中岡 俊哉(なかおか としや、1926年11月15日 - 2001年9月24日)は、日本のドキュメンタリー作家・潜在能力研究家・超常現象研究家・アジア意識力学研究協会会長・イムレゲン アジア販売元代表、本名は岡本俊雄(おかもと としお)。
生涯
東京・大塚に生まれる。祖父は浪曲師の桃中軒雲右衛門。
1942年に 馬賊になることを志して満洲に渡る。1945年の敗戦後、ソ連軍の侵攻に逃げるも捕虜となるが隙をみて逃げ出し、その途中で八路軍に出会い参加したのち、北京放送局(現在の中国国際放送)のアナウンサー局長を務め、日本向けの国際短波放送を担当する。
1957年に帰国後はドキュメンタリー作家として、心霊現象を中心に、超能力、UFO、怪獣など超常現象全般を探求しつつ、世界各国を回った。
1970年代には、当時のオカルト・ブームの中心的存在の一人として、テレビの超常現象関係の番組にも頻繁に出演し、コメンテイターとして心霊写真の解説なども行っていた。
2001年に胃がんのため死去。
人物
- 生涯の著書は四百冊以上と自称している[1]。
- 「中岡俊哉」というペンネームは1962年、講談社の漫画誌『少女フレンド』編集部に原稿を持ち込んで連載が即決したのを機に、「中国」から「中」、本名から「岡」「俊」、愛読書の作者・志賀直哉から「哉」の字を採ってつけたものである[2]。
- フィクションとノンフィクションを混在させたような怪著(世界各地の怪獣伝説紹介に、宇宙怪獣と土星人の軍隊が戦う話が突然混ざったりする『世界の怪獣』など)も少なくないが、そうした荒唐無稽さもふくめ、特に一時期の児童書の世界では大きな人気を得ていた。
- 心霊関係以外では、本名の岡本俊雄名義で『内から見た中国――8億の民はどう生きているか』(祥伝社ノン・ブック、1971)、『中国人とつきあう法』(1972)などを著し、自らの中国体験もふまえて中国の躍進ぶりを日本に紹介した。
- 実子は、落語のフリーライターの岡本和明。2017年に辻堂真理と共著で『コックリさんの父 中岡俊哉のオカルト人生』(新潮社)を上梓[3]。
著作
単著
1960年代
- 『世界の怪事件』深尾徹哉絵、秋田書店〈少年少女世界ノンフィクション全集 5〉、1965年。
- 『S・Fスリラー』加藤たかし絵、秋田書店〈少年少女世界ノンフィクション全集 6〉、1965年。
- 『この謎はまだとけない』武部本一郎絵、少年画報社〈少年文庫 35〉、1965年。
- 『戦場の怪25話』日本文芸社、1965年。
- 『不思議がいっぱいの本』芸文社〈アルファ・ブックス〉、1966年。
- 『世界の怪獣』秋田書店〈写真で見る世界シリーズ〉、1967年。
- 『中国の怪談』潮文社〈潮文社新書〉、1967年。
- 『東西夜話百選』宮川書房、1967年。
- 『怪奇と神秘と恐怖の世界』芸文社、1967年。
- 『世界の魔術・妖術』深尾徹哉絵、秋田書店〈世界怪奇スリラー全集 1〉、1968年。
- 『世界のウルトラ怪事件』木村正志絵、秋田書店〈世界怪奇スリラー全集 3〉、1968年。
- 『世界の怪奇スリラー』深尾徹哉絵、秋田書店〈世界怪奇スリラー全集 5〉、1968年。
- 『世界霊魂物語』波書房、1968年。
- 『世界のミステリー』潮文社、1968年。
- 『謎と恐怖と幻想の物語』芸文社、1968年。
1970年代
- 『魔の川アマゾン』杉尾輝利絵、秋田書店〈秘境シリーズ 1〉、1970年。
- 『明日でいいのか ラテン・アメリカ探訪』新人物往来社、1970年。
- 『世にも不思議な物語』潮文社〈潮文社新書〉、1970年。
- 『怪奇がいっぱいの国 南米ふしぎ旅行』芸文社、1970年。
- 『世界驚異人間物語 現代に生きる怪奇の森の住人』波書房、1970年。
- 『最後の魔境』斉藤寿夫絵、秋田書店〈秘境シリーズ 2〉、1971年。
- 『びっくり人間百科』杉尾輝利絵、黒崎出版〈決定版写真画報シリーズ〉、1971年。
- 『新・世界の怪獣』杉尾輝利など絵、秋田書店〈画報世界シリーズ〉、1971年。
- 『世界の怪獣百科』黒崎出版〈決定版写真画報シリーズ〉、1971年。
- 『テレパシー入門 あなたが忘れているこの不思議な力』祥伝社〈ノン・ブック〉、1971年。
- 『私は宇宙人を見た 空飛ぶ円盤の謎』潮文社〈Chobunsya live〉、1971年。
- 『吸血鬼のふるさと』斉藤寿夫など絵、秋田書店〈秘境シリーズ 3〉、1972年。
- 『世界の怪奇画報』杉尾輝利など絵、黒崎出版、1972年。
- 『レジャー作戦 ガッポリもうかる』杉尾輝利など絵、黒崎出版〈決定版写真画報シリーズ〉、1972年。
- 『世界の怪事件』秋田書店〈世界怪奇ミステリー全集 5〉、1972年。
- 『S・Fスリラー』秋田書店〈世界怪奇ミステリー全集 6〉、1972年。
- 『心霊の四次元』大陸書房、1972年。
- 『世にも不思議な物語』 続(私は幽霊を見た)、潮文社〈潮文社リヴ〉、1972年。
- 『密教念力入門 あなたの眠れる超能力を開発する』祥伝社〈ノン・ブック〉、1972年。
- 『西洋の怪談』ベストセラーズ〈ツイン・ブックス〉、1972年。
- 『中国の怪談 古典から現代まで43話』潮文社〈Chobunsha live〉、1972年。
- 中国人とつき合う法 岡本俊雄 新人物往来社 1972
- 『世界の超能力者』大陸書房、1973年。
- 『私は宇宙人を見た 空飛ぶ円盤の謎』 続、潮文社〈Chobunsya live〉、1973年。
- 『日本ミステリーゾーン ここにもある四次元の世界』新人物往来社、1973年。
- 『ESP入門 神秘の力…エスパーの力を試してみよう!』日本文芸社、1973年。
- 『タナトロギー入門 霊魂は不滅である』祥伝社〈ノン・ブック〉、1973年。
- 『怪奇 この不思議を信じるか!?』南村喬之絵、若木書房〈ものしり100シリーズ 4〉、1974年。
- 『ふしぎ人間エスパー入門』山本耀也など絵、小学館〈小学館入門百科シリーズ 29〉、1974年。
- 『心霊恐怖現象30話 一読!あなたは驚異の眼を見はる』日本文芸社、1974年。
- 『狐狗狸さんの秘密』二見書房、1974年。
- 『中岡式念力強化法 あなたも,この不思議な力を開発できる』祥伝社〈ノン・ブック〉、1974年。
- 『PSI(サイ)入門 超感覚的世界への招待 付・超能力トレーニング』池田書店、1974年。
- 『私は幽霊を見た 体験者は語る』潮文社〈Chobunsha live〉、1974年10月。ISBN 4-8063-0141-8。
- 『空飛ぶ円盤と宇宙人』井上のぼるなど絵、小学館〈小学館入門百科シリーズ 42〉、1975年。
- 『わたしは見た死後の世界』足立守など絵、学習研究社〈ジュニアチャンピオンノベルス〉、1975年。
- 『西洋の怪談』ベストブック社〈ビッグバードのベストブックス〉、1975年。
- 『超能力を考える 実用段階に入った世界の現状と未来像』双葉社〈Futaba books〉、1975年。
- 『それでも、超常現象は実在する! UFO・心霊・超能力のすべて』潮出版社〈ゼロ・ブックス〉、1975年。
- 『世界のUFO』二見書房〈サラ・ブックス〉、1975年。
- 『悪霊があなたを狙う 恐怖の事実と悪霊を除く法』双葉社、1976年。
- 『恐怖の四次元館』二見書房〈サラ・ブックス〉、1976年。
- 『UFO・衝撃のレポート』潮文社〈Chobunsya live〉、1976年。
- 『超能力世界の七巨人 予知、分身、透視…この驚異と戦慄の事実』祥伝社〈ノン・ブック〉、1976年。
- 『幽霊を見た!』 日本篇、二見書房〈サラ・ブックス〉、1976年。
- 『円盤宇宙人出現!!!』三宅弘指導、中岡俊哉構成、小学館〈小学館の学習コミックス 10 なぞへの挑戦シリーズ〉、1976年3月。
- 『クロワゼットの透視力』二見書房〈サラ・ブックス〉、1976年6月。
- 『超能力を引き出す本』潮文社〈潮文社リヴ〉、1977年6月。
- 『死霊を見た!』二見書房〈サラ・ブックス〉、1977年7月。
- 『地球のスリラーゾーン』新人物往来社、1977年7月。
- 『ピラミッド・パワー』二見書房〈サラ・ブックス〉、1978年3月。
- 『日本の幽霊大図鑑』二見書房〈フタミのなんでも大博士〉、1979年4月。
- 『モンスター大図鑑』二見書房〈フタミのなんでも大博士〉、1978年8月。
- 『実写!日本恐怖100名所』二見書房〈サラ・ブックス〉、1978年10月。
- 『ドラキュラ大図鑑』二見書房〈フタミのなんでも大博士〉、1979年11月。
1980年代
1990年代
2000年代
共著・編著・共編著
- 中岡俊哉編 編『恐怖!スパイ大作戦』立風書房〈ジャガーバックス〉、1974年。
- 中岡俊哉編 編『恐怖の心霊写真集』二見書房〈サラ・ブックス〉、1974年。
- 中岡俊哉編 編『恐怖の心霊写真集』 続、二見書房〈サラ・ブックス〉、1975年。
- 中岡俊哉編 編『新・恐怖の心霊写真集』二見書房〈サラ・ブックス〉、1977年6月。
- 中岡俊哉編 編『死霊の恐怖』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ〉、1978年10月。
- 中岡俊哉編 編『呪いの恐怖 完全呪符つき』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ〉、1979年4月。
- 中岡俊哉編 編『悪霊の恐怖』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ〉、1979年7月。
- 中岡俊哉編 編『謎のミステリーゾーン』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ〉、1979年8月。
- 中岡俊哉編 編『実証恐怖の心霊写真集』二見書房〈サラ・ブックス〉、1979年10月。
- 中岡俊哉編 編『怪談の恐怖』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ 8〉、1979年11月。
- 中岡俊哉編 編『死後の世界』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ 9〉、1979年11月。
- 中岡俊哉編 編『心霊世界の恐怖 心霊治療リポート』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ 10〉、1979年11月。
- 中岡俊哉編 編『UFOの恐怖 インベーダーUFOを追跡する』ダイナミックセラーズ〈目でみる四次元シリーズ〉、1980年8月。
- 中岡俊哉編 編『恐怖の心霊写真集』 地縛霊篇、二見書房〈サラ・ブックス〉、1982年7月。
- 中岡俊哉編 編『恐怖の心霊写真集』 第6弾、二見書房〈サラ・ブックス〉、1983年8月。
- 中岡俊哉編 編『悪霊の恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『怪談の恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『死後の世界』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『死霊の恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『心霊世界の恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『謎の超常現象』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『謎のミステリーゾーン』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『呪いの恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『UFOの恐怖』ダイナミックセラーズ〈四次元文庫〉、1984年8月。
- 中岡俊哉編 編『決定版・恐怖の心霊写真集』二見書房〈サラ・ブックス〉、1986年9月。ISBN 4-576-86107-7。
- 中岡俊哉編 編『世にも不思議な物語 霊魂か四次元か』潮文社〈Chobunsha live〉、1989年8月。
- 中岡俊哉編 編『世紀末大予言 17人の予言者が警告する!』(改訂初版)二見書房〈サラ・ブックス〉、1990年4月。ISBN 4-576-90026-9。
- 中岡俊哉編 編『学校の怪談 心霊写真で読む!』二見書房〈二見wai wai文庫〉、1994年6月。ISBN 4-576-94087-2。
- 中岡俊哉編 編『本当に起きた怖い話 恐ろしすぎて話せなかった』二見書房〈二見wai wai文庫〉、1999年7月。ISBN 4-576-99125-6。
- 中岡俊哉編 編『呪いと祟りの怨霊実話集 怖い話のネタ本』二見書房〈二見wai wai文庫〉、2000年8月。ISBN 4-576-00641-X。
- 中岡俊哉編 編『恐怖の心霊写真集 あの世からの来訪者たち』二見書房〈二見wai wai文庫〉、2003年4月。ISBN 4-576-03073-6。
- 中岡俊哉編 編『<日本全国>あなたの隣の幽霊屋敷』二見書房〈二見wai wai文庫〉、2001年6月。ISBN 4-576-01059-X。
原作
キャラクター原作
- 株式会社大協 宇宙怪獣シリーズ (1970年代に発売された怪獣ソフビシリーズ)
主なビデオ・DVD
脚注