数学の微分積分学において一般化されたライプニッツの法則 (generalized Leibniz rule), 一般のライプニッツの法則(いっぱんのライプニッツのほうそく、英: general Leibniz rule[1];一般ライプニッツ則)あるいは単にライプニッツの法則は、積の法則(これもまたライプニッツの法則と呼ばれる)の一般化であり、f, g を n回微分可能な関数とするとき、それらの積 fg の n階微分が
で与えられることを述べるものである。ここで (n
k) は二項係数である。ドイツの哲学者・数学者のゴットフリート・ライプニッツの名に因む。
この法則は、積の法則と数学的帰納法を用いることで証明できる。
例
- n = 1 のとき (積の微分法則)
- n = 2 のとき
- n = 3 のとき
各項の係数は二項定理と同様に二項係数となり、パスカルの三角形から求めることができる。
多因子版
f1, …, fm が m個の n階微分可能函数のとき、
と書ける。
ここで、 は多項係数である。
多変数版
多重指数記法を使い、より一般に
の形に規則を述べることもできる。この式は、微分作用素の合成の表象を計算する公式の導出に用いられる。実は、P, Q を(係数が十分多くの回数微分可能であるような)微分作用素とし、R ≔ P ∘ Q とするとき、R もまた微分作用素であり、R の表象が で与えられるから、ここに直接計算によって
を得る。この公式はふつう、ライプニッツの公式 (Leibniz fomula) と呼ばれる。これを用いて表象の合成が定義できて、表象全体の成す空間には環の構造が入る。
関連項目
注釈
- ^ Olver, Applications of Lie groups to differential equations, page 318
外部リンク