フランク・エドガー(Frank Edgar、1981年10月16日 - )は、アメリカ合衆国の男性元総合格闘家。ニュージャージー州サミット出身。ヒカルド・アルメイダ柔術所属。元UFC世界ライト級王者。UFC殿堂入り。フランキー・エドガー(Frankie Edgar)とも表記される。
来歴
12歳からレスリングを始め、ペンシルベニア州のクラリオン大学在学中にはNCAAディビジョン1で競技に参加。卒業後に総合格闘技へ転向し、父親の配管会社に勤めながら練習を積んだ。
2005年10月29日、Ring of Combatでプロデビュー。
UFC
The Ultimate Fighter シーズン5のトライアウトに参加するも落選。しかし、その1か月後の2007年2月3日にUFC 67でUFC初参戦を果たし、キャリア無敗であったタイソン・グリフィンに3-0の判定勝ちを収めた。
2008年4月2日、UFC Fight Night: Florian vs. Lauzonでグレイ・メイナードに敗れ、デビュー以来の連勝が9でストップした。7月19日、UFC Fight Night: Silva vs. Irvinでエルメス・フランカと対戦し、3-0の判定勝ち[1]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2009年5月23日、UFC 98で元UFC世界ライト級王者ショーン・シャークと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[2]。12月5日、The Ultimate Fighter: Heavyweights Finaleでマット・ヴィーチと対戦し、チョークスリーパーで一本勝ち[3]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
UFC世界王座獲得
2010年4月10日、アブダビで開催されたUFC 112のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者BJ・ペンに挑戦し、僅差で3-0の5R判定勝ちを収め王座獲得に成功した[4]。しかし、非常に判定の難しい試合内容であり、手数ではエドガー、有効打ではペンと意見の分かれる判定となったため、すぐに再戦が組まれることになる。
2010年8月28日、UFC 118のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者BJ・ペンと再戦。全ラウンドを通して手数とテイクダウンの数で上回り、ジャッジ3者とも50-45のスコアを付ける3-0の5R判定勝ちを収め王座の初防衛に成功した[5]。
2011年1月1日、UFC 125のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者グレイ・メイナードと2年9か月ぶりに再戦。1Rにパンチで数度ダウンを奪われKO負け寸前まで追い詰められるも、驚異的なリカバリーを見せ、テイクダウンを奪う等して盛り返し、1-1の5R判定ドロー。2度目の王座防衛に成功し、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[6]。
2011年10月8日、UFC 136のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者グレイ・メイナードとラバーマッチを行う。前回同様1Rにパンチで一度ダウンを奪われ、さらにもう一度飛び膝蹴りでダウンを奪われるものの、後半に盛り返し4Rに右フックでダウンを奪い、パウンドでKO勝ち。3度目の王座防衛に成功し、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
世界王座陥落
2012年2月26日、日本で開催されたUFC 144のUFC世界ライト級タイトルマッチで挑戦者ベン・ヘンダーソンと対戦し、0-3の5R判定負けを喫し王座から陥落するも、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、同試合はESPNのファイト・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
2012年8月11日、UFC 150のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者ベン・ヘンダーソンと再戦し、1-2の5R判定負け。王座奪還に失敗したが、海外のMMAメディアサイトの採点では9人中7人の記者がエドガーの勝利を支持(残り2人はドロー支持)し、ファンの判定投票でも85%がエドガーの勝利を支持するなど物議を醸す判定となった[7]。
2013年2月2日、フェザー級転向初戦となったUFC 156のUFCフェザー級タイトルマッチで王者ジョゼ・アルドに挑戦。驚異の粘りを見せるも0-3の5R判定負けを喫し王座獲得に失敗した。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2013年7月6日、UFC 162でチャールズ・オリベイラと対戦し、3-0の判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2013年12月9日、ヒカルド・アルメイダからブラジリアン柔術黒帯を授与された[8]。
2014年、「The Ultimate Fighter」のシーズン19でBJ・ペンと共にそれぞれのチームのコーチを務め、7月6日のThe Ultimate Fighter 19 Finaleでペンとコーチ対決としてラバーマッチを行う。何度もテイクダウンを奪い、パウンドを当て続けて終始圧倒し、3RTKO勝ち。
2014年11月8日、UFC Fight Night: Edgar vs. Swansonでフェザー級ランキング2位のカブ・スワンソンと対戦し、試合終了の4秒前にネッククランクで一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2015年5月16日、UFC Fight Night: Edgar vs. Faberでユライア・フェイバーと対戦し、3-0の5R判定勝ち。
2015年]12月11日、The Ultimate Fighter 22 Finaleでフェザー級ランキング3位のチャド・メンデスと対戦し、カウンターの左フックで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2016年7月9日、UFC 200のUFC世界フェザー級暫定王座決定戦でフェザー級ランキング1位のジョゼ・アルドと2度目となる対戦。エドガーはテイクダウンを11度試みるがアルドの完璧なテイクダウンディフェンスの前に1度もテイクダウンを奪うことができず、鋭いパンチを何度も食らい、0-3の5R判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2016年11月12日、UFC 205でフェザー級ランキング7位のジェレミー・スティーブンスと対戦。2Rに左ハイキックでダウンを奪われるも、試合全体をコントロールして3-0の判定勝ち。
2017年5月13日、UFC 211でフェザー級ランキング7位のヤイール・ロドリゲスと対戦し、終始パウンドを当て続け、2RにドクターストップでTKO勝ち。
2018年3月3日、UFC 222でフェザー級ランキング3位のブライアン・オルテガと対戦し、右アッパーで1RKO負け。キャリア初のフィニッシュ負けとなった。
2018年4月21日、UFC Fight Night: Barboza vs. Leeでフェザー級ランキング4位のカブ・スワンソンと3年半ぶりに再戦し、3-0の判定勝ち。
2019年7月27日、約1年3カ月ぶりの復帰戦となったUFC 240のUFC世界フェザー級タイトルマッチで王者マックス・ホロウェイに挑戦し、0-3の5R判定負け。王座獲得に失敗した。
2019年12月21日、UFC Fight Night: Edgar vs. The Korean Zombieでフェザー級ランキング6位のジョン・チャンソンと対戦し、パウンドで1RTKO負け。当初はUFC Fight Night: Blaydes vs. dos Santosでバンタム級ランキング3位のコーリー・サンドヘイゲンと対戦予定であったが、チャンソンと対戦予定であったブライアン・オルテガが怪我で欠場したため、エドガーが1カ月前のオファーを受けてチャンソンと対戦した。
2020年8月22日、バンタム級転向初戦となったUFC on ESPN: Munhoz vs. Edgarでバンタム級ランキング5位のペドロ・ムニョスと対戦。ローキックを効かされるものの、5Rに渡って的確にパンチをヒットさせ、2度テイクダウンを奪うなど対抗して2-1の5R判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞し、バンタム級デビュー戦を白星で飾った。
2021年2月6日、UFC Fight Night: Overeem vs. Volkovでバンタム級ランキング2位のコーリー・サンドヘイゲンと対戦し、右飛び膝蹴りで開始28秒のKO負け。
2021年11月6日、UFC 268でバンタム級ランキング13位のマルロン・ヴェラと対戦し、右前蹴りで3RKO負け。
2022年11月12日、引退試合となったUFC 281でクリス・グティエレスと対戦し、左膝蹴りで1RKO負け。
2024年1月20日、UFC 297でエドガーのUFC殿堂入りが発表された[9]。
ファイトスタイル
ベースのレスリングで培われた組技に加え、打撃の技術にも優れ無尽蔵のスタミナと細かなフットワークを活かしたパンチのコンビネーションを得意とする。また、劣勢になっても決して諦めない精神力の強さとリカバリーの速さでUFC世界ライト級王座を3度防衛した[10]。
人物・エピソード
戦績
総合格闘技 戦績
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36 試合
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(T)KO
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一本
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判定
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その他
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引き分け
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無効試合
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24 勝
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7
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4
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13
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0
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1
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0
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11 敗
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5
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0
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6
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0
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獲得タイトル
- Reality Fightingライト級王座(2006年)
- 第4代UFC世界ライト級王座(2010年)
表彰
- ブラジリアン柔術 黒帯
- UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(8回)
- UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(1回)
- UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(2回)
- SHERDOG ファイト・オブ・ザ・イヤー(2011年/グレイ・メイナード第1戦)
- ESPN ファイト・オブ・ザ・イヤー(2012年/ベン・ヘンダーソン第1戦)
出演
映画
CM
脚注
関連項目
外部リンク