芦別駅(あしべつえき)は、北海道芦別市本町(ほんちょう)にある北海道旅客鉄道(JR北海道)根室本線の駅である。駅番号はT26。電報略号はアシ。事務管理コードは▲130405[3]。
かつては急行「狩勝」の停車駅だった。現在も全定期旅客列車が停車し、夏季に営業される臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」も停車する。
歴史
年表
駅構造
2面2線の相対式ホームと木造駅舎をもつ地上駅。かつては駅舎の向かい側のホームが島式ホームで、そこにあった3番のりばから三井芦別鉄道の列車が発着していた。上下ホームの移動は跨線橋を使う[11]。
滝川駅が管理し、芦別市が業務を行う簡易委託駅で、常備券・補充券により乗車券、定期券、特急券、指定席券などを発売している[7]。乗車券は当駅発の道内在来線各駅、特急券・指定席券は道内在来線のみ取り扱う。2019年(平成31年)3月現在の窓口営業時間は平日6時45分 - 15時00分(土・日・祝日・年末年始は休み)[12]となり、運賃は車内または着駅で精算する。改札は行わない。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先
|
1
|
■根室本線
|
上り
|
滝川方面
|
下り
|
富良野方面
|
2
|
上り
|
滝川方面
|
上り・下りとも駅舎側の1番ホームを使用する。ただし、上り列車で対向列車がある場合は2番ホームを使う。朝6時台に当駅始発・滝川行きがある。
-
改修前の駅舎(五重塔撤去前、2008年7月)
-
改修前の駅舎(五重塔撤去後、2018年7月)
-
待合室(2018年7月)
-
ホーム(2019年4月)
-
跨線橋(2018年7月)
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度
|
乗車人員
|
出典
|
備考
|
年間
|
1日平均
|
JR調査
|
1999年(平成11年)
|
77,220
|
(211.0)
|
|
[13]
|
|
2000年(平成12年)
|
82,130
|
(225.0)
|
|
|
2001年(平成13年)
|
73,370
|
(201.0)
|
|
|
2002年(平成14年)
|
72,270
|
(198.0)
|
|
|
2003年(平成15年)
|
66,980
|
(183.0)
|
|
|
2004年(平成16年)
|
68,260
|
(187.0)
|
|
|
2005年(平成17年)
|
62,050
|
(170.0)
|
|
|
2006年(平成18年)
|
61,690
|
(169.0)
|
|
|
2007年(平成19年)
|
60,390
|
(165.0)
|
|
|
2008年(平成20年)
|
63,880
|
(175.0)
|
|
|
2009年(平成21年)
|
60,960
|
(167.0)
|
|
|
2010年(平成22年)
|
65,700
|
(180.0)
|
|
|
2011年(平成23年)
|
68,080
|
(186.0)
|
|
|
2012年(平成24年)
|
71,540
|
(196.0)
|
|
|
2013年(平成25年)
|
63,145
|
(173.0)
|
|
|
2014年(平成26年)
|
55,845
|
(153.0)
|
|
|
2015年(平成27年)
|
52,338
|
(143.0)
|
|
|
2016年(平成28年)
|
40,505
|
(111.0)
|
147.2
|
[14][JR北 1]
|
|
2017年(平成29年)
|
39,785
|
(109.0)
|
130.4
|
[14][JR北 2]
|
|
2018年(平成30年)
|
37,960
|
(104.0)
|
123.0
|
[14][JR北 3]
|
|
2019年(令和元年)
|
38,064
|
(104.0)
|
115.6
|
[15][JR北 4]
|
|
2020年(令和02年)
|
|
|
108.0
|
[JR北 5]
|
|
2021年(令和03年)
|
|
|
102.0
|
[JR北 6]
|
|
2022年(令和04年)
|
|
|
92.4
|
[JR北 7]
|
|
2023年(令和05年)
|
|
|
83.8
|
[JR北 8]
|
|
駅周辺
バス路線
駅前に空知交通・北海道中央バスの路線バスが乗り入れている。停留所名は「芦別駅前」。
2008年4月の北海道中央バスの芦別営業所(芦別ターミナル)廃止・芦別市内線撤退までは、各バス路線は駅から国道沿いに出たに芦別ターミナルで発着していたものの、芦別市内線を移譲された空知交通は各路線を駅前発着に変更、北海道中央バスの路線については旧・芦別ターミナルの至近に「芦別」停留所を設置して対応することとなった。
その後2019年12月1日のダイヤ改正より、北海道中央バスも芦別駅前への乗り入れを開始した[16][17]。
発着路線は以下の通り。
- 空知交通(2020年10月1日現在[18])
- 本町循環線 (循環)芦別駅前行き
- 上芦別線 さつき団地行き
- 芦別温泉線 芦別温泉行き
- 頼城線 頼城行き
- 北海道中央バス(2021年12月1日現在[19])
- 芦別市(運行は芦別ハイヤー 2021年10月1日現在[20])
- 芦別・新城線 新城峠行き(予約制)
- 旭川方面は、新城峠で旭川電気軌道の豊里線に乗り継ぐことができる。(予約制)
芦別炭鉱/三菱炭鉱 ペンケ(邊渓)炭礦軽便鉄道
大正7年5月、芦別炭鉱株式会社が空知川対岸のペンケホロナイ川盤の沢に炭鉱を開坑し、選炭場より空知川に架設した木橋を渡って市街を縦断し、芦別駅の富良野側に設けた貯炭場へ至る距離約8kmの軽便鉄道を敷設、大正9年4月から運炭を開始した。運用は蒸気機関車2t、3t、8tの3台で行われた。隣接鉱区で開坑した久原鉱業株式会社もこれを利用し[21]、さらに近隣で三菱鉱業が開坑すると、三菱はこれに投資して共同経営者となり、最終的に芦別炭鉱の所有する当鉱区及び施設、当鉄道の一切を買収した。なお芦別市史によれば買収は大正12年6月1日となっているが、三菱鉱業社史では大正12年5月に当鉄道に資金投資及び共同経営権の締結、昭和3年6月2日買収となっている[22]。昭和8年9月の三菱鉱業休山に際した当鉄道の扱いについて明確な記述は上記資料には見当たらないが、昭和23年の米軍撮影航空写真で見る限り、橋が橋脚を残して撤去されており、他に運用したとの記述も無い。
- 専用軌道敷設工事申請 大正7年8月20日 芦別炭鉱株式会社
- 敷設工事許可 大正8年6月4日 北海道庁
隣の駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- ■根室本線
- 平岸駅 (T25) - *
(高根信号場) - 芦別駅 (T26) - 上芦別駅 (T27)
- *
打消線は廃止信号場
脚注
出典
JR北海道
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
芦別駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
- 芦別|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
- 1948年(昭和23年)8月撮影航空写真 中央より左側に芦別駅。駅表上芦別寄りの石炭土場から空知川へ向かって斜め上方へ真直ぐ向かっているのがペンケ炭礦軽便鉄道の軌道跡。橋脚だけ残された空知川対岸からは短い左カーブの後は盤の沢上流の三菱ペンケ坑までの区間が全て道路に転用されている。駅表上芦別寄り石炭土場のさらに右側に盤の沢上流からの油谷・三菱共同の新しい索道原動所と専用線。駅裏上芦別寄りに高根炭砿の索道原動所があり、専用線が敷かれている。
- 1947年(昭和22年)撮影航空写真 中央より上1/2に盤の沢上流の三菱ペンケ坑(左側)と油谷炭砿(右側)。白く目立つ道路がペンケ炭礦軽便鉄道の跡。
- 1960年(昭和35年)撮影航空写真 駅表上芦別方にあった油谷・三菱共同の索道原動所は無くなり、その先に転車台が置かれている。ペンケ炭礦軽便鉄道の跡は市街地から消えつつあり、空知川対岸では上芦別駅からの三菱鉱業芦別鉱業所専用鉄道がトンネルを潜り抜け、ペンケ軽便鉄道跡を転用した道路に沿って盤の沢上流に向かっている。駅表平岸方には写真上方の三井黄金坑からの索道原動所が設けられ、構内平岸方から専用線が分岐して向かっている。索道線上に当る空知川対岸の山肌は直線状に木々が伐採されている。駅裏上芦別方にある高根炭砿の索道原動所より左手からやや左下へ向かって三菱下芦別坑(第四坑)の専用線が分岐している。
|
---|
|
富良野 - 新得 (2024年廃止) | |
---|
旧線(廃線) |
|
---|
*打消線は廃駅・廃信号場 (廃止区間は廃止時点で廃駅) |