マミジロアジサシ(眉白鯵刺、学名:Sterna anaethetus)は、チドリ目カモメ科(アジサシ科とする説もあり)アジサシ属に分類される鳥類の一種である。
太平洋、インド洋、大西洋の熱帯及び亜熱帯の島々、オーストラリア北部で繁殖する。非繁殖期は周辺海域に広く分布する。
日本では基亜種が夏季に宮古列島(宮古島)や八重山列島(石垣島、仲の神島)に繁殖のため飛来する(夏鳥)。本種の繁殖地としては北限にあたる。その他の地域ではまれに飛来する迷鳥で、これまでに北海道や本州、硫黄列島で記録されたことがある。
全長30-38cm。翼開長は76-81cm。頭頂部から後頭部、および通眼線は黒、胴体の背面は灰褐色、喉から顔、胸、腹面は白い羽毛で覆われる。額および眼上部にある眉状の斑紋(眉斑)は白く、和名の由来になっている。雌雄同色である。
嘴や後肢の色彩は黒い。
7亜種に分けられるとされる。
熱帯や亜熱帯域の海洋(外洋を除く)に生息する。冬季は単独もしくは小規模な群れを形成して生活する。
食性は動物食で、魚類や甲殻類を食べる。主に海面近くを飛翔し嘴で獲物をつまみとったり、飛翔しながら空中で静止(ホバリング)し空中から急降下し獲物を捕食する。
繁殖形態は卵生。集団繁殖地(コロニー)を形成する。セーシェルでは7ヶ月間隔で繁殖する。日本では5-6月に海辺の岩礁や草地に、1回に1個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は28-30日。雛は生後55-63日で飛翔できるようになり、さらに35日後に独立する。
「クラー」「クー」と鳴く。
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