グレコ(英語: Greco)は、日本の神田商会のギター関連のプライベートブランドである。1960年にアメリカのGoya社によって設立された。
概要
1960年にスウェーデンのギターメーカーLevinのアメリカ市場向けギターブランドとして、アメリカの楽器卸売業者のHershman Musicがニューヨークにて創業したGoyaのセカンドブランドとしてグレコ(Greco)が設立された。
本格的なエレキギターの販売は1963年からで、設立初期には富士弦楽器製造(現:フジゲン)に発注しOEM製造を行なっていた。
1968年にGoyaが倒産し、ギルド・ギター・カンパニーの親会社Avnetに買収され、1971年に富士弦楽器製造が国内で商標権を取得した。その後、代理店であった神田商会がブランドを取得した。[1](Goyaブランドは1976年にギターメーカーのMartinが買収している。)
1970年~1980年代にかけて、日本国内でギターブランドとしてのシェアを多く占めたが、1982年に神田商会はアメリカのフェンダー本社や富士弦楽器製造、山野楽器と共同出資で日本製のフェンダーブランドのギターを製造販売する株式会社フェンダージャパンを設立し、フェンダーを主な自社ブランドとして展開開始したため、グレコとしてのブランド展開は次第に縮小していった。
近年は、寺田楽器[2]や自社グループのダイナ楽器、韓国の楽器製造会社のコルトが製造している。Westminsterという更に廉価版のブランドも展開していた。
ギター
- グレコは、1960年代後半から1970年代にかけてコピーモデルのVBシリーズ(カール・ヘフナー社製500-1のコピーモデル)や、EGシリーズ(ギブソン製レスポールのコピーモデル、成毛滋をアドバイザーとして)を続々と生産。
- 低価格を実現したEGシリーズは、当時の学生やエントリーユーザーにトーカイが販売していたレスポールコピーモデルであるLSシリーズと人気を2分した。
- また、EGシリーズ以外のシリーズとしては、主にフェンダー社製ストラトキャスターのコピーモデルを展開していたSEシリーズなどがある。
- リッケンバッカー社のリッケンバッカー325、リッケンバッカー330、リッケンバッカー360のコピーモデルが生産されたが、現在は絶版で製造されておらず大変貴重である。
- グレコは、偽造品製造しているとしてギブソンに訴訟を起こされた1980年以降からコピーモデルの販売が縮小し、自社オリジナルモデルにも注力し、1981年発売のBoogieシリーズ(BG800)、GOシリーズを初め、ミック・ラルフスモデルなどアーティストモデルも製作、2005年には高級ギターメーカーとして知られるゼマティス(Zemaitis)との正規ライセンス契約によりグレコ・ゼマティス(Greco Zemaitis)シリーズを展開、さらに現在はゼマティスを傘下に収めてブランドを再興している。
ベース
使用ミュージシャン
脚注
関連項目
外部リンク