地層同定の法則(ちそうどうていのほうそく、law of strata identified by fossils)とは、同時期に堆積した地層にはそれに特有な化石が含まれ、その化石によって地層の時間的位置や、離れた地域間において同一時期に堆積した地層を同定できるというもので、地層累重の法則と並ぶ層位学の基本法則である。正式には化石による地層同定の法則という。
1816年、イギリスの土木技師ウィリアム・スミスが、著書『Strata Identified by Organized Fossils』[1][2]において主張した法則である。彼は、堆積岩中に共通して含まれる化石を地層同定の手段とすることで、離れた地域間での地層の対比が可能とし、地層累重の法則とあわせることで、地層の発達において前後関係を比較可能な時間的尺度を与えられることを、実際に地質図を作成することで証明した。
^Smith, William, Strata Identified by Organized Fossils, Containing Prints on Colored Paper of the Most Characteristic Specimens in Each Stratum (London, W. Ardin, 1816)