グロッペ

グロッペ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: カサゴ目 Scorpaeniformes
亜目 : カジカ亜目 Cottoidei
: カジカ科 Cottidae
: カジカ属 Cottus
: グロッペ C. gobio
学名
Cottus gobio
(Linnaeus 1758)
シノニム

Cottus ferrugineus

分布域
ヨーロッパの切手

グロッペドイツ語: Groppe)またはヨーロッパカジカ(European bullhead[1][2][3])は、ヨーロッパの主に川に広く分布するカジカ科淡水魚である。英語では、miller's thumb、freshwater sculpin、common bullhead[2][3]等としても知られている。

小型の底魚で、冷たく透明で流れの早い小型から中型の川に生息している。また、冷たい湖の砂浜でも見られる。さらに、バルト海北部の薄まった汽水でも生息する[2]

記載

大きく幅広の頭部と先細りの体、大きなひれと丸い尾を持つ。目は頭の上近くに付いている。北ヨーロッパで見られる他の淡水カジカであるw:alpine bullheadとは、腹びれの数本の鰭条が、グロッペではほぼ同じ長さであるのに対し、alpine bullheadでは1番目と最後のものが他より長いことで区別される。w:fourhorn sculpinとは、背びれ尻びれが尾の近くまで伸びており、尾柄が短くなっていることから区別できる。川底で休んでいる時には、胸びれが羽のように広がる。体長は6-8cmで、暗い色の斑点がある明るい茶色である。腹びれは無色で、alpine bullheadのような縞模様もない[4]

生態

食料は、底生昆虫甲殻類無脊椎動物等である[2]。春に繁殖する。オスは川底に浅い穴を掘り、数匹のメスがそこに卵を産む。オスはその巣を守り、数か月で卵が孵化する[4]

分類と分布

グロッペは、ヨーロッパの大部分及びイングランドに広く分布しているが、南部の半島やスカンジナビア半島北部には分布しない。単一のタクソンではなく、形態的、遺伝的に差のあるいくつかの分類からなる。そのうちのいくつかはかなり以前から亜種または別種として区別されていたが、実際は今でもグロッペとしてまとめて扱われることが多い。2005年、ヨルク・フライホフらは、グロッペを14の異なる種に分けることを提案した。そのうちの6つは以前から記載されていたもの、8つは新規に記載、命名されたものである。ただし、一般的な言い方や公式には、未だグロッペとしてまとめて扱うのがほとんどである[5]

出典

  1. ^ Cottus gobio IUCN Red List 2009
  2. ^ a b c d Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2005). "Cottus gobio" in FishBase. 10 2005 version.
  3. ^ a b "Cottus gobio" (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2006年1月24日閲覧
  4. ^ a b Bullhead: Cottus gobio”. NatureGate. 2013年12月17日閲覧。
  5. ^ Jörg Freyhof, Maurice Kottelat, Arne Nolte (2005) Taxonomic diversity of European Cottus with description of eight new species (Teleostei: Cottidae) Ichthyol. Explor. Freshwaters 16, 107-172.
  6. ^ Cottus koshewnikowi IUCN Red List (2016)
  7. ^ Cottus microstomus FishBase (2016)