. (2017年12月26日). https://www.sankei.com/article/20180119-X5GALBFHLVINFJYKNKX23AMUAA/ 2018年2月5日閲覧。 
  9. ^ “出直し岸和田市長選、維新新顔の永野氏当選”. 朝日新聞. (2018年2月4日). https://www.asahi.com/articles/ASL104HCNL10PPTB00B.html 2018年2月5日閲覧。 
  10. ^ 維新新人・永野氏に当選証書 岸和田市長選 読売テレビニュース 2018年2月5日
  11. ^ a b https://www.daily.co.jp/gossip/2024/12/24/0018480337.shtml?pg=2
  12. ^ a b c https://jigensha.info/2024/12/26/kishiwada/
  13. ^ a b 岸和田市長・永野耕平氏の妻(38)が明かす“不倫夫の性加害釈明会見”に同席したワケ「家族の絆はある」「夫婦間ではすでに…」(NEWSポストセブン)”. Yahoo!ニュース. 2025年1月29日閲覧。
  14. ^ “岸和田市長、性的関係めぐり和解 地裁「優越的な立場、非難免れぬ」”. 朝日新聞. (2024年11月28日). https://www.asahi.com/sp/articles/ASSCW2QY1SCWPTIL00LM.html 2024年11月28日閲覧。 
  15. ^ a b “大阪・岸和田市長、性的関係をめぐり和解 女性「今でも悔しい」、市長「自分に非はない」”. 産経新聞. (2024年11月28日). https://www.sankei.com/article/20241128-DCLPKCYXTZPATGDGO6IMHJ7BU4/ 2024年11月28日閲覧。 
  16. ^ “大阪維新、岸和田市長を調査へ 吉村代表「トップとして判断」 女性との性的関係巡り”. 産経新聞. (2024年11月28日). https://www.sankei.com/article/20241128-772FFUSXZVIWPLOSGN5EDEKQAA/ 2024年12月3日閲覧。 
  17. ^ “大阪・岸和田市長「維新除名なら辞職」 女性との性的関係和解で”. 毎日新聞. (2024年12月3日). https://mainichi.jp/articles/20241203/k00/00m/010/218000c 2024年12月5日閲覧。 
  18. ^ “性的関係「強要」で和解の岸和田市長に離党勧告、説明なければ除名 大阪維新の会”. 産経新聞. (2024年12月4日). https://www.sankei.com/article/20241204-W53IJ64CLJNM3MMGUD7IQEX4ZQ/ 2024年12月4日閲覧。 
  19. ^ “岸和田市長「不適切な不倫関係にあった」 会見を開いて謝罪”. 朝日新聞. (2024年12月6日). https://www.asahi.com/sp/articles/ASSD636LJSD6OXIE042M.html 2024年12月7日閲覧。 
  20. ^ “性的関係巡り女性と和解の岸和田市長 大阪維新の会が離党勧告「一緒にやっていけない」”. 産経新聞. (2024年12月8日). https://www.sankei.com/article/20241208-NDYZDNWIYVLR3AMGZUX3FGWMYU/ 2024年12月9日閲覧。 
  21. ^ “岸和田市長に離党勧告の処分を決定 大阪維新の会”. NHK. (2024年12月8日). https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20241208/2000089809.html 2024年12月9日閲覧。 
  22. ^ “女性問題の市長とは「議論できない」岸和田市議会、本会議出席拒否の異例対応”. 産経新聞. (2024年12月9日). https://www.sankei.com/article/20241209-5ADSSWEBU5OUHCYWAMZKKR6KCE/ 2024年12月10日閲覧。 
  23. ^ “【速報】「大混乱の責任重大」岸和田市長に対する不信任決議案が可決 永野耕平市長は”議会解散”か”失職”それとも”辞職”か…”. 毎日放送. (2024年12月20日). https://www.mbs.jp/news/kansainews/20241220/GE00062526.shtml 2024年12月20日閲覧。 
  24. ^ “岸和田市長が市議会を解散へ 性的関係巡る問題 24日午後に会見”. 毎日新聞. (2024年12月24日). https://mainichi.jp/articles/20241224/k00/00m/010/037000c 2024年12月24日閲覧。 

外部リンク

公職
先代
信貴芳則
大阪府岸和田市長
2018年 -
次代
現職

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