トム・ジョーンズ (Sir Thomas Jones Woodward 、OBE 、通称 Tom Jones、1940年 6月7日 - )は、イギリス 出身のポピュラー音楽 歌手 。南ウェールズ 生まれ、ロサンゼルス 在住。時として「ザ・ヴォイス」と称される。芸名の「トム・ジョーンズ」は、本名及び1963年 の映画 『トム・ジョーンズの華麗な冒険 』にちなむ。
経歴
1969年、『ディス・イズ・トム・ジョーンズ』でジャニス・ジョプリン とデュエット
2007年、ハンプトン・コート宮殿 にて
「Q誌 の選んだ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第71位[ 1] 。
トム・ジョ-ンズは、1960年代 半ばから1970年代 前半にダイナミックな歌唱法で人気を博した。マネージャーのゴードン・ミルズと組んだことも、成功を後押しした。代表曲に「よくあることさ 」(It's Not Unusual )、「007/サンダーボール作戦 」、「何かいいことないか子猫チャン 」、「ラヴ・ミー・トゥナイト(恋の終わり)」(Love Me Tonight)、「最後の恋」(I'll Never Fall in Love Again )、「デライラ」(Delilah)、「思い出のグリーン・グラス」[ 2] (Green Green Grass of Home )、「シーズ・ア・レディー」[ 3] (She's a Lady)、「見果てぬ夢」、「愛しのルシール」などがある[ 4] 。テレビ番組『ディス・イズ・トム・ジョーンズ』のホストも務めた。この番組は日本では『トム・ジョーンズ・ショー』のタイトルで放送された。シングル「キッス」は映画『花嫁はエイリアン 』でオープニングに使われた、アート・オブ・ノイズ ・フィーチャリング・トム・ジョーンズ名義の曲である。日本独自のヒット曲には「恋はメキ・メキ 」(If I Only Knew)があげられる。「恋はメキ・メキ」は、みうらじゅん がジャケットイラストを描いている。
孫が二人いる。そのうちの一人アレクサンダーは、2006年コモンウェルスゲームズ ・メルボルン 大会で、射撃 のウェールズ代表で出場した。
オリジナル曲のみならずシャンソン やカンツォーネ を英語歌詞でカバー することも多く、中には原曲以上にトム・ジョーンズのカバー版が広く知られている楽曲も数多い。たとえば原曲はイタリアのカンツォーネである「ラヴ・ミー・トゥナイト(恋の終わり)」(イタリア語原題 "Alla fine della strada" 英題 "Love Me Tonight" 、ロレンツォ・ピラ作曲)、「あなたのような人」(イタリア語原題 "L'ultima occasione" 英題 "Once There Was A Time" 、トニー・デル・モナコ作曲)、「ささやく瞳」(イタリア語原題 "Gli occhi miei" 英題 "Help Yourself" 、カルロ・ドニーダ作曲)、「アイ(愛の告白)」(イタリア語原題 "Uno dei tanti" 英題 "I (Who Have Nothing)" 、カルロ・ドニーダ作曲)、原曲はフランスのシャンソンである「愛の誓い」(フランス語原題 "Le monde est notre amour" 英題 "Till" 、シャルル・ダンヴェール作曲)などは、トム・ジョーンズのカバー版によって国際的な知名度を持っている。
1996年 にはティム・バートン が監督した映画 『マーズ・アタック! 』に本人の役で出演し、同作の主題歌に「よくあることさ」が用いられた。
1999年 、バッキンガム宮殿 でエリザベス女王 から俳優のロジャー・ムーア と共にOBE勲章 を授与された。2006年には大英帝国ナイト 位を授与された。
タモリ と巻上公一は、トム・ジョーンズが自分のお気に入りであると発言したことがある。
タモリ は、「トム・ジョーンズのライブのDVDをもっている」と発言したことがある。
イギリスのロックバンド、EMF の「アンビリーヴァブル」(1990年)をカヴァーしている。
『007/サンダーボール作戦 』の主題歌「サンダーボール」は大至急で作詞作曲されて録音されたため、トム・ジョーンズの本来の声域より高いキーで書かれていた。ぶっつけ本番に近いスタジオ録音で、ラストの長いハイノートを得意の大音声で歌いきったジョーンズは、頭に血が上ってその場に卒倒してしまった。本人も認めている有名なエピソードである。
日本公演
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
『アロング・ケイム・ジョーンズ』 - Along Came Jones (1965年)
『何かいいことないか仔猫チャン?』 - What's New Pussycat? (1965年)
『アトミック・ジョーンズ』 - A-tom-ic Jones (1966年)
From the Heart (1966年)
『思い出のグリーン・グラス』 - Green, Green Grass of Home (1967年) ※旧邦題『ライダース・イン・ザ・スカイ』
Funny Familiar Forgotten Feelings (1967年)
『デライラ~ラヴ・ミー・トゥナイト』 - Delilah (1968年)
『栄光のトム・ジョーンズ』 - Help Yourself (1968年)
『ディス・イズ・トム・ジョーンズ』 - This Is Tom Jones (1969年)
『ラ・マンチャの男~見果てぬ夢』 - Tom (1970年)
『アイ』 - I Who Have Nothing (1970年)
『シーズ・ア・レディー』 - She's a Lady (1971年)
『メキシカン・パペッティア』 - Tom Jones Close Up (1972年)
『いとしのルシール』 - The Body and Soul of Tom Jones (1973年)
『モア・シャウト!』 - Somethin' 'Bout You Baby I Like (1974年)
Memories Don't Leave Like People Do (1975年)
『去りゆく面影』 - Say You'll Stay Until Tomorrow (1977年)
What a Night (1977年)
Rescue Me (1979年)
Do You Take This Man (1979年)
『ダーリン』 - Darlin' / The Country Side of Tom Jones (1981年)
Country (1982年)
Don't Let Our Dreams Die Young (1983年)
Love Is on the Radio (1984年)
Tender Loving Care (1985年)
『アット・ディス・モーメント』 - At This Moment / Move Closer (1988年)
『永遠の炎』 - Carrying a Torch (1991年)
『快楽天国』 - The Lead and How to Swing It (1994年)
『RELOAD~オール・スター・デュエット・アルバム』 - Reload (1999年)
『ミスター・ジョーンズ』 - Mr. Jones (2002年)
『ライフ・イズ・トゥー・ショート』 - Tom Jones & Jools Holland (2004年) ※with ジュールズ・ホランド
『24時間』 - 24 Hours (2008年)
Praise & Blame (2010年)
Spirit in the Room (2012年)
『ロング・ロスト・スーツケース』 - Long Lost Suitcase (2015年)
ライブ・アルバム
『ライヴ・イン・ロンドン』 - Tom Jones Live! At the Talk of the Town (1967年)
『ライヴ・イン・ラス・ヴェガス』 - Tom Jones Live in Las Vegas (1969年)
『シーザース・パレスのトム・ジョーンズ』 - Tom Jones Live at Caesars Palace (1971年)
John Farnham & Tom Jones – Together in Concert (2005年)
Tom Jones (2010年)
シングル
「何かいいことないか子猫チャン」 - "What's New Pussycat?" (1965年)
「サンダー・ボール」 - "Thunderball" (1965年)
「オン・ステージ」 - "On Stage" (1965年)
「思い出のグリーン・グラス」 - "Green, Green Grass Of Home" (1966年)
「トリプル・クロス」 - "Triple Cross" (1966年)
「忘れじの感傷」 - "Funny Familiar Forgotten Feeling" (1967年)
「家路」 - "I'm Coming Home" (1967年)
「16トン」 - "Sixteen Tons" (1967年)
「デライラ」 - "Delilah" (1968年)
「悲しき窓辺」 - "Looking Out My Window" (1968年)
「ささやく瞳」 - "Help Yourself" (1968年)
「ラヴ・ミー・トゥナイト」 - "Love Me Tonight" (1969年)
「最後の恋」 - "I'll Never Fall In Love Again" (1969年)
「悲しき呼び声」 - "Without Love" (1970年)
「ドーター・オブ・ダークネス」 - "Daughter Of Darkness" (1970年)
「よくあることさ 」 - "It's Not Unusual" (1970年)
「アイ」 - "I (Who Have Nothing)" (1970年)
「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー」 - "Can't Stop Loving You" (1971年)
「愛の誓い」 - "Till" (1971年)
「シーズ・ア・レディー」 - "She's A Lady" (1971年)
「パペット・マン」 - "Puppet Man" (1971年)
「ライダース・イン・ザ・スカイ」 - "Riders In The Sky" (1971年)
「見果てぬ夢」 - "The Impossible Dream" (1971年)
「メキシカン・パペッティア」 - "The Young New Mexican Puppeteer" (1972年)
「いとしのルシール」 - "Letter To Lucille" (1973年)
「思いこがれて」 - "Somethin' 'Bout You Baby I Like" (1974年)
「バマ・ラマ・バマ・ルー」 - "Bama Lama Bama Loo" (1974年)
「愛はいらない」 - "Ain't No Love" (1975年)
「去りゆく面影」 - "Say You'll Stay Until Tomorrow" (1977年)
「キッス」 - "Kiss" (1988年) ※with アート・オブ・ノイズ
「恋はメキ・メキ 」 - "If I Only Knew" (1994年)
「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」 - "Burning Down The House" (1999年) ※with カーディガンズ
「セックス・ボム」 - "Sex Bomb" (1988年) ※with ムース・T
「ママ・トールド・ミー」 - "Mama Told Me Not To Come" (2000年) ※with ステレオフォニックス
脚注
関連項目
外部リンク