『ヒッチコック/トリュフォー』(原題:Hitchcock/Truffaut)は、2015年のフランス・アメリカ合作のドキュメンタリー映画。監督はケント・ジョーンズ。フランソワ・トリュフォーがアルフレッド・ヒッチコックについて綴った書籍『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(Hitchcock/Truffaut)を題材にしている[4]。
原作でトリュフォーは1962年にユニバーサル・スタジオのオフィスでヒッチコックに8日以上にもわたるインタビューを行っており、本作はその音声テープや写真と、ジェームズ・グレイ、マーティン・スコセッシ、ポール・シュレイダー、ウェス・アンダーソン、デヴィッド・フィンチャー、アルノー・デプレシャン、オリヴィエ・アサヤスといったヒッチコックを敬愛する10人の映画監督[5][6]へのインタビューで展開する。
日本語字幕は原作の翻訳も手掛けた山田宏一が担当[6]。
2015年、カンヌ映画祭で初めて上映され、同年トロント国際映画祭のドキュメンタリー部門でも上映された[7][8]。
キャスト
評価
本作は批評家から絶賛を受けた。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには110件のレビューがあり、批評家支持率は95%、平均点は10点満点で7.7点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「今作は、映画人の若い世代にも豊かな恩恵を与えながら、映画人にとって不可欠な視点が描かれており、伝説への愛情ある巧みな賛辞を送っている」とした[9]。また、Metacriticでは25件の批評に基づき加重平均値は79/100となっている[10]。
エンターテインメント・ウィークリー誌のクリス・ナシャワティは今作にA-を与え、「最高の部分は、両人物の芸術に関する会話を、かなりフェティシズム的な詳細まで聞く機会を得られたこと」と述べた[11]。ローリング・ストーン誌のピーター・トラヴァースは4点中3.5点を付け、「唯一の問題は本作が80分と短すぎること」と述べた[12]。 バラエティ誌のピーター・デブルージュは「気軽で分かりやすくも聡明な作品」と述べた[13]。ハリウッド・リポーター誌のトッド・マッカーシーは「映画製作者についての映画が歓迎されるところなら、どこでもこの映画は最高峰になるだろう」と述べた[14]。
第38回デンバー映画祭では、Maysles Brothers Award for Best Documentary Filmを受賞した[15]。
脚注
外部リンク