太平寺庭(たいへいてらにわ)は秋田県秋田市にある大字。郵便番号は010-1104。住居表示未実施地区。
地理
秋田市の東部、太平地区の中では中部に位置する。字域は北東から南にかけての細長い形状で、太平地区の中では比較的狭い。南端付近を太平川が東西に流れ、その支流・小黒沢川(こぐろさわがわ)が南北に流れて、南東部の太平黒沢との境で合流する。太平川流域が平野部で、並行して秋田県道28号秋田岩見船岡線及びその旧道(太平街道)が走り、県道・街道の周辺に集落がある。太平川・小黒沢川の流域に農地がある他は山林地帯である。
字寺庭に阿弥陀寺がある。慈覚大師(円仁)作の本尊を祭るといい、一時衰退していたが江戸時代に天徳寺閑居和尚によって再興された[3]。また神明社は、中世領主の大江広治が鎌倉からもたらした尊像を祭るという[3]。
北は太平八田、東は太平黒沢、南は太平中関、西は太平目長崎に隣接する。
小字
8の小字が現存する[4]。
- 字家ノ下(いえのした)
- 字岩井沢(いわいざわ)
- 字魚ノ森(うおのもり)
- 字柿木坂(かききざか)
- 字小黒沢口(こぐろさわぐち)
- 字土倉(つちくら)
- 字寺庭(てらにわ)
- 字張山(はりやま)
河川
歴史
文禄元年8月22日(1592年9月27日)の「秋田家分限帳写」に館岡半兵衛代官所の中で「寺庭村 138石余」とあるのが初見資料である(秋田図書館所蔵文書)[3]。中世には33の寺院があったという[3]。
江戸時代を通じて久保田藩領で、「正保国絵図」では本田当高476石余とされる[3]。「享保黒印高帳」では村高173石余に対し当高200石余(うち本田168・本田並15・新田17)となっており、山林の価値が加味されていると思われる[3]。「享保郡邑記」では31軒[3]。「寛政村附帳」では親郷目長崎村の寄郷とされ、当高173石余(うち蔵分170、給分3)[3]。「天保郷帳」では200石余で、「羽陰温故誌」によるこの頃の人口は156、馬20、牛11であった[3]。
沿革
字域の変遷
地区内で町名整理・住居表示実施その他に伴う区画変更は行われていない。
世帯数と人口
2016年(平成28年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
交通
鉄道
地区内に鉄道路線・駅は無い。最寄り駅はJR東日本奥羽本線・羽越本線・秋田新幹線の秋田駅。
バス
道路
施設
字寺庭
参考文献
- 「角川日本地名大辞典 5 秋田県」1980年
- 「秋田市史 第四巻 近現代I 通史編」秋田市編、2004年
- 秋田市 地名小辞典
脚注
外部リンク
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※地域区分(秋田市の人口・世帯で使用されているもの)ごとに分割し、更にその中で冠称を同じくする町・字をまとめた。 平成の大合併で編入された旧2町は昭和の大合併における旧々町村の単位でまとめた。 |
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