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この項目では、氷上農業高校が改称した氷上高校について説明しています。1948年の8月まで存在した氷上高校(旧柏原高女)については「兵庫県立柏原高等学校」をご覧ください。 |
兵庫県立氷上高等学校(ひょうごけんりつ ひかみこうとうがっこう、英称:Hyogo Prefectural Hikami High School)は、兵庫県丹波市春日町黒井にある公立の高等学校。農業系[1]を専門とする3学科があり、日本学校農業クラブ連盟にも加盟[2]している。
概要
1947年(昭和22年)5月5日、兵東農蚕学校として開校。職業高校としての流れを有しており、校名変更などを経て、現在では学科改編時に生徒募集を停止した商業科の学び[注釈 1]を継承する農業系の専門高校[3][4]になっており、県下全域からの通学が可能である。
その校内には広大な農地[注釈 2]があり、野菜・果樹・草花などの栽培実習で利用されている。また、半世紀近くにわたり長野県への就業体験実習が行われている。
このほか、部活動では「女子バレーボール部」が全国区の強豪校[5][6]であり(詳細は女子バレーボール部の節で後述)、オリンピック銅メダリストを含む日本代表選手も輩出している。
沿革
(沿革節の主な出典は公式サイト[7])
- ■兵東農蚕学校
- 1947年(昭和22年)
- 3月31日 - 財団法人兵東農蚕学校設立認可
- 5月5日 - 兵東農蚕学校開校
- ■兵東高等農蚕学校
- ■兵庫県立篠山農業高等学校 氷上分校
- 1948年(昭和23年)10月21日 - 兵東高等農蚕学校廃校、兵庫県立篠山農業高等学校定時制氷上分校開設、定時制課程農業科設置
- 1950年(昭和25年)4月11日 - 短期農村家庭科設置
- 1955年(昭和30年)8月9日 - 短期農村家庭科廃止、全日制課程畜産科設置
- 1957年(昭和32年)12月8日 - 創立10周年記念式典挙行
- 1959年(昭和34年)10月10日 - 全日制課程農業科設置
- 1960年(昭和35年)2月19日 - 昭和35年度入学生より農業科1学級を農村家庭科に変更認可
- 1961年(昭和36年)3月31日 - 兵庫県立酪農講習所移転に伴い、その建物・土地・家畜・備品を移管される
- ■兵庫県立氷上農業高等学校
- 1963年(昭和38年)
- 4月1日 - 兵庫県立氷上農業高等学校として分離独立。全日制課程、農業科・畜産科・農芸化学科・生活科設置
- 4月13日 - 独立記念式典挙行
- 1964年(昭和39年)12月7日 - 校旗、校章制定
- 1965年(昭和40年)2月11日 - 校歌制定
- 1967年(昭和42年)11月1日 - 創立20周年記念式典挙行・応援歌制定
- 1975年(昭和50年)
- 4月1日 - 学科名称を変更し、営農科・園芸科・食品加工科・生活科となる(学年進行)
- 6月25日 - 勤労体験実習開始
- 1977年(昭和52年)11月3日 - 創立30周年記念式典挙行
- 1982年(昭和57年)4月1日 - 園芸科募集停止
- 1983年(昭和58年)
- 4月1日 - 商業科1学級設置
- 10月19日 - 第38回 国民体育大会(秋) 少年女子の部バレーボール 優勝
- ■兵庫県立氷上高等学校
- 1985年(昭和60年)4月1日 - "昭和60年兵庫県条例第19号"により兵庫県立氷上高等学校に校名変更
- 1986年(昭和61年)
- 8月5日 - 昭和61年度 全国高等学校総合体育大会(女子バレーボール)優勝
- 10月16日 - 第41回 国民体育大会(秋) 少年女子の部バレーボール 優勝
- 11月11日 - 昭和61年度「兵庫県スポーツ賞」受賞
- 1987年(昭和62年)10月31日 - 創立40周年記念式典挙行
- 1988年(昭和63年)
- 8月4日 - 昭和63年度 全国高等学校総合体育大会(女子バレーボール)優勝
- 10月19日 - 第43回 国民体育大会(秋) 少年女子の部バレーボール 優勝
- 1991年(平成3年)3月24日 - 全国高校バレーボール選抜優勝大会 優勝
- 1992年(平成4年)8月5日 - 平成4年度 全国高等学校総合体育大会(女子バレーボール)優勝
- 1994年(平成6年)6月28日 - 北海道勤労体験実習20周年
- 1996年(平成8年)9月31日 - 長野県勤労体験実習20周年
- 1997年(平成9年)11月8日 - 創立50周年記念式典挙行
- 2003年(平成15年)4月1日 - 新1年生より新制服
- 2008年(平成20年)11月2日 - 創立60周年記念式典挙行
- 2012年(平成24年)1月9日 - 平成23年度 全国高等学校バレーボール選手権大会(女子バレーボール)準優勝
- 2014年(平成26年)9月12日 - 北海道就業体験実習終了
- 2016年(平成28年)7月21日 - 長野県就業体験実習40周年
- 2017年(平成29年)11月3日 - 創立70周年記念式典挙行[8]
- 2019年(平成31年)4月1日 - 学科名称を変更し、生産ビジネス科・食品ビジネス科・生活ビジネス科となる。商業科募集停止(学年進行)
- 2021年(令和3年)2月25日 - 商業科閉科式挙行[9][10]
教育方針
校訓「開拓者精神」の理念に基づき
- 基礎基本の力
- 自分で考える力
- 自ら行動する力
これらの力を身につける事で、地域社会の発展に貢献できる人材を育成する[11]。
- 農業を学ぶのではなく「農業で学ぶ」ことをコンセプトにしている。
- 地域社会との連携を大切にし、地域に根ざした学習を進める。
- 体験的に学び、地域を創る生徒を育てる。
設置学科
全日制課程、男女共学、全県学区
- 生産ビジネス科:定員40名
- 食品ビジネス科:定員40名
- 生活ビジネス科:定員40名
※各科定員[1]の内訳「推薦入試枠20名・一般入試枠20名[注釈 3]」
- 教育課程
各科が共通して学ぶ"国社数理英"などの「普通科目」と、農業やビジネス関連の「専門科目」、各科ごとに学ぶ「特徴的な専門科目」の3種類で構成されている。以下に2年次における各科の「特徴的なカリキュラム[12]」を表記する。(8単位分)
- 生産ビジネス科
- 食品ビジネス科
- 生活ビジネス科(2種類の類型から選択)
- 食と農業)調理・フードデザイン・草花・野菜
- 福祉と農業)社会福祉基礎・草花・生物活用
特色
- 校内には農地や温室が整備されており、野菜[13]・果樹[14]・草花[15]などの栽培実習を行っている。また、それらの農産物や苗・加工食品などの販売実習も行っている。
- 地元特産品の栽培・加工・流通にも取り組み、地域密着型の学びと6次産業化を実践している。
- 地域密着の学びとして学校が設定した教科に「丹波学」があり、以下の2科目を履修する。
- 3年次には「10種類の選択科目」の中から自由に履修科目を選べる授業があり、生徒の興味や幅広い進路[16]に対応している。
- 職業高校としての流れを有し、伝統的に各種検定合格や資格取得[注釈 4]に力を入れている[17]。
- 特徴的なカリキュラムのひとつに「課題研究[12]」(2~3年次)がある。これは農業・食品および生活分野において生徒自らが課題を設定し、地域活性化や問題解決方法などを探求する科目である。この研究を通して専門的な知識と技術の深化を図るとともに、問題解決能力や自発的な学習態度を身につけていく。これらの研究成果は毎年12月に「課題研究発表会[18]」として、地域住民などにも一般公開[19]されている。
学校行事
(学校行事節の主な出典は公式サイト[20])
- 4月:入学式・遠足
- 6月:体育祭
- 8月:オープンハイスクール
- 10月:インターンシップ(2年生)
- 11月:桃陵祭[21](文化祭)・オープンハイスクール
- 12月:芸術鑑賞会・球技大会・課題研究発表会
- 2月:修学旅行(2年生)・卒業式
- 3月:球技大会
部活動
- 運動部[22]
- 文化部[22]
女子バレーボール部
女子バレーボール部は、"高校バレー3大大会[23]"と位置づけられる以下の3大会で計7回の優勝実績を誇り、"2012年ロンドンオリンピック"銅メダリストの井上香織[24][25][注釈 5]を含む日本代表選手も輩出している。また、その後もコンスタントに県大会[26][27]で優勝して[28]全国大会出場[29]を果たしている。
以下に大会成績年表を表記する。
- 【全国大会の主な成績】(ベスト4以上)
- インターハイ
- 全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会
- 1982年 第35回 ベスト4 ※
- 1983年 第36回 準優勝 ※
- 1985年 第38回 ベスト4
- 1986年 第39回 優勝
- 1987年 第40回 ベスト4
- 1988年 第41回 優勝
- 1991年 第44回 準優勝
- 1992年 第45回 優勝
- 1994年 第47回 ベスト4
- 2001年 第54回 ベスト4
- 国体
- 春高バレー
※印は前身の「兵庫県立氷上農業高等学校」
基礎データ
兵庫県地図
兵庫県立氷上高等学校
所在地
通学区域
校歌
制服
※制服は学校指定のものを着用する[39]。
施設
- 校舎
- 圃場
- 体育施設
- 関連施設
アクセス
- 鉄道
- 自動車
周辺情報
- 同市内の高等学校
- 同市内の特別支援学校
著名な出身者
- バレーボール選手
- 野球選手
- お笑い芸人
- さとゆり(元 兵庫県立氷上高等学校保健体育教諭でバレーボール部顧問)
脚注
注釈
- ^ ビジネス基礎、簿記、情報処理 など。
- ^ 校舎裏側にある圃場全体の面積は約40,000平方メートル(200m x 200m)であり、これは東京ドーム1個分(46,755平方メートル)に相当する。
- ^ 推薦入試合格者が20名未満の場合、一般入試枠に人数加算される。
- ^ 大型特殊車両免許(農耕用)、高校家庭科検定(食物・被服)、保育検定、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)、ビジネスマナー実務検定、日本語ワープロ検定、日本漢字能力検定、全商簿記実務検定、全商情報処理検定、全商ビジネス計算実務検定、日商簿記検定 など。
- ^ 2000年(平成12年)度卒業生
- ^ 2024年より国民体育大会は「国民スポーツ大会」へ名称変更。
- ^ インターハイと選手権を分離し選手権の名義を移して新年1月開催に変更。2011年1月の大会から「第63回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(大会回数は1948年からの通算)として開催。
出典
関連項目
外部リンク
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