オリヴィエ・アサヤス(Olivier Assayas、1955年1月25日 - )は、フランス・パリ出身の映画監督・脚本家。オリヴィエ・アサイヤスとも表記される。
来歴・人物
フランス国立高等美術学校(École nationale supérieure des beaux-arts)卒。
1970年代から『カイエ・デュ・シネマ』で批評を執筆しながら短編映画も監督する。1985年には『無秩序』で長編映画デビューを果たす。アンドレ・テシネに詳しく、同年にカンヌ国際映画祭でテシネが監督賞を受賞した『ランデヴー』では脚本を執筆した。また、アメリカン・ホラー、あるいは香港映画をはじめとしたアジア映画にも造詣が深く、1997年に放送されたテレビ用ドキュメンタリー『HHH:侯孝賢』では侯孝賢へのインタビューを行った。
2010年には監督したテレビシリーズ『コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト』がヨーロッパのみならずサンダンス・チャンネルを通して全米でも放送され、ゴールデングローブ賞で作品賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞。本作の劇場版は第63回カンヌ国際映画祭で特別上映された。
2012年には『5月の後』でヴェネツィア国際映画祭脚本賞を受賞した。
2016年、クリステン・スチュワート主演映画『パーソナル・ショッパー』が第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、監督賞を受賞。自身にとっては5度目のコンペティション部門出品で、初のカンヌでの受賞となった。
私生活
自身の監督作である『イルマ・ヴェップ』(1996年)に出演したマギー・チャンと結婚、2001年に離婚。しかし、離婚後も自身の監督作『クリーン』 (2004年)で主演にマギー・チャンを起用するなど親交があり、同作で彼女は第57回カンヌ国際映画祭にて女優賞を受賞した。
2009年に映画監督・女優のミア・ハンセン=ラヴと再婚[2]。同年に娘が誕生する[3]。
監督作品
長編
短編・ドキュメンタリー
- Copyright (1979年) 短編
- Rectangle - Deux chansons de Jacno (1980年) 短編
- Laissé inachevé à Tokyo (1982年) 短編
- Winston Tong en studio (1984年) 短編ドキュメンタリー
- 白いページ La page blanche (1994年) テレビシリーズ『Tous les garçons et les filles de leur âge...』の一話 (「冷たい水」のTV短縮版)
- HHH:侯孝賢 HHH: A portrait of Hou Hsiao-Hsien (1997年) TVドキュメンタリー・シリーズ「Cinéastes de notre temps」より
- Sans titre (1997年) 短編ドキュメンタリー
- デ・ザンファン・ルージュ地区 Quartier des Enfants Rouges (2006年) オムニバス『パリ、ジュテーム』の一篇
- NOISE(フランス語版) Noise (2006年) ドキュメンタリー
- 再燃 Recrudescence (2007年) オムニバス『それぞれのシネマ』の一篇
- Stockhausen/Preljocaj Dialogue (2007年) テレビドキュメンタリー
- Eldorado (2008年) アンジュラン・プレルジョカージュについてのテレビドキュメンタリー
脚本
出演
著書
- Une adolescence dans l'après-Mai : Lettre à Alice Debord(自伝)
- 『五月以降での思春期/アリス・ドゥボールへの手紙』
- 「五月」とは五月革命であり、1994年に自殺したギー・ドゥボールの娘に宛てた形式である。
脚注
外部リンク
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