第31教育飛行隊(だい31きょういくひこうたい、JASDF 31st Training Squadron)は、航空自衛隊航空教育集団第1航空団隷下の飛行訓練部隊。1989年(平成元年)にT-4練習機の1番目の飛行隊(マザースコードロン)として浜松基地で新編され、T-4による基本操縦(後期)課程の教育を行っている。
概要
1980年代の航空自衛隊における操縦教育体系では、第1初級操縦課程をT-3初等練習機で70時間、第2初級操縦課程をT-1A/B中等練習機で80時間、基本操縦課程をT-33A中等練習機で100時間、戦闘機操縦課程をT-2高等練習機で100時間行われていたが[1]、T-33Aの旧式化は否めず、後継機として開発された国産のT-4中等練習機が1988年(昭和63年)7月28日に防衛庁長官から部隊使用承認が付与され、同年10月1日に浜松基地で臨時T-4教育飛行隊が新編された[2]。
臨時T-4飛行隊では、1年間のT-4の運用試験が行われ、12名の学生パイロットを対象に試行課程の教育を実施した[3]。1989年(平成元年)10月2日に臨時T-4飛行隊が改編され、第1航空団隷下に第31教育飛行隊が発足した[4]。
第31教育飛行隊では、芦屋基地の第13飛行教育団での基本操縦(前期)課程修了者を対象に、1コース約5名の学生パイロットに対して約6.5か月の教育期間に80時間の操縦訓練を行うシラバスを実施しており[3]、ウイングマーク授与後は戦闘機操縦(F-15またはF-2)課程へと進む。
部隊マークは、黒と黄のチェック帯に青のストライプ[3][注釈 1]。
なお、同じ浜松基地に所在する第32教育飛行隊と機体の管理、識別を容易にするため、シリアルナンバーの奇数号機を第31教育飛行隊、偶数号機を第32教育飛行隊に配備している[3]。
沿革
歴代運用機
脚注
注釈
- ^ 第32教育飛行隊は同じ部隊マークで赤のストライプ[3]。
出典
- ^ 文林堂 世界の傑作機No.114 富士T-1 42頁 「T-1の生産、配備、運用」久野正夫
- ^ a b c イカロス出版 自衛隊の名機シリーズ⑤ 航空自衛隊T-4/C-1/E-767 91頁-92頁 「航空自衛隊機ヒストリー 1.航空自衛隊練習機の系譜とT-4」松崎豊一
- ^ a b c d e イカロス出版 自衛隊の名機シリーズ⑤ 航空自衛隊T-4/C-1/E-767 4頁-5頁 「国産中等練習機T-4 浜松のT-4」松崎豊一
- ^ a b c d e イカロス出版 Jwing No.138 2010年2月号 38頁 「第31教育飛行隊 20周年を祝う!」石原肇
関連項目
外部リンク
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