メキシコでは古来から、トウモロコシとインゲンマメが伝統的な主食作物であった。日本食において米を炊いた米飯と、大豆を原料とする味噌汁が最も基本的な食事の骨格を成すのと同様に、メキシコの伝統食では先スペイン期以来、トウモロコシから作った薄焼きパンであるトルティーヤと、インゲンマメ(主に赤または黒色[3]の品種)を塩味で煮た食品、あるいはそれを潰してペースト状にしたものが最も基本的な食事の骨格を成してきた。そのため、メキシコ料理においてフリホレスと言えば、インゲンマメそのものを指すと同時に、インゲンマメを用いた塩味の煮豆(フリホレス・デ・オヤ frijoles de olla)、およびそれを潰して汁気がなくなるまで炒めた餡状のペースト(フリホレス・レフリトスfrijoles refritos)をも指す[4][5]。