代官山駅(だいかんやまえき)は、東京都渋谷区代官山町にある、東急電鉄東横線の駅である。駅番号はTY02。
歴史
駅名の由来
駅設置当時、東京府豊多摩郡渋谷町大字下渋谷字代官山に立地していたことから、地名を採ったもの。
駅構造
相対式ホーム2面2線、橋上駅舎を持つ地上駅であるが、急斜面にあるため、中目黒方の一部はトンネル内にある。
かつてはホームがトンネル(渋谷隧道)と踏切に挟まれた位置にあり、ホーム有効長が短く延伸が困難であり、大形20 m車(8000系など)で5両編成分[2]、18 m車(初代7000系など)でも6両編成分しかなかった。1974年(昭和49年)春からの大形20 m車6両編成の運転開始[2]、1982年(昭和57年)4月1日からの18 m車8両編成の各駅停車運転開始[9](従来は日比谷線直通の各駅停車(東横線内は中目黒 - 日吉間で運転)のみ18 m車8両編成の各駅停車を運転)に伴い、大形20 m車6・7両編成や18 m車8両編成の列車は中目黒寄り1 - 2両のドアを締切(ドアカット)としていた[1][9]。
前述の通り、1986年(昭和61年)4月1日から各駅停車へ大形20 m車8両編成(それまで7両編成)の投入に伴い、本駅は渋谷方へ約300 m移動した位置に仮設駅を設置し、全面的な改良工事に着手した[3]。3年後の1989年(平成元年)3月23日、ホーム延伸に支障していた渋谷2号踏切を廃止、20 m車8両編成に対応したホーム延伸など改良工事が完成し、当駅は従来の位置に戻された[4][1]。
2013年(平成25年)3月16日の東京メトロ副都心線との相互直通運転に対応するため、渋谷駅から当駅まで地下化工事が行われた。地下化に伴い当駅中程から渋谷方にかけて緩やかな下り勾配となった[注釈 1]。このとき、渋谷1号踏切も廃止された。その後、地上の線路跡地では再開発も行われた。
なおこの工事は、市街地であり仮線路の用地確保も困難だったため、すでに目黒駅等の地下化工事で実績を積んでいる仮線を必要としない線路直下地下工法(STRUM工法)で行われた[10][11][12]。この様子はNHKの『ドキュメント72時間』「さよなら渋谷・カマボコ駅舎」(2013年4月12日放送)でも取り上げられた[13][14]。また、この工事完了後、ホームドアおよび優等列車対応通路の設置に伴う工事を実施。停車位置を中目黒寄りに2メートル移動した他、渋谷寄りにホームを2両分延長している(通常は柵で閉鎖)。
のりば
- 当駅には東急新横浜線・相鉄線に乗り入れる列車は停車しないため、新横浜・二俣川方面へは途中駅での乗り換えが必要となる。
切替工事の様子
利用状況
2023年度の1日平均乗降人員は27,591人である[東急 1]。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下記の通り。
年度別1日平均乗降・乗車人員[17]
年度
|
1日平均 乗降人員[18]
|
1日平均 乗車人員[19]
|
出典
|
1990年(平成02年)
|
|
6,690
|
[* 1]
|
1991年(平成03年)
|
|
7,380
|
[* 2]
|
1992年(平成04年)
|
|
7,748
|
[* 3]
|
1993年(平成05年)
|
|
8,197
|
[* 4]
|
1994年(平成06年)
|
|
8,710
|
[* 5]
|
1995年(平成07年)
|
|
8,932
|
[* 6]
|
1996年(平成08年)
|
|
9,192
|
[* 7]
|
1997年(平成09年)
|
|
9,614
|
[* 8]
|
1998年(平成10年)
|
|
10,241
|
[* 9]
|
1999年(平成11年)
|
|
10,937
|
[* 10]
|
2000年(平成12年)
|
|
12,258
|
[* 11]
|
2001年(平成13年)
|
|
13,548
|
[* 12]
|
2002年(平成14年)
|
[20]28,311
|
12,940
|
[* 13]
|
2003年(平成15年)
|
[20]26,744
|
12,251
|
[* 14]
|
2004年(平成16年)
|
24,562
|
11,570
|
[* 15]
|
2005年(平成17年)
|
24,168
|
11,558
|
[* 16]
|
2006年(平成18年)
|
24,154
|
11,553
|
[* 17]
|
2007年(平成19年)
|
24,676
|
11,713
|
[* 18]
|
2008年(平成20年)
|
24,797
|
11,756
|
[* 19]
|
2009年(平成21年)
|
24,259
|
11,526
|
[* 20]
|
2010年(平成22年)
|
23,596
|
11,210
|
[* 21]
|
2011年(平成23年)
|
24,903
|
11,868
|
[* 22]
|
2012年(平成24年)
|
28,693
|
13,642
|
[* 23]
|
2013年(平成25年)
|
29,483
|
14,145
|
[* 24]
|
2014年(平成26年)
|
30,171
|
14,491
|
[* 25]
|
2015年(平成27年)
|
32,420
|
15,563
|
[* 26]
|
2016年(平成28年)
|
32,078
|
15,400
|
[* 27]
|
2017年(平成29年)
|
32,148
|
15,466
|
[* 28]
|
2018年(平成30年)
|
31,899
|
15,351
|
[* 29]
|
2019年(令和元年)
|
31,241
|
14,986
|
[* 30]
|
2020年(令和02年)
|
[東急 2]20,403
|
|
|
2021年(令和03年)
|
[東急 3]23,168
|
|
|
2022年(令和04年)
|
[東急 4]26,201
|
|
|
2023年(令和05年)
|
[東急 1]27,591
|
|
|
駅周辺
代官山は1990年代より東京において青山、原宿と並ぶお洒落なファッションの街として広く知られるようになった。ブティックなどのファッション関連専門店と店舗デザイナーによるカフェやレストランに代表される飲食店が多く集まっている。駅正面口に行くには鑓ヶ崎交差点と代官山交番前交差点の間にある脇道を進入する必要があり(案内板はない)、そこから明治通りにつながる道路にある代官山駅入口交差点からでは北口にしか行くことができない。
バス路線
- 代官山駅
- 代官山駅入口
隣の駅
- 東急電鉄
- 東横線
- ■特急・□通勤特急・■急行
- 通過
- ■各駅停車
- 渋谷駅 (TY01) - 代官山駅 (TY02) - 中目黒駅 (TY03)
- 1946年までは、渋谷駅との間に並木橋駅が存在した。
脚注
注釈
- ^ もっとも、トンネルに入った直後、急勾配となる。
出典
- 東京都統計年鑑
- 東急電鉄の1日平均利用客数
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
代官山駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク