松木(まつぎ)は、東京都八王子市の地名。住居表示未実施区域[1]。郵便番号は192-0362(八王子南郵便局管区)[3]。
地理
八王子市の南東部に位置する。南端を京王相模原線が走り、北を大栗川、南を大田川で挟まれた街である。東は堀之内、別所、西は南大沢、下柚木、南は別所、北は越野に接している。
松木は多摩酪農発祥の地であり、かつては盛んに酪農がおこなわれていたほか、養蚕業、大栗川や多摩丘陵の湧水を利用した稲作も発達したが、多摩ニュータウン開発に伴う市街地化により衰退した。豊富な地下水を利用し、掘り抜き井戸を用いた養漁業が現在でも行われている。また、多摩ニュータウン通り沿いには安売り量販店や多くの飲食店があり渋滞が発生している。
河川
小字
地価
住宅地の地価は、2014年(平成26年)1月1日の公示地価によれば、松木35番18の地点で17万2,000円/m2となっている。[5]
歴史
松木中学校がある一帯は1994年(平成6年)と1996年(平成8年)に別所に編入されている。
地名の由来
足利持氏の家臣である松木七郎が居館を置いたことから。[6]
多摩酪農発祥の地
松木の有力地主であり、由木村長にも二度就任した井草甫三郎は、当時の由木村で広く行われていた養蚕の廃棄物であった、蚕が食べ残した桑の葉を有効活用する手段として酪農に目をつけ、1892年(明治25年)、千葉県より子牛1頭を購入し酪農を始めたが、これが多摩地方における酪農の先駆けとなった。井草の指導や努力もあり、1920年(大正9年)には「南多摩畜牛組合」が結成され、牛乳の生産から販売までを「多摩牛乳販売、購買組合」の「多摩牛乳」として一元化に成功し、生産から販売いたる協同組合方式が確立され、南多摩郡は酪農の一大生産地へと発展することになった。[7]なお、下柚木の永林寺には、井草の業績をたたえ、1950年(昭和25年)に「牛魂碑」が建立されている。
沿革
世帯数と人口
2017年(平成29年)12月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
小・中学校の学区
市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[8]。
交通
鉄道
1988年に京王相模原線が開業したが、松木地区内には線路は通っているが駅はない。南大沢駅と京王堀之内駅が最寄り駅。
道路・橋梁
施設
教育
商業
神社
公園
- 富士見台公園
- えのき公園
- 大石やかた公園(大石氏の館があった場所に造られた公園である。)
- 峰ヶ谷戸公園
かつて存在した施設
史跡
- 松木大石宗虎屋敷のサルスベリ(八王子市指定天然記念物。推定樹齢不明[9]。)
脚注
関連項目