太郎坊宮前駅(たろぼうぐうまええき)は、滋賀県東近江市小脇町にある近江鉄道八日市線(万葉あかね線)の駅である。駅番号はOR17。
歴史
駅構造
単式ホーム1面1線[1]の地上駅。終日無人駅である[2]。なお、2019年度から2021年11月にかけて駅周辺整備工事が行われ、駅舎ホーム上屋の改修や駅前広場、駐輪場が整備された[4]。
- 備考
- 戦前には太郎坊宮(阿賀神社)と八日市飛行場が湖南鉄道、後の八日市鉄道(現在の八日市線)随一の観光名所であり、沿線案内図でも共に大きく描かれていた。1927年(昭和2年)には参詣客の激しい増加に対応するため、地元の寄付により駅舎建設を含めた改良工事が行われ、無人駅から有人駅となった。年始には未明に太郎坊宮初詣のための臨時列車が運行され、太郎坊駅への往復割引乗車券が発売された[5]。
- 駅舎は昭和30年代後半頃に老朽化によって取り壊されたと言われてきたが[6][7]、実際には1970年代にも存在し、カラーのテレビ番組に映っていた[8]。1940年頃までは売店もあり、駄菓子や紙風船、セルロイド製の天狗のお面を扱うなど、太郎坊宮の土産物店的な役割だったようである。駅舎が解体され、八日市線内ではいちはやく無人駅となった[7]。ただし、廃線区間の新八日市~御園間も近江鉄道八日市線(御園線は通称で正式な所属路線名は八日市線)の時代があり、この区間の駅を含めると、いちはやく無人駅になったとは言えない。
- 駅名標や近江鉄道の公式サイトでは「たろぼうぐうまえ」と表記されている。駅名は付近の阿賀神社の通称の「太郎坊宮」に由来するものであるが、阿賀神社の公式サイトには「太郎坊宮」の読みは「たろうぼうぐう」と書かれている。開業から1998年までの駅名は「太郎坊」だったが、戦前の八日市鉄道時代の車内補充券には当駅のみ「たろぼう」と振り仮名があり、読み方を間違えられやすかった事が窺える[5]。
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駅全景(2020年10月、近江八幡寄りから)
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駅名標(2020年10月)
利用状況
近年の一日平均乗車人員の推移は下記のとおり。(東近江市統計書より)
年度
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一日平均 乗車人員[注釈 1]
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2002年(平成14年)
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107
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2003年(平成15年)
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93
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2004年(平成16年)
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87
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2005年(平成17年)
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100
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2006年(平成18年)
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119
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2007年(平成19年)
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118
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2008年(平成20年)
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100
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2009年(平成21年)
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109
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2010年(平成22年)
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104
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2011年(平成23年)
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106
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2012年(平成24年)
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118
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2013年(平成25年)
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122
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2014年(平成26年)
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127
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2015年(平成27年)
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132
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2016年(平成28年)
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128
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2017年(平成29年)
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[* 2]134
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2018年(平成30年)
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[* 3]141
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2019年(令和元年)
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[* 1]137
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駅周辺
田畑と住宅が混在する。駅北側に太郎坊宮があり、駅からその姿が見える[2]。国道421号(八風街道)は駅南側を通るが、駅西側にある踏切で近江鉄道八日市線(万葉あかね線)と交差する。
タクシー路線
駅前にちょこっとタクシー「太郎坊宮前駅」停留所があり、小脇・建部エリア(八日市駅と阿賀神社(太郎坊宮)付近を巡回するエリアタクシー[10])が経由する(要予約)。
隣の駅
- 近江鉄道
- ■八日市線(万葉あかね線)
- ■快速
- 通過
- ■普通
- 市辺駅(OR18) - 太郎坊宮前駅(OR17) - 新八日市駅(OR16)
脚注
記事本文
注釈
- ^ 東近江市統計書に記載のある年間乗車人員を年間日数(365または366)で除している。なお、小数点以下は四捨五入している。
出典
統計
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
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外部リンク